藤沢里菜(りな)女流本因坊に、上野梨紗(りさ)(二段)が挑戦する、第42期女流本因坊戦五番勝負の第1局が、2023年10月12日、岩手県花巻市「佳松園」で行われました。
藤沢里菜さんは、父に藤澤一就八段、祖父に藤沢秀行名誉棋聖、伯従父に藤沢朋斎九段をもつ、サラブレット並みの血統であります。
女流棋士タイトル獲得数はすでに20期。1位の謝依旻さんに続いての第2位の獲得数であり、現在女流棋士最強に位置しております。
挑戦者の上野梨紗さんは、2006年6月24日生まれの17才。
12歳9か月での入段で、この記録は女流棋士の中では、仲邑菫さんの10歳0か月、藤沢里菜さんの11歳6か月に次ぐ3番目の年少記録であり、将来を期待されております。
女流名人の上野上野愛咲美さんの妹さんであり、先に行われた中国・杭州アジア大会にて囲碁の女子団体で銅メダルを獲得したメンバー(上野愛咲美、藤沢里菜、上野梨紗)でもあります。
今年度、成長著しい上野梨紗さんと現在最強の女流棋士の藤沢里菜さんとの一戦は、注目を集め熱戦が期待されております。
対局場となる花巻温泉「佳松園(かしょうえん)」のサイトより
花巻温泉の奥座敷
南部赤松林の緑滴る山々に囲まれて
清涼な台川のせせらぎ野鳥のさえずり
そこにある〝何もしない〟贅沢なひと時を
夜には中庭に篝火が焚かれるそうで、この季節は、特によさそうな旅館での対局となりました。
アンケート総得票数は6票
先に実施した投票アンケート(応援するのはどっち?)の結果をお知らせいたします。
投票総数:6票
藤沢里菜さんを応援:2票(33.3%)
上野梨紗さんを応援:4票(66.7%)
ご投票していただいた皆様、ありがとうございました。
持ち時間は、各4時間。対局は12日午前9時に始まり、勝敗は本日中に決着がつきます。
第1局は、ニギリの結果、黒番が上野梨紗さん、白番が藤沢里菜となりました。
なお、立会人は、吉原由香里六段です。
藤沢里菜さん
ホロホロ鳥の親子丼
上野梨紗さん
天ぷらうどん
男性と違ってボリューム感はありません。いたって普通のお昼御飯です。
ところで、妙に「ホロホロ鳥」が気になったので調べてみました。
黒番:上野梨紗、白番:藤沢里菜
棋譜再生
実戦図:黒209まで
結果を先に申し上げます。
この碁は209手まで打たれ、黒番の上野梨紗さんに中押し勝ちとなっております。
初のタイトル戦挑戦試合において、見事な勝利でした。
敗着は白152か?
実戦図:白152まで
この対局は、野狐中継がされていませんので、絶芸に教わることができません。
私が対局中継を見ていた記憶では、白152が評価値を落としていたと思います。
AIの一手の参考図
白152のAIの一手の参考図
評価値の揺れは、いくつもあったものの、藤沢里菜さんが優勢の時間帯の方が長かったと思います。
白152では、AIの一手は図の白1を示しておりました。
黒2、白3の進行で全くの互角で、勝負は最終盤までもつれ込むことになったでしょう。
何はともあれ、上野梨紗さんの健闘が光る一局です。
もし、このままタイトルを奪取するようなことになれば、一気に女流トップまで上り詰めるやもしれません。
注目の第2局は、10月16日に鳥取県湯梨浜町「望湖楼」にて行われます。
楽しみですね。
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