棋書の紹介その71(直観力)

2025/04/19

02.棋書の紹介

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こんにちは。こんばんは。

ご訪問いただきありがとうございます。

管理人の柿門です。(。・(エ)・。)ノ

今回は、「棋書の紹介その71(直観力)」をご紹介いたします。


【「今日の格言」と「漢字の読み方」】

湯飲み格言「敵の心になりて考えよ」

漢字の読み方「桔梗」(ききょう):「けつべん」ではありません。

花言葉は「永遠の愛」「誠実」「感謝」



*初めにお断り
初めにお断りしておきますが、囲碁の本は、有名作家の小説にようにベストセラーになることはありません。
購買層が限られておりますので、出版してしばらくすると絶版になってしまいます。
ゆえに、ここでご紹介した棋書もすでに書店の店頭にはないかもしれません。
その点はご了承をお願いいたします。




著者:マイケル・レドモンド 発行者:下村のぶ子 
発行所:株式会社 海竜社



直観力―私が囲碁から学んだ生きるということ


はじめに(要約)


*囲碁に導かれた「出会い」が私の最大の財産

10歳のころに囲碁に出会い、それからずっと囲碁を打ち続けている。それでもなお求める碁は、まださきにあるという思いがする。そう思わせるところに、碁の深さがあるともいえるだろう。

囲碁のいいところは、年齢を重ねても強くなれることだ。また、囲碁を始めるのに遅すぎるということもない。いつからでも始められる。私の師匠である大枝雄介先生のお母さんは、80歳を過ぎてから囲碁を始められた。もうすぐ100歳を迎えるというときに亡くなられたが、そのころには、なんと3段になっていらした。こうしたことを思い返すにつけ、私もまだまだ精進を続けなければならないと思う。

囲碁を通じて得たものは言葉ではいい尽くせないが、あえてひとことでいえば、さまざまな人との「出会い」ということになるだろう。囲碁を通じた出会いから広がるさまざまな縁に支えられながら、こうしていまがある。

プロの囲碁棋士を目指し、日本に来ていなかったら、これほど多くの方々とめぐり会うチャンスはなかっただろう。囲碁を愛する人々の多い日本で、こうして囲碁棋士としてやっていられること、それ自体が私にとってはかけがえのない大きな財産である。

昨年末には、雑誌「文藝春秋」で、大好きな歴史小説作家の宮城谷昌光さんと対談する機会に恵まれた。文化、歴史、囲碁などをめぐって興味深いお話をうかがうことができて、大変うれしかった。こうした機会に恵まれるのも、多くの人との出会いに支えられながら囲碁を続けてきた賜物だと思う。

囲碁を通して手に入れた出会いや縁は、すべて私の人生を豊かにしてくれるかけがえのない財産である。これからもこの財産に感謝しながら生きていきたいと思う。私が最初にとりこになった日本語で書かれた本は吉川英治の「三国志」だったが、吉川英治さんが色紙に言葉を求められたときによく書いたのが、「我以外皆我師」という言葉だったという。

これからもこの言葉を思い出しながら、人との出会いを大切にしていきたいと思う。それが、ここまで私を導いてくれた囲碁のご恩に報いることでもあるだろう。

2012年4月吉日

日本棋院九段 マイケル・レドモンド



本書の構成

第1部:日本と囲碁(いまの私をつくってくれた世界)

  第1局:碁は人を鍛える(人生を生き抜くための5つの力)

  • 負けた碁で強くなる
  • 変わることで強くなる
  • 決断の決め手
  • 悔いのない一手を打つ方法
  • 優れた大局観を養う方法

  第2局:勝負を超えた囲碁の世界(囲碁は人生を豊かにする)

  • 囲碁の最大の魅力
  • 家元制度が生んだ優れた人材
  • 碁は人生の修練の場
  • 囲碁が映し出す人生の極意
  • 囲碁は己との対話

  第3局:囲碁を通して知った日本の魅力(自然とともに生きる日本人)

  • 四季とともに生きる日本人
  • 日本全国で出会った驚き
  • 思いやりの精神
  • 人間関係を大切にする日本人
  • 礼が教えてくれる日欧文化の違い
  • 使う言語で変わる性格
  • 日本語が伝える生き方の極意
第2部:出会い(日本と囲碁が私の人生を豊かに魅力的にしてくれた)
  第4局:負けたくない(囲碁人生の始まり)
  • アメリカ少年、囲碁と出会う
  • 父との対局と詰碁集で腕を磨く
  • プロの実力に興奮
  • 新たな相手を求めて太平洋を渡る

  第5局:強くなりたい(鍛えられた内弟子時代)

  • 大枝先生との出会い
  • 大枝先生の教え
  • 常識は捨て直感で打つ
  • 人間性が磨かれた内弟子時代
  • 内弟子時代の思い出
  • いまの私を支えるもの

  第6局:終わりなき囲碁の道(求める碁はまだ先にある)

  • やっと叶った18歳での入段
  • 上段位への挑戦
  • 終わりなき囲碁の道

  第7局:変わるものと変わらないもの(インターネットの登場)

  • ITの登場で囲碁も変わった
  • リアルを超えられないバーチャル
  • これからの囲碁はどうなるのか

  第8局:ピークはまださきにある(強くなるだけでなく貢献も)

  • なぜ私は日本でがんばれたのか
  • やっと見えてきた囲碁
  • もっと囲碁の魅力を広めたい

レドモンドさんのエッセイ

本書は棋書ではありません。ゆえに棋譜はいっさいありません。

エッセイであります。

著者のマイケル・レドモンドさんは、アメリカ人です。

私と同年代でしたので、昔からずっと応援をしていました。アジア人以外で初めて九段に昇段されました。

また、現在、女流棋戦で活躍中の牛英子さんのお師匠さまでもあります。

日本語が極めて流暢で、NHK囲碁講座の講師を3度務められており、その分かりやすい解説は、とても人気がありました。

本書の、はじめにと目次項目を見るだけで、レドモンドさんの囲碁、そして、日本への愛情の深さがうかがい知れます。


橋本昌二先生

文章ばかりなので、全文をご紹介するととても長くなりますので、面白いプロ棋士のエピソードを2つをかいつまんでご紹介に止めたいと思います。

「検討」

プロ棋士は対局後に検討をいたします。特に林海峰先生が検討が長いことで有名であります。

関西棋院で橋本昌二先生と対局があり、レドモンドさんがきわどい勝負を半目勝ちしたそうです。橋本昌二先生は自分の方に勝つチャンスがあったとおっしゃって、延々と二人で5時間くらい検討をしたとのことです。

夜中2時ころにやっと終わって二人で外に出たとたん、

「そういえば、キミ、ホテルあるのか?」と尋ねられたとのことです。


趙治勲先生

「趙治勲先生の思い出」

初めての対局後の検討にて、「この手、生意気じゃないの?」と私の手を評された。

また、ある対局で最後の最後で趙治勲先生がありえないミスをして、レドモンドさんが勝ってしまった。すると治勲先生が音が聞こえるほど、自分で自分の頭をげんこつでなぐり、そのあとで横を向いて高笑いしたので、私は怖くなった。

NHK杯にて、対局直前にディレクター氏が「お二人の対戦成績は二勝二敗ですね?」と確認してきた。それを聞いたとたん、趙治勲先生の顔色が変わった。治勲先生は、猛烈な勢いでノータイムで打ち続け、中盤にて早くも私は敗着を打たされてしまった。ディレクター氏を逆恨みしたものである。


最後までご覧いただき、ありがとうございました。
よろしかったら、ご感想などをコメントでお聞かせください。



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