問題その12‐1(死活)

2023/10/02

08.問題いろいろ

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黒先:白死の問題でしたが


黒先:この白を取ってしまいましょう


黒先:この白を取ってしまう問題です。

一見するとスペースもあり、白地が確定のようにも見えますが、黒から先に打つとこの白を取ることができます。


黒1はハネ


二線のハネツギ最低6目

黒1とハネてふところを狭めます。

ふところを狭めるという意味では、このハネは大きいです。

二線のハネツギはヨセ(注:ヨセとは対局終盤に打たれる地の境界に関する着手のこと)で必ず出現します。

そして、この二線のハネツギは最低でも6目の価値があります。

相手の石を3つ取るのと同等の価値があります。


白4と黒3を遮断した変化図

棋譜再生

黒1のハネ、黒3の急所が好手

黒は、5とツグ前に急所に黒3と一撃します。

白4と交換して、黒5とツギ、黒1の一子を助けます。

白6のハネは、次に白7の眼形を目指しているので、黒は当然、眼作りを拒否して当然の黒7です。

白は黒2子が逃げられては、いけませんので、遮断の一手の白8ですが、黒9がとどめの一手となります。

白は2眼のスペースがありませんので、生きることはできませんでした。

黒1のハネでふところを狭め、黒3で急所の一撃が好手でした。


白4とキリ取った場合の変化図

棋譜再生

先ほどの白4で、上図のように白4と黒1子を取って、1眼を確保した場合を考えていきましょう。


白2とカミトリの変化図

棋譜再生
←(こちらで手順をご確認ください)

二線のカミトリ最低6目

図で分かりにくい場合は、棋譜再生でご覧ください。

白は、白6と二線の黒1子をカミトリます。

先ほど、黒の二線のハネツギは最低6目とご説明いたしましたが、この白の二線のカミトリも最低6目あります。いっしょに覚えてしまいましょう。

「二線のハネツギ最低6目♪」

「二線のカミトリ最低6目♪」

最低6目ですが、局面によっては、倍の価値がある場合もあります。

1子取って2目などと早とちりしないようにしましょう。

黒7、黒9と連絡します。白8を白9と打っても黒8で取られるだけです。

この黒が逃げられたら、白はカミトった1眼だけになります。

白10にも黒11とさしこみ、欠け眼にします。
(注:欠け眼とは、眼に似た形でも、いずれアタリにされて眼でなくなってしまう形のことです。本当の目を本眼(ホンメ)、本眼ではない形を欠け眼といいます。)

白は生きることが出来ませんでした。

黒7、黒9とこの黒が取られなければ、白は2眼作ることはできません。


先に白が急所に打った場合の変化図

棋譜再生

黒1のハネに対して、押えずに、白2と急所に打って、眼作りを目指した場合を見ていきましょう。


白2と急所に打つ変化図

棋譜再生

素朴な疑問

白2と急所に打っても、黒3とふところを狭めます。

白4には、黒5、7、9まで、白は死にました。

ここまでが問題の答えとして記載してありましたが、素朴な疑問がわいてきました。

この図の白4で、急所に打って1眼を確保したらどうなるんだろう?

下図になります。


素朴な疑問の図


棋譜再生

棋譜再生

(左図)

黒7まで、欠け眼となり、白は2眼を作るスペースがありません。

やはり白は生きることができませんでした。


(右図)

いやいや、待て待て。ちょっと待て。

白8とキリを入れて、白10とホウリコミをしたらどうなるんだろう?

黒は取る一手です。


白12でコウの図

棋譜再生

白12でコウになりそうです。

黒10とはツゲません。



棋譜再生

棋譜再生

(左図)

白がとても苦しい二段コウ(一手では解決しないコウ)ではありますが、コウはコウです。

死んではいません。望みはあります。


(右図)

白が、二段コウをがんばって、本コウまでもっていった図になります。

この本コウをがんばりきって、コウをツグことができれば、めでたく2眼の生きになります。


そうすると、最初の問題がコウを見落として、間違っていたことになります。

そんなことあるかしら?

それとも、私に何か大きな勘違い、見落としがあるのかしら?
(普通に考えたらその確率の方がはるかに大きい)

「違う、違う。そうじゃない。」

「そこは、こう打つんだぞー 」

等々、みなさまの鋭いご意見をお待ちしております。


  • 手順は、図の左下にある青文字の「棋譜再生」でご覧いただけます。
  • つぶや棋譜2 Viewer左上にある「自動再生」にチェックで再生致します。
  • つぶや棋譜2 Viewer碁盤の下にある「NUM」で手順が表示されます。

  • 最後までご覧いただきありがとうございました。
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