井山裕太(碁聖)に一力遼(棋聖)が挑戦する、第48期碁聖戦五番勝負の第2局が、2023年7月15日、石川県金沢市の北國新聞会館(北國新聞社本社ビル)で行われました。
井山碁聖が3連覇し、史上最多タイとなる通算9期目の碁聖位なるか!
はたまた、一力棋聖が3期ぶりの復位を果たすのか!
碁聖戦では、3期連続の顔合わせの頂上決戦です。
七大タイトル戦においての、お2人の対戦は、実に13度目となります。
(お昼ごはん)
井山裕太(碁聖)、一力 遼(棋聖)共に金沢ニューグランドホテルの松花堂弁当。
尚、今期より昼食休憩時間が、1時間から40分に短縮されております。
(午後のおやつ)
井山裕太(碁聖)は、ガトーショコラとフルーツ盛り合わせにアイスコーヒ。
一力 遼(棋聖)は、メロンショートケーキとフルーツ盛り合わせにアイスコーヒー。
両対局者とも、がっつりとおやつを取ります。
黒:井山裕太、白:一力遼
安達利昌七段の解説
(左図)
左下隅の黒15のツケから白28まで定石だそうです。
知りませんでした。
私は、このような新しい形を覚えると無性に実戦で試したくなります。
良し悪しは、どうでもよく、ただただ、実戦で試すことで喜びを感じてしまいます。
(右図)
安達利昌七段は、右図のような白1から黒10までの進行を想定して、
「このような変化になれば、左上のカカリとハサミの交換が利かしになっていそうです。」
と解説 されていました。
囲碁の専門用語である「利かし」は、囲碁レベルが相当に高くないと理解することができません。
絶芸の変化図
(左図)
白68(R13)のツケに対して、黒69上ハネから黒73(R12)のキリまでの実戦の進行と安達利昌七段の予想進行図は、ピタリと合っていました。
しかし、黒73のキリが若干、評価値を落とし、形勢は互角に戻ってしまいました。
(右図)
絶芸(最強の囲碁AI)は、黒73では、黒1と大きく攻める手を示していました。
以下、白10までが変化図です。
示された図を見ると、直接的なキリより、ふんわりとした黒1の方が素人ながら私は好感が持てました。
井山、一力、安達は同じ想定図だが・・
(左図)
白92(F11)のノゾキに対して、黒93には、安達利昌七段は、「黒93はすごい手です。気づきませんでした。」そして、実戦と同じく、白94ツギ、黒95カケツギ、白96、黒97の進行を示して、この進行であれば、「石がとても働いています。」と解説しています。
しかし、絶芸(最強の囲碁AI)は、実戦の白96で評価値を下げています。
絶芸の変化図は、右図になります。
(右図)
実戦の白96(E12)で白1を示しています。
以下、黒10までが絶芸の変化図です。
この変化図は私はよくわかりませんが、白は左辺の白6子捨てて、十分ということなのでしょうか。白9黒10も私には全く分かりませんが、これで白が若干ではありますが優勢としていました。
しかし、実戦は白96で逆転し、評価値が黒に傾きました。
敗着は、白106
(左図)
白104(M15)が評価値を落とし、白106に手抜いて、黒107で真ん中白2子をほとんど制し、黒の優勢が確立されました。
白104,106が敗着のようです。
絶芸の変化図は、右図のとおりです。
(右図)
絶芸は、実戦の白104で、白1を示していました。
いったんはトビで逃げ出そうとしますが、これはおとりで、狙いは右下の黒一団のようです。
これで、ほぼ互角の進行でした。
この碁は、237手まで打たれ、黒番の井山碁聖の中押し勝ちとなっております。
井山さんは、シリーズ2連勝、タイトル防衛まであと1勝となりました。
一力さんは、本因坊戦に続きの連敗となり、厳しい状況となりました。
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