購買層が限られておりますので、出版してしばらくすると絶版になってしまいます。
ゆえに、ここでご紹介した棋書もすでに書店の店頭にはないかもしれません。
その点はご了承をお願いいたします。
進級シリーズ4「級の実力テスト」
発行者:酒井猛 囲碁文庫 財団法人日本棋院
日本棋院の囲碁文庫、進級シリーズより「級の実力テスト」のご紹介です。
本書は、序章が「筋と形と急所」、第1章が「筋と形の実力テスト」、第2章が「死活の実力テスト」の構成となっております。
特におすすめなのが、第1章の級位者向けの筋と形の急所の基本問題です。
この第1章をマスターすれば、一気に5級クラスの実力をマスターできると思います。
先にご紹介した、同じく進級シリーズの「置き去りの傷を探せ」と並んで隠れた名著だと思っております。
囲碁は、まず基本の形を身につけることが大切であります。
その基本の形の反復練習を行うにあたって、本書はぴったしの教材となりえます。
囲碁を覚えてから最初の壁は、ネット棋力の10級クラスだといわれております。
そのクラスの方に特におすすめしたく思います。
本書の第1章をマスターすれば、必ずやネット棋力の10級の壁を突破できると思います。
白1は意味なし
序章より:白1まで
棋譜再生
序章より:白1まで
白1とキリ込まれました。
この問題は、基本中の基本といえますが、知らなければ、当然分かりません。
無条件反射の黒2
取れるからといって、黒2のアタリは大失敗です。
黒4と取って満足してはいけません。
もっと、どん欲になりましょう。
黒2が石の形
正解図:黒2まで
正解図:黒2まで
黒2のノビが石の形です。
アタリにしなくても白石(白1)を取り切っておりますし、何よりも白陣を大きく減らしています。
その後、大ザル(a)のヨセも残っております。
このような基本の形であっても、学習する機会がなければ、失敗図ように石を取って満足されていることでしょう。
ところで、蛇足ですが、ヨセの局面でないかぎり、黒2に対して、白aと受けてはいけません。白aと受けると後手をひきます。
先手、後手に意識を持つことも、棋力の壁を突破する大切な考え方であります。
無条件反射はダメ
白1のアタリに対しての石の形があります。
カス石を助けてはダメ
アタリだからといって、反射的に黒2とツイではいけません。
白3とシチョウにかかえられて、黒は大きく損をしております。
何よりも黒2が、「アキ三角」の愚形を作っています。
このような愚形に対して、「嫌悪感」をいだくようになってもらいたいものです。
自分の石が愚形にならないよう打つのは、囲碁の基本の考え方のひとつであります。
アテ返しが石の形
黒2とアテ返すのが石の形です。
1子を犠牲にして、黒4と上辺がしっかりと黒地になりました。
級位者の方には、アタリに対して、無条件反射でツグ方が多いのは事実です。
取られてはいけない石(要石 or 種石)と取られてもよい石(カス石)の判別も棋力アップには欠かせない能力となります。
上辺に進出しましょう
これも石の形であります。
ケイマが石の形
黒1のケイマが石の形です。
これは視覚的に覚えてしまいましょう。
実戦に頻出の形であります。
一間トビは危険
この碁形では、黒1の一間トビは悪手となります。
白4のキリに対して、抵抗することはできません。
抵抗すると黒5子が取られてしまいます。
このようにぴったしと上辺を止められては、黒失敗です。
一歩でも先に出よう
級位者の方に大いのが、この黒1のハイではないでしょうか。
一歩一歩着実に上辺には進出できますが、これは白の外勢の方が、はるかに上回ります。
黒失敗の図であります。
白aを狙われているが
序章より:白1まで
序章より:白1まで
今、白1とコスんだ局面です。
黒4子を狙っているのは、バレバレですね。
白aと切られると黒4子は逃げられない形です。
そこで、慌てて、この断点を守る方が級位者の方には多いです。
自軍の傷ばかり見える方です。
お相手の傷を探せ
黒2のキリが厳しいです。
抵抗しても黒8まで、攻め合いは黒の勝ちです。
実戦であれば、白3は4として、黒3、白8と二目を捨てるより他ありません。
白二目を取れば、黒は断点を守る必要もなくなりました。
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コメントありがとうございます。
大切に読ませていただきます。