絶滅した人気定石
棋譜再生
AI登場前までは、プロもアマも誰もが好んで打っていた定石が上図の二間高バサミ(黒3)に対する大ゲイマかけ(白4)定石です。
変化も多数ありますが、アマチュアの対局ではこの形でおさまることが多く、私も安心して、黒でも白でも打っていました。
悪い変化図の評価が一変
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人間が「このようにスジ悪く打っては、いけませんよ。」という悪い見本の変化図をAIは、示しました。
白10とスジ悪く出て、黒19までの変化は、黒の圧倒的な厚みに軍配が上がると人間は評価していました。
そもそも、プロ棋士は、白10などのスジの悪い手は、はなから思い浮かばない頭の構造になっています。
そして、アマチュアもこの変化図を見ても黒良しの評価を疑う事は、1ミリもありませんでした。
しかし、AIの評価は、白良しなのでした。
白良しの3つの理由
白良しの理由をAIが語ったわけではありませんので、以下は私の完全な妄想となります。
理由は3つあります。
- 白は先手を取って、他の大場にまわれる。
- 白地が大きい。
- 白4、白6の石はカス石ではない。
1は、AIの根本的な考え方です。
互角の別れを人間は定石としていますが、AIは少々不利な分かれでも、先手を取って価値の高い他の場所に打てれば、その方が得だよね。って考え方です。
先手の利を大きく捉えているようです。
2は、そのままです。白地が大きいよね。ってことです。
3が人間とAIの一番大きな評価の違いでした。
人間は、見た目で黒の圧倒的な厚みの方が、少々の白地より大きく勝ると考えてました。
白4、6の石は黒壁にへばりついたカス石と捉えていました。
一方、AIは白4、白6をうまく活用すれば、この厚みは、見た目ほどたいしたことはなく、攻略できる。と考えているようです。
このような経緯で人気定石は、絶滅いたしました。
しかし、この事実をほとんどのアマチュアの方は知りません。それは、情報発信の場が少なすぎるからではないかと考えます。
ゆえに白の立場で私の実戦で、いまだに現れます。
「この柿門って人、こんな有名な定石も知らないんだ。そしてスジ悪な人だなー。」
お相手は、きっとこう思われていると思います。うん。きっとそう。
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コメントありがとうございます。
大切に読ませていただきます。