こんにちは。こんばんは。
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管理人の柿門です。(。・(エ)・。)ノ
今回は、「本因坊秀策その1(秀和1)」をご紹介いたします。
瀬越憲作先生のコメント
「秀策先生は、強力と読みの深さを奥深く蔵して、碁の複雑性を簡明にしている」
石田芳夫先生のコメント
「秀策先生の布石の骨子は、局面を簡明化し、先着の効を確実に維持させるところにある。これで勝てると見れば無理をせず、一番わかりやすい手を打つ」
李昌鎬(韓国の大棋士)のコメント
「私は一生かけても秀策先生には及ばないだろう」
瀬越憲作先生、石田芳夫先生のコメントにあるように
「碁の複雑性を簡明にしている」
「勝てると見れば無理をせず、一番わかりやすい手を打つ」
これが本因坊秀策の碁ではないかと思われます。
そうであれば、我々アマチュアとって最高のお手本となるのではないでしょうか。
本因坊秀策は「ヒカルの碁」の影響もあり、日本で特に有名な棋士のひとりとなりました。
これより、しばらく、本因坊秀策の碁を並べてみたいと思います。
黒:秀策、白:秀和
先:桑原秀策、本因坊秀和
1846年10月14日。秀策のお誕生日は、1829年6月6日(文政12年5月5日)とありましたから、時に秀策17才であります。
大阪にて幻庵因碩に4連勝し、秀策は五段に昇段いたしました。
秀和は秀策の9才年上で、すでに跡目となっておりました。
本因坊家は、秀和の次の跡目に秀策と考え、秀策を鍛えるため、秀和、秀策の17連戦を行いました。
手合は秀策の先で、結果は秀策の13勝4敗と大きく勝ち越しました。
この対局は、その17連戦の初戦となります。
先端は左下隅から
実戦図:白22まで
棋譜再生
実戦図:白22まで
黒3といきなりシマリました。
まだ、1,3,5の秀策流はできていないようですね。
白12は普通は18に打ちそうですが、当時はコミなしの白番が主導権を取ろうとするようです。
黒は手抜いて、13の大場へ。
18才の秀策ですが、すでに堂々とたる打ちまわしです。
さて、白22ですが、黒に出切られたらどうするの?
と思われた方はいらっしゃいませんか?
こういう場合、先が読めなくても、出切ったときに黒の形が崩れるときは、うまくいかないとしたものです。
デギリはハマリの図
白18のとカケまで、石田先生の鮮やかな参考図です。
これはさすがに白に軍配が上がります。
並べたくなる布石
左下隅からの黒白のせり上がりは、自然できれいな形です。
黒47で一息ついて、白48は本手ですね。
ここまで互角の形勢です。
コミがないので、互角とは、コミ分黒が優勢という意味になります。
次の黒の手は、上辺か?下辺か?
どちらでしょうか?
一本取った黒
秀策は、上辺49を利かして、下辺51に回りました。
私には両方打てて、黒がうまくやっているように見えました。
白54がAIの一手(無料のAIソフト)の評価値を下げました。
少し打ちすぎたようです。
しかし、同門の胸を貸すけいこ碁としては、秀策の実力を試す意味もあるのではないかと思われます。
「白54はやや乱暴で、58に引くものであろう。黒65までのわかれはわかりやすく、黒の打ちやすい局勢である」
と石田芳夫先生のコメントであります。
堅実な秀策
コミのない古碁は、黒は先着の利をを生かすよう、賢実に打つことを心がけます。
白は趣向を凝らし、まぎれを求め、局面を複雑にしようと心がけます。
白70のカタツキや白76のカタツキなどは、現代風でもありますね。
黒75は後のヨセをみた「なんとも辛い手」と石田先生は表現されています。
黒89も堅実です。
ここまで黒は、先着の利を十分に守っております。
他に弱点がないと暴れられる
黒103に手抜いて、白104と白はメイチ稼ごうとしますが、秀策は堅実に対応します。
「黒137、139ともたれ、秀策は碁を決めにでた」
「黒はどこにも弱点がないので、思いきって暴れることができる」
「145とハミ出して、シノギには苦労しない」
と石田芳夫先生のコメントがあります。
この碁は262手まで打たれ、黒番の秀策の6目勝ちとなっております。
秀策も強いですが、本因坊秀和の打ちまわしも見事だと思います。
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