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【「今日の格言」と「漢字の読み方」】
ヨセに関する格言「三々二十目以上」
漢字の読み方「進捗」(しんちょく):「しんぽ」ではありません。
ものごとが捗ること。進み具合。
購買層が限られておりますので、出版してしばらくすると絶版になってしまいます。
ゆえに、ここでご紹介した棋書もすでに書店の店頭にはないかもしれません。
その点はご了承をお願いいたします。
著者:趙 治勲 発行者:中川信行
発行所:株式会社毎日コミュニケーションズ
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![]() マイコミ囲碁文庫シリーズ ひと目の布石 ~やさしい問題で基礎体力アップ~ |
まえがき(要約)
本書は、布石の基本的な考え方を身につけてもらうための本です。
第1章では、序盤戦を戦うときにぜひ頭に入れてほしい、6つのポイントを並べました。全ての問題をひと目で解けるようになるまで、繰り返してください。布石の考え方が身につくはずです。
第2章では、二択問題をそろえました。第1章で身につけた6つのポイントを思い出せば、スラスラと正解にたどり着けるでしょう。
第3章の問題には、選択肢がありません。第1章、第2章で身につけた考え方を駆使し、正解を見つけてください。
実戦では、同じ局面が出てくることはほとんどないので、問題を丸暗記しても役に立たないでしょう。問題を繰り返し解いて、根底に流れている考え方や要点をしっかり身につけることが大切なのです。
2009年4月
趙 治勲本書の構成
本書の構成
第2章:練習問題(45題)
第3章:実戦問題(92題)
第1章にて、趙治勲先生が布石の考え方を簡明に6つのポイントとにしての解説が秀逸であります。
この6つの考え方は、どんな布石にでも応用することができます。
囲碁はしっかりした考え方を身につけていれば、容易に着手を選択できるようになります。
この6つの考え方は布石だけにとどまらず、囲碁全般に通じるものだと私は思います。
また、まえがきにありますように第3章の問題には、選択肢がありません。
これがすこぶる良いのです。囲碁の問題にはABC等の選択問題が多いです。
これは私は意味がないと考えています。
たとえば、こんな感じ。A:正解100点、B:70点、C:30点など
私たちの実戦では、この問題のC30点以下の手ばかり打っているのです。
もし、実戦でB70点を打ち続けることができる方は、優に有段者だと思います。
実戦に三択問題など現れません。常に自分で考えるのみです。
第3章をスラスラと答えられるようになれば、布石の大切な6つの考え方が身についたといえるのではないかと思います。
それは、有段者への第1歩となることでしょう。
趙治勲先生のひとめシリーズは、名作である「ひと目の詰碁」から始まりました。
本書の「ひとめの布石」の他「ひとめの定石」「ひと目のヨセ」「ひとめの手筋」「ひと目の総合問題
」「ひと目の攻めと守り
」「ひと目のコウ 」「ひと目の攻め合い
」「ひと目の急所 」と数があります。
どれも入門からの次の大事なステップへの大きな手助けとなることは間違いありません。
何度も繰り返しこの問題集を解くことにより、一桁級へのランクアップ、そして初段までのバイブルとなることでしょう。
第1章:布石の考え方
ポイント1:石の強弱は最優先
左図と右図の形はとても似ています。
しかし、まわりの状況によって意味が大きく変わってきます。
左図のAと、右図のB
どちらを急ぎますか?
正解図:黒3まで
正解図:黒3まで
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棋譜再生
正解図:黒3まで
黒1、3が正解です。急務です。
黒2子は、とても弱い石です。この2子が攻められる展開(逃げ回る展開)になれば、黒の苦戦は必至です。
黒は、根拠の確保が最優先事項であります。
この考え方は、布石の基本というより、囲碁の考え方の基本であります。
失敗図:黒3まで
黒1、3は実利を稼いでいるだけの手です。
右辺に黒のヒラキがあるため、黒2子は急に攻められる石ではありません。
ゆえに黒1は急がないのです。
正解図と失敗図は、形はまったく同じですが、周囲の状況で正解にも失敗にもなります。
この問題は、極めて奥が深いです。
大切なことは、「根拠の確保が最優先」という、囲碁の基本原則です。
第3章:実戦問題
問題16:黒番
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問題16:黒番
選択肢はありません。
自分の実戦として考えてみましょう。
黒先:いかに
正解図:白2まで
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棋譜再生
正解図:白2まで
盤面全体を眺めてみて、右上隅の白一子が弱い石と認識できるかどうかがポイントです。
これが、認識できなければ、左下隅の大場に回るのではないかと思います。
「大場より急場」は囲碁格言であります。
失敗図:白4まで
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棋譜再生
失敗図:白4まで
大場の黒1は、チャンスを逃しました。
白2から4まで治まり形となり、攻められる石ではなくなりました。
黒は左下隅を連打して、息の長い碁になりました。
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コメントありがとうございます。
大切に読ませていただきます。