白の応手はAorB
テーマ図:白の応手はAorB
テーマ図:白先AorB
左下隅に黒小ゲイマかかり、白一間バサミに黒1と両ガカリした局面です。
白の応手は、A、Bの二手ですが、私はAにツケる一手だと思い、ずっと実践しておりました。
ゆえに、この局面で私は、Bと打つことは一度もありませんでした。
「okao囲碁研究所」のokaoさんによるとAにツケる手は、現代では、あまり打たれていないとのことでした。そして、それが良くなることがあまりないとのことでした。
私には、まさに青天の霹靂(せいてんのへきれき)でありました。
白Aとツケた場合の黒の対応
両ガカリ定石:白2(A)とツケた場合
両ガカリ定石:白2(A)とツケた場合
黒5では、私はその日の気分で、三々に入ったり、Bと伸びたり、飛びつけたりしていましたが、白2、4のツケノビには、黒5の三々に入りが正解だとのことでした。
そして、この三々入りに対する白の受け方が難しくなっているとのことでした。
まずは、ここが第一関門ですね。
白2(A)とツケられたら三々に入ることをインプットしましょう。
三々に入りに対する白の応手は、AorBの二手です。
ただし、Aと押さえる場合は白シチョウ有利が前提となりますので、注意が必要です。
置碁定石は即刻中止を
白6(A)と押さえた場合の大失敗図からご紹介いたします。
白8ワリコミから白12までは、置碁定石として、教科書に紹介されていたかもしれません。
しかし、これは黒地が立派すぎます。また、白は壁攻めされる危険さえあります。
ゆえに、この白8ワリコミからの打ち方は、即刻、中止をお願いいたします。
これは、白の大失敗図であります。
シチョウ有利が使用条件
白8とキリを入れるのが手筋です。
黒9ツギに白10とシチョウにかかえます。
右上隅に白の小ゲイマカカリがあるので、シチョウが成立しています。
もし、右上隅の白の小ゲイマカカリがなければ、白6(A)の押さえは打てないことになります。
しかし、シチョウは、常にシチョウアタリを注意しなければいけませんので、効果的なシチョウアタリを打たれる前に、一手かけて黒石を制さなければいけません。
そこが少々難しい所ではあります。
白Bと押さえた場合の黒対応
両ガカリ定石:白6(B)と押さえた場合
両ガカリ定石:白6(B)と押さえた場合
白6(B)と押さえられたら、黒の応手は二通り。
AorBです。
現代評価は白が厚い
黒7(A)とワタってしまうと、白8とキリを打たれます。
私はこの形も定石としていたのですが、現代評価では、白が厚いとのことでした。
ここでも、私は脳内情報の更新が必要でした。
黒7ツギが現代の定石
白6(B)と押さえた場合は、黒7(B)ツギが現代の定石でした。
この黒7ツギの現代の定石は、絶対にインプットいたしましょう。
もし白8と押さえるのであれば、黒9ハネから白12まで。
黒は先手で大場に回れます。
いかにも定石形で互角のワカレのように見えますが、黒からはとてもカッコイイ後続手段があるのです。
いきなりのツケ
黒からの後続手段:黒17
棋譜再生
黒からの後続手段:黒17
このツケに対する白の応手が悩ましいとのことでした。
カッコイイ後続手段
黒21ハネに白が押さえたら、黒23と動き出すのが好手です。
黒2子を取るのであれば、白24の一手ですが、そこで、黒25がAの連絡とBのキリを見合いにした好手です。
黒17は今すぐというわけではありませんが、この後続手段が優れているため、前図のワカレは黒が打ちやすいと評価されているようです。
黒7ツギに対して遮断の場合
前図の白8で上図のように強く遮断してきた場合を考えてみましょう。
最強の抵抗で、黒は困ってるように見えますが・・
素直な連絡でok
黒9と素直に打って問題なしとのことです。
見た目が弱弱しく感じますが、大丈夫でしょうか?
私は不安を覚えてしまいますが・・
黒11が最善の定石手順
両ガカリ定石:黒11まで
棋譜再生
両ガカリ定石:黒11まで
白10の一間トビが来ても、黒11とこちらを守るのが、最善の定石手順とありました。
黒11は、隅の黒3子の上部への脱出の応援を兼ねています。
隅の黒にはシノギ有り
白12からスペースを狭めてきても黒13、15とツケ引いて黒17に回れば黒生きです。
白12で17と飛び込んでも、同じく黒13、15とツケ引いて差し込みから眼を持てます。
気になるノゾキ
黒は、どう対応するのでしょうか?
トビツケの好手
白のノゾキに対しては、普通に黒13とツナいで問題ありません。
黒15のブツカリを利かしての黒17のトビツケが好手です。
白は黒を封鎖する手段がありません。
黒11の効果
強引に白18と押さえこみたいところですが、黒19、21のワリツギで白は断点が2つ出来てしまいました。
もし、白22と下をツグのであれば、黒23のアタリから黒31と黒11の効果で脱出できます。
黒11は、ここまでの手順を見越してのものでした。
逆に白5子が呑み込まれてしまいましたから、これは、白の大失敗となります。
上ツギに対しての黒の対応
両ガカリ定石:黒33まで
棋譜再生
強引に白18と押さえこみたいところですが、黒19、21のワリツギで白は断点が2つ出来てしまいました。
もし、白22と上をツグのであれば、黒23のアタリから25と押さえ込みます。
白26から黒をトリに来ても、スイスイと伸びれば、黒33まで攻め合いは黒勝ちです。
現状では白12のノゾキからの攻めには、黒11の効果もあって、黒はうまく対応できます。
しかし、白の配置が変われば、白ノゾキが有効な攻めになる事には間違いありません。
黒11が最善とは言え、少しでも不安を覚える方は、黒11で隅を守るのも有力です。
隅を安全に
両ガカリ定石:黒17まで
棋譜再生
隅の死活が不安な方は、黒11、13のツケヒキから黒15と守ってもよいとのことです。
白16の攻めには、黒17ケイマくらいで、そうそう強い攻めは受けないとのことでした。
黒11、13のツケヒキは白を厚くしますので、できれば、それを省略して、単に黒15をokaoさんは推奨しておりました。
単に黒15にはE2へのオキが急所となりますが、黒E4へのふくらみで、置いた白1子の取り込みとC4のサシコミのアタリが見合いになるので、シノギはあります。
簡明な手抜き戦法
以上のような理由で、現代では白2にツケが主流となっているようです。
白2ツケにも黒は三々入りが最善となります。
しかし、無数の変化があり、覚えるのはちと苦労いたします。
ここで、okaoさんは簡明策として、「手抜き」を推奨しておりました。
白2に手抜いて、大場に回って悪くないとのことでした。
黒1に対して、白から急な攻めがありません。
最強は白三々ですが、それから、黒は軽くヒラいて十分との解説でした。
私も簡明策が大好きなので、この手抜き戦法で、今後の対局に臨みたいと考えております。
「okao囲碁研究所」では日々、AI研究による最新の情報を発信しております。
アマチュアにも使えそうな簡明形をokaoさんが厳選してお伝えしています。
私の知る限りでは、最新の戦法を発信されているのは、okaoさんだけだと思います。
このような、良質な囲碁番組が増えることを心より願います。
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コメントありがとうございます。
大切に読ませていただきます。