痛恨の敗着

2024/10/03

01.タイトル戦

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こんにちは。こんばんは。

ご訪問いただきありがとうございます。

管理人の柿門です。(。・(エ)・。)ノ

今回は、「痛恨の敗着」をご紹介いたします。


昔々のお話

昔々、あるところで、ネット碁を打っておりました。

私のはっきりとした勝勢。

「早く投げてくれないかなぁ~」

しかし、切れ負けが恐い。

私の残り時間は7秒。

7秒で3手打たなければなりません。それをしのげば、また、10分貰えますので、一息つきます。

お相手が打ったら、即打てるように身構えておりましたところ、お相手が長考を始めました。

お相手が打つ手はAの一手で他に考えられない局面でした。

私は次の次の手を考え始めました。

お相手が打った気配を感じたので、次の手をマッハのごとく打ち下ろしました。

すると、私の目の前で、私の大石が忽然と姿を消してしまったのです。

「な… 何を言っているのか、分からないと思いますが・・」

「私も何をされたのか、わからなかったのです…」

なんと!

お相手は、Aと打たずに、私の大石をアタリしていたのでした。

そのアタリに対して私は、お相手の大石をぶち抜いてあげればよかったのですが・・・

「えーえー。そりゃぁね。私が悪いでやんすよ。あなたさまの手を見てなかったわけですからね」

「しかしね、旦那ぁ。そこにアタリする意味が、あっしには、わからねーでござんすよ」

私は、心穏やかに投了ボタンをクリックしたのでした。

怒りのイラスト

新人王は三浦太郎(三段)

2024年10月1日に第49期新人王戦第2局が行われました。

250手完、黒番の三浦太郎(三段)が藤井浩貴(三段)に半目勝ちし、三番勝負を二連勝して、新人王のタイトルを獲得いたしました。

三浦さん、新人王のタイトル獲得、おめでとうございます。

藤井さん、おつかれさまでした。

尚、新人王戦の出場資格は、予選開催年の9月1日時点で25歳以下、六段以下となっております。


痛恨の敗着

さて、この一局は、藤井浩貴(三段)には、とても辛い一局となってしまいました。

終局後、がっくりとうなだれ、しばらく顔を上げることができなかったそうです。

白236 白99.3%

黒237 白99.0%

白238 黒99.6%

結果、白238手目が痛恨の敗着となってしまいました。


黒Aと受ける一手

実戦図:白236(白1)まで

棋譜解説図(数字、記号入り)

実戦図:白236(白1)まで

上図の白1が、実戦図の白236です。

絶芸の評価値は、白99.3%となっておりますが、大差ではなく、半目勝負です。

しかし、打つところはありませんので、ここからの逆転は通常はありえません。

白の半目勝ちは、動かざるものでした。

藤井浩貴(三段)は、白236に対して、黒Aと受ける一手ですから、次に白Bのハネを打とうと考えていたと思います。

黒237の絶芸(最強のAI)の参考図は次のとおりです。


絶芸の終局図も白半目勝ち

黒237の絶芸の参考図:黒1~白10まで

棋譜解説図(数字、記号入り)

黒237の絶芸の参考図:黒1~白10まで

絶芸の参考図は10手までしか見ることができませんが、白10でぴったし終局となりました。

これで、白の半目勝ちです。

絶芸のみならず、誰もがこの図を思い描いて、白の半目勝ちと予想しておりました。


プロのヨミに入らない黒2

実戦図:黒237(黒2)まで

棋譜解説図(数字、記号入り)

実戦図:黒237(黒2)まで

三浦太郎(三段)は、黒2(237)と打ったのです。

当然、白ツギに黒押さえで何事もないのですが、この黒2は意味がありません。

プロのヨミ(思考)に入らない手です。

藤井浩貴(三段)は、黒237を黒Aと思い込み、白B(白238)と打ったのではないかと想像されます。


後味の悪い一局

実戦図:白1(白236)~黒4(黒239)

棋譜解説図(数字、記号入り)

実戦図:白1(白236)~黒4(黒239)

かくして、黒4(黒239)と打たれて、白1目を取られてしまいました。

白の半目勝ちが白の半目負けとなってしまいました。

上図の黒2がなんとも後味の悪い一局としてしまったように感じました。


  • 総譜は、こちらより、つぶや棋譜2 Viewerで、ご確認ください。
  • 手順は、図の左下にある青文字の「棋譜再生」でご覧いただけます。
  • つぶや棋譜2 Viewer左上にある「自動再生」にチェックで再生致します。
  • つぶや棋譜2 Viewer碁盤の下にある「NUM」で手順が表示されます。

  • 最後までご覧いただき、ありがとうございました。
    よろしかったら、ご感想などをコメントでお聞かせください。



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    囲碁とは黒と白が交互に打って、自分の陣地の大きさを競うゲームであります。碁盤の目は361あり、黒白交互に打つと10の360乗ものパターンがあり、無限の世界と言われております。また、囲碁は、礼節を重んじ、礼に始まり礼に終わる競技でもあります。私はネット碁を楽しんでおりますが、ネット碁のおかげで囲碁は世界中に広まり、世界中で楽しまれるようになりました。囲碁に国境はありません。そんな囲碁の魅力や楽しさを少しでも伝えることができればと考えております。

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