こんにちは。こんばんは。
ご訪問いただきありがとうございます。
管理人の柿門です。(。・(エ)・。)ノ
今回は、「本因坊秀策その12(秀和3)」をご紹介いたします。
瀬越憲作先生のコメント
「秀策先生は、強力と読みの深さを奥深く蔵して、碁の複雑性を簡明にしている」
石田芳夫先生のコメント
「秀策先生の布石の骨子は、局面を簡明化し、先着の効を確実に維持させるところにある。これで勝てると見れば無理をせず、一番わかりやすい手を打つ」
李昌鎬(韓国の大棋士)のコメント
「私は一生かけても秀策先生には及ばないだろう」
瀬越憲作先生、石田芳夫先生のコメントにあるように
「碁の複雑性を簡明にしている」
「勝てると見れば無理をせず、一番わかりやすい手を打つ」
これが本因坊秀策の碁ではないかと思われます。
そうであれば、我々アマチュアとって最高のお手本となるのではないでしょうか。
本因坊秀策は「ヒカルの碁」の影響もあり、日本で特に有名な棋士のひとりとなりました。
これより、しばらく、本因坊秀策の碁を並べてみたいと思います。
黒:秀策、白:秀和
黒:本因坊秀策(六段)。白:本因坊秀和(八段)
1851年10月22日、阿部甚三郎邸にて
秀策のお誕生日は、1829年6月6日(文政12年5月5日)とありましたから、時に秀策22才であります。
秀策は、師の秀和に対して白を持つことは一度もありませんでした。
ところで、この棋譜は「ヒカルとアキラの初対局(ヒカルの碁より)」で、すでにご紹介済なのですが、有名な名局でありますので、この「本因坊秀策シリーズ」に加えたく、再度の登場となりました。
秀策流とは
実戦図:黒7まで
棋譜再生
実戦図:黒7まで
黒1、3、5の小目の構えが「秀策流」という名称で呼ばれています。
白4で左下隅を占められたら、黒4とシマリます。
とても分かりやすい黒の布石でありますので、実戦投入しやすいのです。
私も黒番で一時期、秀策流を打ち続けました。
美しい布石
黒9とかけて、右上隅をバックに黒11とハサミ、白6にプレッシャーをかけます。
現代棋士は、このような打ち方をしなくなりましたが、昭和、平成の時代までは、主力級の打ち方でしたから、アマチュアの我々が使用するには何も問題はありません。
白は調子で12と大斜にかけます。
ここまで、とても美しい手順です。
白12は、その1路下にハサむのも当然あります。
大斜定石
右下隅、黒13のツケに白14にワリコミ、黒15のアテに白ツギ。
白18のアテに黒ノビ、白20と「大斜定石(たいしゃじょうせき)」であります。
この大斜定石は、江戸時代に研究、発展いたしました。
私は、定石の中でも、この大斜定石をとくにカッコよく感じ、いろいろと研究したことがあります。(すべて忘れてしまいましたが・・)
黒21のハネは当時の定石のようです。
下辺の取りは本手
右下の大斜定石の戦いが終わり、白44と右辺を消しに行きましたが、ここは下辺の黒2子を取り切る方が大きかったようです。
アマチュアであれば、喜んで取りそうです。
形がよい白
黒が45、47とここを助けたことにより、黒が一本とった形になりました。
しかし、白も50と形を整え、右辺の黒8子が心細くなってしまいました。
秀和の構想
白58から62まで、秀和は、右下隅を捨てる構想です。
秀策は、黒63、65と手をかけ、右下隅に40目もの黒地を確定させましたが、手をかけすぎたとも見て取れます。
白66となっては、白がうまくサバいたとも取れます。
この秀和の形勢判断は、すばらしいと思いました。
白72のカタツキ
白70の一間シマリに対して、上辺を消しに行く前に、いったん、黒71と弱い石を補強する打ち方は、アマチュアは参考にすべきだと思います。
また、秀和の白72のカタツキも現代風で、秀和の実力を知ることができます。
突入する秀策
秀策は、上辺を黒75と消しに行きましたが、白76のボウシがぴったしでした。
黒75は、その1路下(H14)の方がよかったかもしれません。
黒101と手順をつくして生きることはできましたが、白102にまわり、形勢は接近しております。
手抜かれた白108
白108のハネが敗着かもしれません。上図のようにずっと手抜かれてしまいました。
秀策は、次の165手でやっと押さえましたが、私であれば黒109で即押さえると思います。
プロ棋士との大きな差を痛感いたしますね。
この碁は227手まで打たれ、黒番の本因坊秀策の4目勝ちとなっております。
コミのない当時、秀策の黒番を負かすことは、ほぼほぼ不可能だったようです。
(。・(エ)・。)ノ↓ランキング参加中、ポチ応援をいただけると励みになります。
マイナビ 天頂の囲碁7 Zen(対応OS:その他) 目安在庫=△ |
基本布石事典(下巻)新版 星、小目、その他 [ 依田紀基 ] |
ヒカルの囲碁入門 ヒカルと初段になろう! [ 石倉昇 ] |
ひと目の詰碁 (マイナビ囲碁文庫) [ 趙治勲 ] |
0 件のコメント:
コメントを投稿
コメントありがとうございます。
大切に読ませていただきます。