芝野虎丸(名人)に井山裕太(王座)が挑戦する、第48期名人戦七番勝負の第3局が、2023年9月19日、20日の両日、愛知県田原市、渥美半島の先端、伊良湖岬近くにある老舗旅館(1925年創業)「和味の宿 角上楼」で行われます。
井山さんは11連覇中だった本因坊のタイトルを一力さんに奪われ、昨年まで独占していた三大タイトル(名人、棋聖、本因坊)をすべて失いましたが、続く碁聖のタイトルは、一力さんにストレートで防衛を果たしました。
反撃に移る今期の名人戦七番勝負は、昨年名人位を奪われた芝野虎丸名人へのリターンマッチとなります。
井山さんには、併せて史上最多の4度目の名人位返り咲きと、趙治勲名誉名人に並ぶ最多タイの名人位通算9期の大記録がかかっております。
芝野さんは、今期、十段位を許家元さんから奪還し、現在二冠。今シリーズの第1局、第2局と隙のない碁で連勝しています。この勢いに乗り名人位連覇を狙います。
対局場となる角上楼の別館「雲上楼」にある和室「空」に設けられた対局室からは、館内随一の景色が楽しめるとのことで、渥美半島と知多半島に挟まれている三河湾の雄大な景色を望むことができるとのことです。
当旅館のサイトのTopixには次のようにありました。
昭和元年創業の90年余りの長い歴史の中で大変名誉な事です。
囲碁の名人戦が愛知県で開催されたのは、当館が初めての事です。国の登録有形文化財(建造物)指定の「角上楼本館」と「別館井筒楼」は、当時の面影そのままに落ち着いた佇まいの建物であります。
当旅館サイトのコンセプトにすてきな一文がありましたので、ご紹介いたします。
その中程の、かつて交易の要所として栄えた福江地区に2軒の登録有形文化財
「和味の宿 角上楼」と「浪漫の宿 井筒楼」があります。
当地は決して観光地ではなく、交通の便も悪く、あまり見るべきものはありません。
しかし、かつての栄華を懐かしむように堂々と、悠々と携えるその巨躯に身を委ねてみると、その異空間に驚かれることかと思います。
すでに遠い記憶となってしまった大正、昭和の時代の名残に触れながら、「全く新しい 全く懐かしい」独特の個性を楽しんでいただく、日本一新しい温泉に浸りながら、何もしない、何も飾らないひとときを実感していただければ幸いでございます。
角上楼主人 上村 純士
アンケート総得票数は10票
先に実施した第2回投票アンケート(応援するのはどっち?)の結果をお知らせいたします。
投票総数:10票
芝野虎丸名人を応援:6票(60%)
井山裕太王座を応援:4票(40%)
でした。ご投票していただいた皆様、ありがとうございました。
持ち時間は、各8時間。対局は19日午前9時に始まり、夕方に封じ手で打ち掛けとなり、3日に打ち継がれます。
勝敗は20日の午後、決着がつく見込みです。第3局は、白番が芝野虎丸名人、黒番が井山王座となります。
1.渥美牛丼御膳
2.浅利と野菜のかき揚げ蕎麦御膳
3.鰻と揚げ茄子丼御膳
(お昼ごはん)
芝野さん
渥美牛丼御膳、冷やし鉢、お味噌汁、明治のチョコレート効果4個
井山さん
浅利と野菜のかき揚げ蕎麦御膳、エビの押しずし、明治のチョコレート効果4個
写真を見る限り、「渥美牛丼御膳」のボリュームが勝りました。
渥美牛丼にショートケーキだ!
食事は、名人に軍配があがりそう。
芝野さん
伊良湖苺のショートケーキ、中津川の和菓子店「すや」の栗きんとん、フルーツの盛り合わせ、明治のチョコレート効果5個、アイスティー
井山さん
自家製のプリンアラモード、キウイとオレンジ、中津川の和菓子店「すや」の栗きんとん、フルーツの盛り合わせ、明治のチョコレート効果5個、アイスティー
おやつは互角のボリュームでした。
偉大なり呉清源先生
棋譜再生
白8のカタツキは現代風とかAI手法とか思われるかもしれませんが、呉清源先生が21世紀の碁で、有力な手法として推奨されていました。
しかし、当時は追随する人は、誰もいませんでした。現代でこのように名人も打つようになり、呉清源先生の偉大さがあらためて証明された感があります。
井山さんの実利先行作戦
棋譜再生 |
(左図):実戦図、黒43まで
左下隅はありそうでなさそうな形です。
白10の一間高バサミに黒21の両ガカリがあまり見ない手です。
白22がピッタリだからだと思いますが、絶芸(最強のAI)は、白22で右図を示していました。
黒43と打ち込んで戦闘開始です。
黒43までの絶芸の評価値は、黒64%です。黒の布石が成功したと言えるかと思います。
第1局、第2局に続いて、この第3局も序盤は井山さんがリードとなっております。
(右図):白22の参考図
実戦の白22で、絶芸は、白1と面白い手を示しました。下辺とのバランスでしょうか?
絶芸が示すのは10手までです。それ以降は、AIの一手を参考にしたものです。
実戦の白22からの変化は、人間的には白が良さそうと思っていたのですが、白32までのワカレを絶芸は、黒良しと判断しておりました。
違和感あるシチョウ
棋譜再生 |
(左図):実戦図、黒65まで
白64のノゾキに対して、黒65とシチョウにカカエました。
誰もが違和感があるのではと思います。
絶芸の評価値は、白73%に跳ね上がりました。
(右図):黒65の絶芸の参考図
絶芸(最強のAI)は、黒1から白10を示していました。これでも白62%の評価値でした。黒59のノゾキも評価値を落としており、絶芸は素直に押さえておりました。
第1局、第2局と同じような展開になっております。
封じ手予想
高尾九段がナショナルチームの研究会とのことで、ブログの更新が遅れております。
恒例の封じ手予想にまいります。
絶芸は、A
AIの一手は、B
私は絶芸の手を参考して、Cといたします。
明日も熱戦が期待されます。
(。・(エ)・。)ノ ↓ブログ村ランキング参加中
|
マイナビ 天頂の囲碁7 Zen(対応OS:その他) 目安在庫=△ |
基本布石事典(下巻)新版 星、小目、その他 [ 依田紀基 ] |
ヒカルの囲碁入門 ヒカルと初段になろう! [ 石倉昇 ] |
ひと目の詰碁 (マイナビ囲碁文庫) [ 趙治勲 ] |
FC2 ブログランキング |
0 件のコメント:
コメントを投稿
コメントありがとうございます。
大切に読ませていただきます。