【「今日の格言」と「漢字の読み方」】
湯飲み格言「二線ハウな、四線ハワセルな」
漢字の読み方「鎖す」(とざす):「くさりす」ではありません。
戸や門をしめて錠をおろす。開いている所をしめる。出入り口や通路をふさいで行き来できないようにする。
購買層が限られておりますので、出版してしばらくすると絶版になってしまいます。
ゆえに、ここでご紹介した棋書もすでに書店の店頭にはないかもしれません。
その点はご了承をお願いいたします。
著者:山田規三生 発行者:中川信行 発行所:株式会社マイナビ出版
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10目得するヨセのテクニック すぐに効く厳選213題 (囲碁人文庫シリーズ) |
はじめに(要約)
囲碁には序盤(布石)、中盤(戦い)、終盤(ヨセ)の3つの段階がありますが、それぞれ上達方法に違いがあります。
最も早い上達が見込める分野が「ヨセ」です。 ヨセはパターンがあり、練習することでコツがわかり、すぐ実戦に役立てることができます。
勉強すればするだけ確実に上達することができるのです。
ヨセでまず大事なことは、「先手をとること」
多少地で損をしても、先手を取り続けることで、次々ヨセてどんどん得をすることができるのです。逆に、相手からの先手ヨセを防ぐのも重要です。
本書の目的は、ヨセ全般にわたってトレーニングしていただくことです。
そこで、先手を取る工夫、相手の先手を防ぐ方法を中心に、ちょっとした工夫で得できる手段やすぐに使える一手などの問題を幅広く作りました。
順番に解いていけば「あ、あの筋を使うのかな」などと、ピンとくるようになると思います。
本書の問題をくり返し解いてテクニックを身につければ、きっとヨセだけで10目得できるようになるでしょう。
本書がみなさんの上達のお役に立てれば幸いです。
2013年春
九段 山田規三生本書の構成
第1章:基本テクニック(第1問~第59問)
第2章:実戦頻出テクニック(第1問~第81問)
第3章:応用テクニック(第1問~第54問)
第4章:高級テクニック(第1問~第19問)
全213問、級位者から高段者まで、幅広いレベル帯の方が勉強できます。
ヨセは人間が唯一、正確な答えを出せる分野です。
ヨセの基本テクニック(手筋)を覚えることで勝率アップは間違いないと思われます。
第1章:基本テクニック
第1問
黒先:いかに
黒はどうやって、2目トリを防ぐかの問題です。
第1問としては、レベルが高いと思います。
ヨセの基本テクニック(手筋)です。
黒先:いかに
正解図:黒1まで
棋譜再生
正解図:黒1まで
黒1のトビが正解です。
この黒1か、その上(D2)かどちらか迷われる方がいらっしゃるかと思いますので、ここで覚えてしまいましょう。
正解図:黒3まで
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正解図:黒3まで
白2アタリ、黒3ツギで一段落です。
白は、他のヨセに回ります。
間違っても、続けて、白4でC1押さえのアタリを打ってはいけません。
ものが小さく、黒に手抜かれてしまいます。
正解図:白8まで
棋譜再生
正解図:白8まで
黒5からのハネツギは、黒の権利とみます。
ゆえに、黒1のトビがヨセのテクニック(手筋)でした。
正解図:黒3まで
棋譜再生
正解図:黒3まで
白2のサガリなら、黒3ツギでここに二目の地をつくることができます。
前図と上図は、どちらも正解です。
失敗図:黒3まで
棋譜再生
失敗図:黒3まで
黒1マガリは、白2とアテられてしまいます。
正解図と比べて、黒は2目の損です。
黒1は失敗です。
失敗図:黒3まで
棋譜再生
失敗図:黒3まで
黒1は眼形を作りたいときに有効ですが、白2を利かされると正解図と比べて劣ります。
第11問
第1章:基本テクニック
第11問
白のサルスベリを黒はどうやって止めるかの問題です。
このサルスベリの止め方は、周囲の配石によって違いますので、丸覚えはできません。
黒先:いかに
正解図:黒3まで
棋譜再生
正解図:黒3まで
黒1とツケて止めます。
白2に黒3が正解です。
ヨセは、簡単なようで奥深いです。
正解図:白6まで
棋譜再生
正解図:白6まで
後に黒5と打てば白地が1目減ります。
逆に白が先に打ったら白地が1目増えます。
失敗図:黒5まで
棋譜再生
失敗図:黒5まで
前図の正解図を理解できたならば、上図の黒3とアタリするのは、前図の黒の権利がなくなり、半目の損ということがお分かりになると思います。
ヨセは、簡単なようでも奥深いです。
失敗図:黒7まで
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失敗図:黒7まで(図の都合上、白8ツギ、黒9ツギは省略しています)
黒1から止める手段もありますが、この場合は、黒1の石を取られた分、黒は損をしております。
失敗図:黒7まで
棋譜再生
失敗図:黒7まで
黒1とブツかって止める手段もあります。
正解図と比べると、白地が1目増えています。
一手のミスで簡単に1目損をすることがわかりますね。
ただ、我々の実戦では、これをミスと把握することができないため、毎度毎度、知らず知らずのうちに1目損を繰り返すことになります。
ヨセは、簡単なようでも奥深いです。
第2章:実戦頻出テクニック
第12問
棋譜再生
白からの大きなヨセが残っています。
白からの大きなヨセを先手で、防ぐ手段を考えてみましょう。
正解図:白4まで
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正解図:白4まで
黒1のオキがうまい手です。
白2と遮断の一手ですが、黒3に白は手を抜くことができません。
もし、白2で4とするのなら、後手ながら黒2のワタリが大きいです。
黒1のオキが正解でした。
失敗図:黒3まで
棋譜再生
失敗図:黒3まで
黒1、3のハネツギは普通のヨセです。
正解図より、白地が1目減っています。
しかし、黒は後手をひいています。
ヨセでは、なによりも「先手」が大切です。
ヨセは、簡単なようでも奥深いです。
第21問
第2章:実戦頻出テクニック
第21問
棋譜再生
白1とハネられた局面です。
実戦では、手拍子で受けてしまいそうですね。
黒先:いかに
正解図:黒2まで
棋譜再生
正解図:黒2まで
取られるわけにはいかないので、白3は絶対です。
そこで黒4のホウリ込みが妙手です。
そして、黒5とマガるのが奥ゆかしい。
これ以上、白は進出することができません。
また、最終的に白は黒2の石をトル手入れが必要となります。
失敗図:黒4まで
棋譜再生
失敗図:黒4まで
手拍子で黒2と受けてしまうのは、失敗です。
正解図と比較すると、白地が2目増えています。
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こんにちは ♪
返信削除「棋書の紹介その62(10目得するヨセのテクニック)」を拝見しました。
「ヨセの基本テクニック(手筋)を覚えることで勝率アップは間違いない」(*^^)v
漢字の読み方「鎖す」(とざす) は難しいです。( ;∀;)
Ounaさま、いつもコメントをありがとうございます。意味はなんとなくですが、読みはむつかしいですね。
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