井山裕太（本因坊）に一力遼（棋聖）が挑戦し、一力遼（棋聖）の３勝２敗で迎えた、第78期本因坊決定戦七番勝負の第６局が、2023年７月11日、12日の両日、山梨県甲府市の常盤ホテルで行われます。持ち時間は、各８時間です。
常盤ホテルでは、数々のタイトル戦が行われてきました。
古くは、60年前になる坂田栄男先生の本因坊戦、また、将棋のタイトル戦では、大山ｖｓ升田の夢のカードの王将戦など囲碁界、将棋界はとてもお世話になっているホテルであります。
常盤ホテルのタイトル戦 歴戦の系譜は、こちらでご覧いただけます。
井山本因坊が、カド番をシノギ、最終７番勝負に持ち込むのか！
挑戦者の一力棋聖が勝って自身初の「本因坊」を獲得を決めるのか！
今シリーズの最大の山場となりました。注目の一番です！
対局は11日午前9時に始まり、夕方に封じ手で打ち掛けとなり12日に打ち継がれます。
勝敗は12日の午後、決着がつく見込みです。
以下は、毎日新聞、7/10(月) 21:23配信より、前夜祭でのコメントです。
＊井山本因坊
このホテルでは、これまでも重要な対局が多かった。
ベストを尽くし、自分の記憶にも残る対局にしたい。
ベストを尽くし、自分の記憶にも残る対局にしたい。
＊一力棋聖
夏に対局で来るのは初めて。
暑い日が続くが、盤上でも熱い戦いができるよう頑張る。
暑い日が続くが、盤上でも熱い戦いができるよう頑張る。
（午前のおやつ）
井山裕太（本因坊）は、アイスコーヒーのみ。
一力 遼（棋 聖）は、アイスレモンティーと「ザクザク もちもち 食感」和風ミニパフェ。
この和風パフェは、ホテルの女子社員が囲碁の対局を念頭に考案した限定メニューで、対局中でもアイスが溶けないよう、周りを氷で冷やす工夫がされているとのことでした。
一力さんは昨年も注文しており、お気に入りのパフェのようです。
（お昼ごはん）
井山裕太（本因坊）は、天ぷらそば御膳。
一力 遼（棋 聖）は、特製カレーライス。
天ぷらそば御膳は、せいろそばとひとくち稲荷、小鉢、水菓子付。
特製カレーライスは、常磐ホテルの定番メニューで、グリーンサラダとフルーツ付です。
（午後のおやつ）
両対局者ともに、フルーツ盛り合わせとアイスコーヒーです。
気になるフルーツの中身は、日川白鳳、巨峰、貴陽（スモモ）です。
地元の果物たちであります。
黒：一力遼、白：井山裕太
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珍しい形
（左図）
右上隅、黒31のツケから白32のハネ出しより見たことがない変化になりました。
白44で２眼の生きです。
ここまで形勢は、全くの互角です。
自然な手に見えますが
（右図）
黒47は、自然な手に見えますが、少しだけ評価値を落としました。
絶芸（最強の囲碁AI）の参考図を次の図で示します。
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絶芸の参考図
（左図）
前図の黒47で、絶芸（最強の囲碁AI）は、黒１を示していました。
黒５子を軽く見て、捨て気味に打っています。
これは、人間には気がつきにくいところです。
参考図の白10まで、全くの互角です。
実戦の進行
（右図）
しかし、実戦の黒55のカケツギで、ひと段落の局面では、これまた、全くの互角の進行であります。
まさに名勝負数え歌。
この両者は、この第６局終了の３日後に、碁聖戦で相まみえることになります。
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形勢は全くの互角
（左図）
黒73の一間トビで１日目が終了しました。
ここまで、全くの互角です。
黒65は、評価値を落としました。白66と右下隅を守りましたが、絶芸はこの手で69を示していました。
実戦の黒69で評価値は。全くの互角となりました。
封じ手予想
（右図）
さて、恒例の封じ手予想ですが、高尾九段は、Aを示していました。
絶芸は、Bを示していました。
私は、両者に逆らって、Cといたします。
明日が楽しみですね。
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