祝!初優勝!仲邑菫さん
2024年3月に日本人棋士として初めて、日本より厳しい環境である韓国棋院に移籍し、囲碁修行をしている仲邑菫さんが、2024年6月10日に韓国、南西部の全北道南原で行われた、第7回国際春香選抜大会にて優勝致しました。
仲邑菫さん、おめでとうございます。
この大会は、元々アマチュア女子の大会でしたが、今回よりプロ棋士も参加できることとなった非公式戦であります。優勝賞金は1千万ウォン。
女性プロ棋士32人が参加したこの大会の決勝戦のお相手は、元世界チャンピオンであり、現在韓国女子ランキング4位の呉侑珍(オ・ユジン)九段ですから、実に見事な優勝であります。
ちなみに、仲邑菫さん(2009年生まれの現在15歳)の現在の韓国女子ランキングは、10位であります。
黒:呉侑珍、白:仲邑菫
実戦図:白22まで
棋譜再生
実戦図:白22まで
白18のカカリに黒19のツケは、ツケノビ定石の型です。
実戦のように白22と飛びつけるか、その一路下にノビるかが今までの常識でした。
しかし、最近になって、第3の型が現れました。
第3の型、押し
白22とこちらに押していく打ち方が第3の型です。
最近、よく見かけるようになりました。
絶芸(最強のAI)は、実戦の白22では、上図のような手順を示しておりました。
面白い変化
実戦の白22から、ありそうでなさそうな、面白い変化になりました。
先手を取っての白30のカケは好点です。
この一手のように見えますが、絶芸は、他の手を示しました。
後手でも厚い形
絶芸は、後手ではありますが、白30からビシバシと気持ちよく決める手を示しました。
厚い形です。
黒35のコスミに先手で回られるのにこれで、十分と言っております。
配石により変わる常識
白30のカケに対して黒31、33のデギリは通常では、うまくいかないとされておりますが、右辺の黒が強いので、戦えるという判断より、このデギリを決行しております。
このように配石によって、柔軟な考え方ができるのがプロ棋士ですね。
黒45で白2子が取られたのは、ちょっと辛いような気がしました。
大きな攻め、白76
白72ツケ、黒73ハネ、白74ノビとツケノビの型の進行です。
黒75のトビツケに対して、仲邑菫さんは手抜いての白76!
おおきな攻めですね。カッコイイです。
菫さんの大局観
実戦図:白108まで
実戦図:白108まで
黒83と、助けるのか、消しに向かうのか、ギリギリのラインです。
有無を言わさない白84のコスミツケから黒85ノビと一気に勝負所となりました。
黒105まで脱出に成功し、素人目には黒がうまくやったように見えます。
しかし、白108まで左辺を大きくまとめ、絶芸の評価値では白が優勢になりました。
仲邑菫さんの大局観のすばらしさが如実に現れました。
最後の勝負所
実戦図:黒139まで
実戦図:黒139まで
前図より、白番の仲邑菫さんが優勢のまま局面が進みました。
最後の勝負所が黒135からの上辺での戦いです。
白136が評価値を下げ、形勢不明となってしまいましたが、直後の黒139が大きく評価値を下げました。
この手が敗着なのでしょう。
私には何が何やらさっぱり分からないところであります。
絶芸の参考図は半目勝負
黒139の絶芸の参考図
黒139の絶芸の参考図
黒139では、上図の黒1とこちらからアテるのが正解だったようです。
絶芸は白10までを示しました。
この進行で半目勝負のようです。
この碁は232手まで打たれ、白番の仲邑菫さんの中押し勝ちとなっております。
仲邑菫さん、優勝、おめでとうございます。
今後のさらなるご活躍を期待しております。
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大切に読ませていただきます。