本因坊秀策その1(秀和1)

2024/02/18

09.古碁を楽しむ

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こんにちは。こんばんは。

ご訪問いただきありがとうございます。

管理人の柿門です。(。・(エ)・。)ノ

今回は、「本因坊秀策その1(秀和1)」をご紹介いたします。



本因坊秀策について

瀬越憲作先生のコメント

「秀策先生は、強力と読みの深さを奥深く蔵して、碁の複雑性を簡明にしている」


石田芳夫先生のコメント

「秀策先生の布石の骨子は、局面を簡明化し、先着の効を確実に維持させるところにある。これで勝てると見れば無理をせず、一番わかりやすい手を打つ」


李昌鎬(韓国の大棋士)のコメント

「私は一生かけても秀策先生には及ばないだろう」



瀬越憲作先生、石田芳夫先生のコメントにあるように

「碁の複雑性を簡明にしている」

勝てると見れば無理をせず、一番わかりやすい手を打つ

これが本因坊秀策の碁ではないかと思われます。

そうであれば、我々アマチュアとって最高のお手本となるのではないでしょうか。

本因坊秀策は「ヒカルの碁」の影響もあり、日本で特に有名な棋士のひとりとなりました。

これより、しばらく、本因坊秀策の碁を並べてみたいと思います。


黒:秀策、白:秀和

先:桑原秀策、本因坊秀和

1846年10月14日。秀策のお誕生日は、1829年6月6日(文政12年5月5日)とありましたから、時に秀策17才であります。

大阪にて幻庵因碩に4連勝し、秀策は五段に昇段いたしました。

秀和は秀策の9才年上で、すでに跡目となっておりました。

本因坊家は、秀和の次の跡目に秀策と考え、秀策を鍛えるため、秀和、秀策の17連戦を行いました。

手合は秀策の先で、結果は秀策の13勝4敗と大きく勝ち越しました。

この対局は、その17連戦の初戦となります。


先端は左下隅から

実戦図:白22まで

棋譜解説図(数字、記号入り)
棋譜再生

実戦図:白22まで

黒3といきなりシマリました。

まだ、1,3,5の秀策流はできていないようですね。

白12は普通は18に打ちそうですが、当時はコミなしの白番が主導権を取ろうとするようです。

黒は手抜いて、13の大場へ。

18才の秀策ですが、すでに堂々とたる打ちまわしです。

さて、白22ですが、黒に出切られたらどうするの?

と思われた方はいらっしゃいませんか?

こういう場合、先が読めなくても、出切ったときに黒の形が崩れるときは、うまくいかないとしたものです。


デギリはハマリの図

石田芳夫先生の参考図:白18まで

棋譜解説図(数字、記号入り)
棋譜解説図(数字、記号入り)

石田芳夫先生の参考図:白18まで

白18のとカケまで、石田先生の鮮やかな参考図です。

これはさすがに白に軍配が上がります。


並べたくなる布石

実戦図:白48まで

棋譜解説図(数字、記号入り)
棋譜再生

実戦図:白48まで

左下隅からの黒白のせり上がりは、自然できれいな形です。

黒47で一息ついて、白48は本手ですね。

ここまで互角の形勢です。

コミがないので、互角とは、コミ分黒が優勢という意味になります。

次の黒の手は、上辺か?下辺か?

どちらでしょうか?


一本取った黒

実戦図:黒65まで

棋譜解説図(数字、記号入り)
棋譜再生

実戦図:黒65まで

秀策は、上辺49を利かして、下辺51に回りました。

私には両方打てて、黒がうまくやっているように見えました。

白54がAIの一手(無料のAIソフト)の評価値を下げました。

少し打ちすぎたようです。

しかし、同門の胸を貸すけいこ碁としては、秀策の実力を試す意味もあるのではないかと思われます。

「白54はやや乱暴で、58に引くものであろう。黒65までのわかれはわかりやすく、黒の打ちやすい局勢である」

と石田芳夫先生のコメントであります。


堅実な秀策

実戦図:黒89まで

棋譜解説図(数字、記号入り)
棋譜再生

実戦図:黒89まで

コミのない古碁は、黒は先着の利をを生かすよう、賢実に打つことを心がけます。

白は趣向を凝らし、まぎれを求め、局面を複雑にしようと心がけます。

白70のカタツキや白76のカタツキなどは、現代風でもありますね。

黒75は後のヨセをみた「なんとも辛い手」と石田先生は表現されています。

黒89も堅実です。

ここまで黒は、先着の利を十分に守っております。


他に弱点がないと暴れられる

実戦図:黒145まで

棋譜解説図(数字、記号入り)
棋譜再生
実戦図:黒145まで

黒103に手抜いて、白104と白はメイチ稼ごうとしますが、秀策は堅実に対応します。

「黒137、139ともたれ、秀策は碁を決めにでた」

「黒はどこにも弱点がないので、思いきって暴れることができる」

「145とハミ出して、シノギには苦労しない」

と石田芳夫先生のコメントがあります。

この碁は262手まで打たれ、黒番の秀策の6目勝ちとなっております。

秀策も強いですが、本因坊秀和の打ちまわしも見事だと思います。


  • 総譜は、こちらより、つぶや棋譜2 Viewerで、ご確認ください。
  • 手順は、図の左下にある青文字の「棋譜再生」でご覧いただけます。
  • つぶや棋譜2 Viewer左上にある「自動再生」にチェックで再生致します。
  • つぶや棋譜2 Viewer碁盤の下にある「NUM」で手順が表示されます。

  • 最後までご覧いただきありがとうございました。
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