第49期棋聖戦パラマス戦(2024年10月20日)

2024/10/21

06.名局鑑賞

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こんにちは。こんばんは。

ご訪問いただきありがとうございます。

管理人の柿門です。(。・(エ)・。)ノ

今回は、「第49期棋聖戦パラマス戦(2024年10月20日)」をご紹介いたします。

49th Kiseisen Paramus match (October 20, 2024)


棋聖戦Sリーグの成績

第49期棋聖戦Sリーグの成績

序列1位:井山 裕太 王座(4-1)1位

序列2位:許  家元 九段(3-2)3位

序列3位:芝野 虎丸 名人(4-1)2位

序列4位:高尾 紳路 九段(0-5)6位

序列5位:余  正麒 八段(2-3)4位

序列6位:孫  喆  七段(2-3)5位

S級降格者は下位2名でありますので、孫喆さんと高尾紳路さんがA級上位2名(山下敬吾さんと河野臨さん)と次回入れ替わりとなります。


棋聖戦はパラマストーナメント

棋聖戦は囲碁の七大タイトルの中で一番上位とされているタイトルで、優勝賞金は4300万円です。

棋聖戦のシステムについて簡単にご説明いたします。

棋聖戦は、S、A、B1、B2、Cの各リーグがあり、Cリーグ入りを賭けてファーストトーナメント予選があります。

このファーストトーナメント予選には、アマチュアのネット棋聖戦の最上位クラスのトーナメント戦上位4名にも出場権が与えられます。

予選トーナメントは約400名、Cリーグ32名、B1、B2、Aの各リーグが8名、Sリーグが6名で行われます。

Cリーグ優勝者とBリーグ優勝者(今回は、村川大介さん)の対局の勝者(今回は、酒井佑規さん)がAリーグ優勝者(今回は、山下敬吾さん)と上位進出を賭けて対局します。

その勝者(今回は、山下敬吾さん)がSリーグ2位(今回は、芝野虎丸さん)と対局します。

そして、その勝者がSリーグ1位(今回は、井山裕太さん)と変則三番勝負を行い、その勝者が、一力遼さんの持つ棋聖のタイトルへの挑戦権を得ることができます。

変則三番勝負とは、Sリーグ1位に(今回は、井山裕太さん)1勝のアドバンテージを与えることです。

今回は、Aリーグ優勝者である山下敬吾さんとSリーグ2位である芝野虎丸さんの熱戦譜をご紹介いたします。


黒:山下敬吾、白:芝野虎丸

実戦図:黒7まで

棋譜解説図(数字、記号入り)
棋譜再生

実戦図:黒7まで

黒は星と小目の一間ジマリ、白は二連星の布石で始まりました。

小目一間シマリの方向が縦ですね。

okao囲碁研究所」のokaoさんが、白の二連星の布石は、三々入りからの研究が相当に進んでいるので、研究してないと序盤で一気に不利になってしまい、使いこなすのが難しいと言われていましたが、プロ棋士は最新の研究を日々行っておりますので、自信を持っての二連星の流行のようです。


分かりやすい序盤戦

実戦図:黒38まで

棋譜解説図(数字、記号入り)
棋譜再生

実戦図:黒38まで

白8、10とおなじみのツケ二段定石です。

白18には、黒は現代ではハサミ返すのが主流のようです。

白36のコスミツケ打法に対して、黒39と固く二間に構えました。

ここまで、アマチュアにとっては、分かりやすい序盤となりました。


山下さんの鋭い攻め

実戦図:黒43まで

棋譜解説図(数字、記号入り)
棋譜再生

実戦図:黒43まで

黒40カタツキから、黒43のキリと山下さんの鋭い攻めです。

ちなみに、絶芸先生は黒41を次のように示していました。


深く打ち込む絶芸先生

黒41の絶芸の参考図(黒41~白50)

棋譜解説図(数字、記号入り)
棋譜再生

黒41の絶芸の参考図(黒41~白50)

絶芸は、黒41と白陣に深く打ち込みました。

白36コスミツケから白38一間トビの構えに対しての黒41打ち込みを、絶芸先生はよく示しますね。


山下さんの猛攻

実戦図:白116まで


実戦図:白116まで

山下さんが下辺の白に猛攻を加えております。

白114で一眼を確保。

白116とコウ争いが始まりました。


さっさとコウを解消

実戦図:白124まで


実戦図:白124まで

芝野名人は、白122とさっさとコウを解消しました。

そして、白124にまわって十分なのでしょうか。

白124までの絶芸の評価値は、白63.8%となっておりますので、ほとんど互角の形勢であります。


白210が敗着

実戦図:黒215まで


実戦図:黒215まで

黒127、139、145、157が少しずつ黒の評価値を落としました。

黒205までの絶芸の評価値は白91.6%となっております。

目数だと約3目といったところでしょうか。

白206が躓きの始まりでした。

白206では、左辺C12に飛び込む方が良かったようです。

黒209まで目数だと約1目まで接近しております。

そして、白210が敗着となってしまいました。

黒215まで、持ちこみとなってしまいました。


絶芸の参考図

白210の絶芸の参考図(白1~白9)

棋譜解説図(数字、記号入り)

白210の絶芸の参考図(白1~白9)

絶芸は上のような図を示しました。

形勢は細かいので、細心の注意を払う必要があったようです。

トップ棋士は、アマチュアが想像する以上のレベルなのであります。

この碁は、217手まで打たれ、黒番の山下敬吾さんの中押し勝ちとなっております。

棋聖戦挑戦者決定戦変則三番勝負は、井山vs山下は10月28日に行われる予定です。

楽しみですね。


  • 総譜は、こちらより、つぶや棋譜2 Viewerで、ご確認ください。
  • 手順は、図の左下にある青文字の「棋譜再生」でご覧いただけます。
  • つぶや棋譜2 Viewer左上にある「自動再生」にチェックで再生致します。
  • つぶや棋譜2 Viewer碁盤の下にある「NUM」で手順が表示されます。

  • 最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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