第49期名人戦第1局(2024年8月28日)

2024/08/28

01.タイトル戦

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こんにちは。こんばんは。

ご訪問いただきありがとうございます。

管理人の柿門です。(。・(エ)・。)ノ

今回は、「第49期名人戦七番勝負の第1局(2日目)」をご紹介いたします。


第49期名人戦第1局2日目

芝野 虎丸(名人)に一力 遼(棋聖)が挑戦する、第49期名人戦七番勝負の第1局が8月27日、28日に神奈川県相模原市「杜のホールはしもと」で行われました。

相模原市の市制施行70周年記念として、開幕の第1局を相模原市の杜のホールはしもと(緑区橋本3-28-1 ミウィ橋本7階・8階)で開催するものであります。

芝野虎丸(相模原市出身)名人は、三連覇を目指します。

対する挑戦者は、挑戦者決定リーグ戦全勝の一力遼さんです。

芝野名人にとって、最強の挑戦者を迎えることとなりました。

注目の第1局です。


七大タイトルの保持者

名人戦は、囲碁の七大タイトルのひとつであります。七大タイトル以外のNHK杯や新人王戦なども「タイトル」でありますので、タイトル数には含まれることになります。

七大タイトルの序列は次のとおりです。

1位:棋聖(4300万円、二日制、七番勝負、持ち時間各8時間)

2位:名人(3000万円、二日制、七番勝負、持ち時間各8時間)

3位:王座(1400万円、五番勝負、持ち時間各3時間)

4位:天元(1300万円、五番勝負、持ち時間各3時間)

5位:本因坊(850万円、五番勝負、持ち時間各3時間) 

6位:碁聖(800万円、五番勝負、持ち時間各4時間)

7位:十段(700万円、五番勝負、持ち時間各3時間)

2024年8月末現在の七大タイトルの保持者は次の3名であります。

一力 遼 (棋聖、天元、本因坊)

芝野 虎丸(名人)

井山 裕太(王座、碁聖、十段)

現在の三強であります。

今年のタイトル戦は、一力vs井山、井山vs芝野はありましたが、芝野vs一力は初めです。

直近のタイトル戦では、2023年の第47期棋聖戦において、一力(棋聖)に芝野(名人)が挑戦しております。

その時は4勝2敗のスコアで一力棋聖が勝利しております。

今回は、芝野 虎丸(名人)に一力 遼(棋聖)が挑戦いたします。


芝野 虎丸さんのご紹介

芝野虎丸さんは1999年生まれの24才。

芝野さんは、入段から史上最短での全棋士参加棋戦優勝、史上最年少での七大タイトル獲得、名人戦リーグ入り、本因坊戦リーグ入りするなど、たくさんの最年少記録を打ち立て、デビュー当時から注目の逸材でありました。

なかでも、2019年に史上最年少(19才11か月)で名人を獲得後、すぐに井山さんから王座のタイトルまで奪い、20才で二冠を達成したときには碁界に衝撃が走りました。

名人、王座、十段など、数々のタイトルを獲得し、総タイトル獲得数は、現在12と三強の一角として、活躍されております。

虎丸さんは、「ヒカルの碁」のファンだったご両親の影響で、5才くらいのころから囲碁を始めたとありました。また、一力遼さんや藤沢里菜さんといっしょの「洪道場」の出身であります。

虎丸さんはデビューがとても華々しかったのに比べ、最近は少し伸び悩んでおられるような印象を私は受けます。世界をも狙える逸材と信じておりますので、もう一段の高みを目指してがんばっていただきたく思っております。


一力 遼さんのご紹介

一力遼さんは1997年生まれの27才。

一力遼、芝野虎丸、許家元のお三方は「令和三羽烏」と呼ばれておりますが、現在では一力さんが1歩リードといったところでしょうか。

棋聖、本因坊、天元、碁聖、阿含桐山杯、竜星戦、NHK杯など、数々のタイトルを獲得し、総タイトル獲得数は、現在24と日本囲碁史に残る大棋士となりました。

また、新聞社「河北新報社」の創業家が一力家であり、一力さんは名門の家だとのことです。

一力遼さんのお父さんが現在の社長で、社主のおじいさんから5才のとき囲碁の手ほどきを受けたとのことです。


アンケート総得票は7票

先に実施した投票アンケート(応援するのはどっち?)の結果をお知らせいたします。

得票総数:7票

芝野虎丸さんを応援:2票(28.6%)

一力 遼さんを応援:2票(28.6%)

どちらもがんばれ!:3票(42.8%)

目標の10票が遠いです。

ご投票をしていただいた皆さま、ありがとうございました。



ひつじさん
芝野さんは、虎の子のタイトルの名人位は死守したいところですね。NHK杯決勝戦のリベンジだ!



ぺんぎんさん
一力さんは、挑戦者決定リーグ戦を全勝。そして、注目の応氏杯世界選手権は、あとひとつで世界一だからね。絶好調です。






黒:一力遼、白:芝野虎丸

主催:朝日新聞社、日本棋院、関西棋院

優勝賞金:3,000万円

持ち時間:各8時間

第49期名人戦七番勝負第1局2日目(2024年8月28日)

神奈川県相模原市「杜のホールはしもと」にて

黒:一力遼、白:芝野虎丸

1日目の消費時間は、黒番:3時間43分、白番:3時間49分でした。

両者ほとんど同じくらいの時間が残っております。


封じ手は白116

実戦図:白116まで


実戦図:白116まで

封じ手は予想通りの白116のアタリでした。

高尾紳路先生と絶芸先生が大当たりでした。

ほとんどの方がこの封じ手は、当たったのではないかと思われます。

さて、ここ数手の芝野名人のがんばりが、見ものであります。


長考から昼食休憩へ

実戦図:黒127まで


実戦図:黒127まで

白118に対して、一力さんは長考に入りました。

次の黒119は、全てを読み切りましたよ宣言のような一手です。

白122のカケで黒3子が取れるのであれば、白有望なのでしょうが、そうはいかないようです。

黒123のキリが好手でした。

黒125の出に対して、白は押さえることができず、黒127の突き出しを喰らってしまいました。

コウ含みとはいえ、厚みであった真ん中の白が包囲されそうです。

ここで、芝野名人が長考し、そのまま、お昼休憩となりました。

黒127までの絶芸(最強のAI)の評価値は、黒98.5%となっております。

評価値の差は大きく開いていますが、白からのいろいろな手段を読まなくてはならず、一歩間違えると一気に形勢が逆転してしまう難しい局面です。


一力さんの完勝譜

実戦図:黒199まで


実戦図:黒199まで

コウ含みの難解な攻め合いとなりましたが、中央の白6子が取られる結果となりました。

振り反って、1日目最終手の黒115のキリで白は痺れていたようです。

この碁は、199手まで打たれ、黒番の一力遼さんの中押し勝ちとなっております。

一力さんの強さが際立った一局でした。

今の一力さんを止めることが出来る人は、はたして、いるのでしょうか?

次の第2局は、9月4日、5日に、宮崎県高原町「極楽温泉匠の宿」で行われます。

楽しみですね。


  • 総譜は、こちらより、つぶや棋譜2 Viewerで、ご確認ください。
  • 手順は、図の左下にある青文字の「棋譜再生」でご覧いただけます。
  • つぶや棋譜2 Viewer左上にある「自動再生」にチェックで再生致します。
  • つぶや棋譜2 Viewer碁盤の下にある「NUM」で手順が表示されます。

  • 最後までご覧いただき、ありがとうございました。
    よろしかったら、ご感想などをコメントでお聞かせください。



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