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管理人の柿門です。(｡･(ｴ)･｡)ﾉ
今回は、「第48期名人戦第６局２日目」をご紹介いたします。
対局者の紹介
芝野虎丸（名人）に井山裕太（王座）が挑戦し、芝野虎丸名人の３勝２敗で迎えた、第48期名人戦七番勝負の第６局が、2023年11月2日、3日の両日、神奈川県箱根町「ホテル花月園」で行われました。
井山さんは11連覇中だった本因坊のタイトルを一力さんに奪われ、昨年まで独占していた三大タイトル（名人、棋聖、本因坊）をすべて失いましたが、続く碁聖のタイトルは、一力さんにストレートで防衛を果たしました。
反撃に移る今期の名人戦七番勝負は、昨年名人位を奪われた芝野虎丸名人へのリターンマッチとなります。
井山さんには、併せて史上最多の４度目の名人位返り咲きと、趙治勲名誉名人に並ぶ最多タイの名人位通算９期の大記録がかかっております。
井山さんは開始３連敗といきなり土俵際まで追い込まれましたが、第４局、第５局を快勝し反撃を開始しております。
何度も修羅場を経験している井山さんが「魔王井山」の力を発揮し始めた。
芝野さんは、今期、十段位を許家元さんから奪還し、現在二冠。
今シリーズは、第１局、第２局、第３局と隙のない碁で３連勝いたしましたが、第４局、続いての第５局は、元気なくあっさりと土俵を割った感があります。
不調が少し気がかりではありますが、気持ちを切り替え、名人位の連覇を狙います。
前々日、対局前のインタビューより
芝野虎丸名人「今まで以上に重要な対局」
井山裕太王座「常に五分の戦いと思っている」
おやつとお昼ごはん
芝野さん
天麩羅そば（冷）、チョコレート効果4個。
井山さん
スパゲッティ・ナポリタン、ミニサラダ、チョコレート効果4個。
芝野さん
フルーツ盛合わせと信州産の白桃果汁100%の桃ジュース、チョコレート効果4個。
井山さん
フルーツ盛り合わせとアイスコーヒー、チョコレート効果4個。
両者フルーツ盛り合わせでした。
芝野さんは昨日と同じ桃ジュース。
井山さんも昨日と同じアイスコーヒーでした。
アンケート総得票数は９票
先に実施した投票アンケート（応援するのはどっち？）の結果をお知らせいたします。
投票総数：９票
芝野虎丸名人を応援：４票（44.4％）
井山裕太王座を応援：２票（22.2％）
どちらもがんばれ！：３票（33.3％）
ご投票していただいた皆様、ありがとうございました。
対局場の紹介
標高約800メートルの箱根・仙石原にある「ホテル花月園」は、囲碁、将棋のタイトル戦が数多く開催されてきました。
2023年1月20日、21日には、第47期棋聖戦第２局が行われました。
一力棋聖に芝野名人が挑戦した、この第２局は芝野名人が白番で中押し勝ちし成績を１勝１敗のタイといたしましたが、このシリーズは一力棋聖が４勝２敗で棋聖のタイトルを防衛いたしました。
当ホテルの２階ホールには、「棋士と扇子」のコーナーがあり、囲碁界や将棋界で著名な棋士直筆の扇子や色紙が常設展示されているとのことです。
行って見てみたいですね。
黒：芝野名人、白：井山王座
持ち時間は各８時間、１日目の消費時間は、黒番の芝野さんが３時間４０分、白番の井山さんが４時間１６分でした。
それでは２日目の対局を封じ手から見ていきましょう。
実戦図：封じ手の黒65まで
棋譜再生
実戦図：封じ手の黒65まで
序盤、左上隅から左辺にかけて、圧倒的な黒の厚みがあったのですが、今となっては、跡形もなくなっていました。
白58のサガリから白60のツケと井山さんの魔法のような攻撃が見事でした。
黒61では、B16とハネて戦うことを絶芸は示していました。
黒79から芝野名人の反撃開始です。
追い上げる名人
実戦図：黒111まで
実戦図：黒111まで
芝野名人が懸命に追い上げている局面です。
黒111は、この一手のように見えます。
ここで、絶芸が面白い手を示していたのでご紹介します。
絶芸の黒111の参考図
絶芸の黒111の参考図
絶芸は、二線の黒１を示していました。
AIは地がお好きです。
黒１、３をキカシ、黒９までしっかりと下辺を黒地にしてしまいました。
この黒１は、機会があれば使ってみたいと思いました。
敗着は白182
実戦図：白182まで
実戦図：白182まで
白182が敗着のようです。
私はヨセが、全くの苦手で分からないのですが、白156のスベリからどんどんと黒地を浸食していく気持ちの良い手に見えます。
絶芸の白182の参考図
絶芸の白182の参考図
白１、３をキカして、上下の白をしっかりと連絡しておくことがとても大きかったようです。
実戦は、黒に分断されて、上辺の白の手入れも必要となりました。
井山さんにとっては、とても惜しまれる一局となってしまいました。
この進行図で、白の評価値が97.5％でした。
この碁は243手まで打たれ、黒番の芝野虎丸名人の中押し勝ちとなっております。
４勝２敗で、芝野名人がタイトルを防衛いたしました。
芝野名人、おめでとうございます。
井山王座、おつかれさまでした。
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