そんな野狐9段に4つ置かせて、ボコボコにするのが、現在のAIの実力です。
野狐囲碁には、絶芸以外にも、いろいろな種類のAIが対局しています。
私は、野狐囲碁に詳しくはないので、詳細は知りませんが、それぞれのAIに実戦を経験させて、研究データの収集をしているのではないかと思っています。
このAIは、4子局のみの対局をしていた面白いAIでしたので、ご紹介いたします。ちなみに絶芸は2子局のみです。
いくらAIが強いといっても、一手一手交互に打つわけですから、置碁のハンデはそうそう、無くなるものではありません。
野狐9段相手にそれをどう縮めていくのか、AIの置き碁対局は、とても勉強になる教材だと思っております。
三々入りからのツケ二段
実戦図:白13まで
棋譜再生
実戦図:白13まで
置碁であっても、白3で早くも三々入りです。
黒8のシマリは、落ち着いた好手です。
白9、11と流行のツケ二段に対して、黒は12と強気の押さえです。
白13はいろいろとあるところですが、AIは白13と二間に軽く構えました。
断点が気になる方がいらっしゃるかもしれませんが、まだ序盤で盤面は広いです。
軽やかな打ちまわしの白AI
すかさず、黒14とキリましたが、黒16と後手になるのがキリを急がない理由でもあります。
黒16は形ですね。これは勉強になりました。
黒18、20と仕掛けます。
この9段氏には、強さを感じます。
AIは、白23、27と軽やかに打ちます。
これで、勝てたら名人芸ですね。
カタツキからのツケ二段
白29のカタツキからの白31、33などの打ち方は勉強になります。
このような面白い手順を見ると、私はすぐに使ってみたくなり、置碁の白で一局打ちたくなります。
ここまでの手順は、とても自然です。また難しい手もありません。
スソガカリからの新定石か
黒38に白39は昔からの定石ですが、このワカレは初めて見ました。
単に白43とマゲ、白45を利かして、白47のツケ!
三子を捨て石にして先手を取り、白51の一間トビ!
白の打ち方は、堂々としています。
黒52を誘って、白53とカケて厚みを作り、狙いは右下の黒の一団だとはっきりさせました。
効かせるところは先手で効かす
黒62には、私ならノータイムで白69です。
白63からは手筋で下辺の白石は強くなりましたが、後手をひいています。
間に合うのでしょうか。
黒68は普通に手抜かれます。この形は実戦でよく現れますので、「手抜きがある」ということを覚えておかれるとよいかと思います。
そして、黒70にも私ならノータイムで連絡するのですが、先に白71を利かしました。
盤面を広く見ないといけませんね。どうしても、このノータイムの癖が抜けません。
中央より二線
この譜での進行は、白が少しづつポイントを奪ってるようですが、黒にはこれといった悪手は見て取れません。
白85、白89、白97、黒98と二線に石が向かっています。
アマチュアは空いている中央に向かうと思います。
あらためて、二線のヨセの重要さを確認させていただきました。
中央が白っぽく
白115から白125まで中央がなんとなく白っぽくなってきました。
ところで、結局、白は右下隅の黒一団を直接攻めることはありませんでした。
「攻めるよ」「手を抜いたら攻めるよー」と脅しただけでした。
白125までのAIの一手(無料のAIソフト)の評価値は、黒15.6目のリードとなっており、徐々に差が縮まっております。
中央が大きな白地に
白127から白151まで中央に大きな白地ができました。
黒は悪手らしい悪手は、見られないのですが、差は徐々に縮まり、AIの一手の評価値は、黒5.5目のリードとなっております。
この碁は、245手まで打たれ白番のAIの3目半勝ちとなっております。
半って何でしょうか?
棋譜データを棋院エディタで再生すると、コミ0の中国ルールとなっておりました。
中国ルールだと棋院エディタで再現する際に何か調整が必要なのかもしれませんが、私にわかるはずもないので、このままにしておきます。
黒の野狐9段氏の善戦で、見ていて楽しかったです。
熱戦譜でした。
(。・(エ)・。)ノ↓ランキング参加中、ポチ応援をいただけると励みになります。
マイナビ 天頂の囲碁7 Zen(対応OS:その他) 目安在庫=△ |
基本布石事典(下巻)新版 星、小目、その他 [ 依田紀基 ] |
ヒカルの囲碁入門 ヒカルと初段になろう! [ 石倉昇 ] |
ひと目の詰碁 (マイナビ囲碁文庫) [ 趙治勲 ] |
0 件のコメント:
コメントを投稿
コメントありがとうございます。
大切に読ませていただきます。