2024年6月8日に広島県廿日市市「ブレーンズ・パーク 広島」にて、第4回フマキラー囲碁女流ブレーンズマッチ決勝戦が行われました。
決勝の会場となるフマキラーの開発研究拠点「ブレーンズ・パーク 広島」は、嚴島神社のある宮島の対岸に位置しており、「すばらしいアイデアは、すばらしい環境から生まれる」という設計思想のもとにフマキラー広島工場内に2021年5月より新開発研究棟が稼働しております。
この「ブレーンズ・パーク 広島」で行われる決勝戦へ進出したのは、藤沢里菜(女流本因坊)と上野愛咲美(女流立葵杯)でした。
お二人は現在の女流棋士のツートップでありますから、順調にトーナメントを勝ち上がられた結果でありました。
黒:藤沢里菜、白:上野愛咲美
主催:フマキラー株式会社(本社:東京都千代田区、社長:大下一明)
優勝賞金:300万
1手30秒、1分の考慮時間10回(NHK杯方式)
2024年6月8日、広島県廿日市市「ブレーンズ・パーク 広島」にて
第4回フマキラー囲碁女流ブレーンズマッチ決勝戦黒:藤沢里菜(女流本因坊)、白:上野愛咲美(女流立葵杯)
現代流の二間高ガカリ
実戦図:白6まで
実戦図:白6まで
黒5の二間高ガカリは、比較的珍しいです。
私は二間高ガカリには、白イと受ける決め打ちをしておりました。
それだと、小ゲイマシマリのカタを突いた手に戻りますので、二間高ガカリは、現代の手にマッチしてる感があります。
上野愛咲美さんは、白6とコスミました。私は初めて見ましたが、当然、研究の範囲内なのでしょう。
ちなみに、絶芸先生(最強のAI)は、ロの小ゲイマ受けを示しておりました。
ツケ二段定石
黒9、11のツケ二段に白12も珍しい形です。
黒15までが定石なのでしょう。
私もここで、しっかりと覚えることにいたします。
白16と左上隅に一手かけて力を溜めました。
右上隅へカカリか三々入り、または右下隅カカリが普通だと思います。
ちなみに絶芸先生は、右上隅へ三々入りを示しておりました。
両ガカリ定石
白20の両ガカリから定石が始まります。
白26のケイマは、あまり見ない手です。
黒33までお二人のことですから研究済の定石なのでしょう。
これも、ここで覚えてしまいましょう。
白34の受けは形ですが、絶芸先生はその左の一間受けを示しておりました。
黒35といっぱいに詰めました。
黒35での絶芸先生の参考図を次に示します。
絶芸先生の参考図
黒35の絶芸先生の参考図
黒35の絶芸先生の参考図
絶芸先生は、黒35で上図の黒1を示しました。
なかなか、人間には気がつきにくい手であります。
白10まで上辺を根こそぎ荒らしてしまいました。
とても参考になる手順であります。
ドカンと黒55
藤沢里菜さんは、黒55とドカンと打ち込みました。
絶芸先生は、落ち着いて、下辺の黒の強化を示しておりました。
黒55までの絶芸先生の評価値は、白75.7%となっております。
里菜さんが優勝
白60と左辺を荒らしに行った手が評価値を逆転させました。
黒61の根拠を奪う手は、白黒ともに絶芸先生は早くから示していました。
やはり、根拠をもつことは大きいのですね。
ここから里菜さんの猛攻が始まります。
白82からコウ争いですが、黒99でコウを解消、白100の手入れは辛いです。
黒101と白六子をもぎ取ってしまいました。
黒101までの絶芸先生の評価値は、黒91.7%となっております。
この碁は282手まで打たれ、黒番の藤沢里菜さんの5目半勝ちとなっております。
藤沢里菜さん、優勝、おめでとうございます。
上野愛咲美さん、おつかれさまでした。
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