瀬越憲作先生のコメント
「秀策先生は、強力と読みの深さを奥深く蔵して、碁の複雑性を簡明にしている」
石田芳夫先生のコメント
「秀策先生の布石の骨子は、局面を簡明化し、先着の効を確実に維持させるところにある。これで勝てると見れば無理をせず、一番わかりやすい手を打つ」
李昌鎬(韓国の大棋士)のコメント
「私は一生かけても秀策先生には及ばないだろう」
瀬越憲作先生、石田芳夫先生のコメントにあるように
「碁の複雑性を簡明にしている」
「勝てると見れば無理をせず、一番わかりやすい手を打つ」
これが本因坊秀策の碁ではないかと思われます。
そうであれば、我々アマチュアとって最高のお手本となるのではないでしょうか。
本因坊秀策は「ヒカルの碁」の影響もあり、日本で特に有名な棋士のひとりとなりました。
これより、しばらく、本因坊秀策の碁を並べてみたいと思います。
黒:井上因碩、白:本因坊秀策
黒:井上松本因碩、白:本因坊秀策
嘉永五年十一月十七日、お城碁、手合いは井上松本因碩の先相先の先です。
嘉永五年一月一日を西暦にすると、1852年1月21日だとのことです。
ウィキペディアによると秀策のお誕生日は、文政12年5月5日(1829年6月6日)とありますので、現在の数え方だと23才となります。
井上松本因碩は、秀策より3才年下で、秀和の名人碁所願いを阻んだ人物とされております。
簡明大斜定石
実戦図:白24まで
棋譜再生
実戦図:白24まで
秀策のお城碁第7局目で、秀策の白番であります。
秀策が白番をどうこなすのか楽しみです。
因碩の「秀策流」と「秀策のコスミ」で始まりました。
白8から大斜定石が始まります。
この形は大斜定石の中でも簡明型でAIの一手(無料AIソフト)も互角としておりました。
黒23で定石は、下辺へのヒラキですが、私も実戦図の黒23のシマリを支持したく思います。
秀策も左上隅をシマッてきれいな布石の立ち上がりとなりました。
これぞカタツキ
白28はこの一手って感じです。
黒29はちょっと堅いですか。白2子がとても軽くなりました。
そして、白30のカタツキです。
このカタツキは、とてもよく見えます。
軽く消す秀策
白48と押さえて、こちらの白の安全を確保しました。
それではと、黒49の包囲網です。
もちろん、この白6子が取られることがあれば碁はオワとなります。
秀策が用意したシノギ筋はいかに。
先着の白70
実戦図:白70まで
棋譜再生
実戦図:白70まで
白66でなんとなくおさまりました。
黒も自身の補強の黒67、69はしかたないところです。
秀策は先手で白70と最後の大場に廻りました。
黒はどこかで、上辺に先着できたかと思うのですが。
白70まで秀策が徐々に差を詰めております。
石田先生のコメント
「黒125のツケ以下はヨセの定石ともいうべき手順」
「白150、152は、ヨセの常用手段」
「黒171のオキも常用の筋」
「白190を省くとセキにされる」
以上、石田芳夫先生のコメントです。
セキの図
セキの図
セキの図
セキの図を作ってみました。
この碁の棋譜は213手までしか残っておりませんが、秀策の2目勝ちとなっております。
石田芳夫先生がその後の想定手順を示されておりましたが、2目勝ちは動かないとのことでした。
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大切に読ませていただきます。