著者:依田紀基段 マイコミ囲碁ブックス
1669年7月7日、於:吉田意庵宅
先:安井知哲、本因坊道策
依田先生が院生時代の特に思い出のある一局だとのことです。
「本局はすばらしい碁です。白は雄大な発想で、奔放な打ち方です。」とあります。
本因坊道策(1645年~1702年)は、名人を九段、名人上手間を八段(準名人)、上手を七段とし、以下二段差を1子とする段位制を確立いたしました。
この段位制は、1924年に日本棋院が設立されるまで使用されておりました。
先:安井知哲、本因坊道策
黒25の下ハネに手抜いて、白26!
(右図)
黒27のアテに対して、白28!
道策は足早です。これが、依田先生が言われている奔放さでしょうか?
鑑賞に値する白26と白28だと思います。
酒井猛先生からの出題その1
依田先生が12才で院生のころ、当時の院生師範であられた酒井猛先生から「黒57までの場面、ここで道策はどう打ったと思う?」
と問われました。
酒井猛先生は、碁界で一二を争うほどの道策の研究家であり、棋書もあります。
(右図)
道策は白58と打ちました。
黒の薄みをつく好手です。
酒井先生の問いにその場にいた院生はひとりも誰ひとり正解者がいなかったそうです。
酒井猛先生からの出題その2
*本書より
黒67とツケて突入してきました。
白はじっと68のノビ。
黒69とハネたところで、またまた、酒井猛先生が「次の道策の手はどこだと思う?」と問われました。(右図)
道策は白70と打ちました。
この生ノゾキが好手で、これも誰ひとり気がつく院生はいなかったそうです。
子供の頃、「なるほど」と思った手は、いつまでたっても印象に残っていると依田先生は語っております。
この碁は232手まで打たれ、白の10目勝ちとなっております。
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