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管理人の柿門です。(。・(エ)・。)ノ
今回は、「第80期本因坊戦予選A(2024年11月21日)」をご紹介いたします。
80th Honinbo Match Preliminary A (November 21, 2024)
湯飲み格言「妙手と悪手は紙一重」
本因坊戦予選について
第79期本因坊戦は、一力遼本因坊が、余正麒八段に三連勝し、二連覇を達成いたしました。
一力本因坊への挑戦を目指して、第80期本因坊戦の予選が始まっております。
その予選は、予選C、B、A、最終予選、本戦トーナメントとあります。
予選Cは、東京24枠、関西中部7枠でそれぞれ、約6名によるトーナメント戦。
勝ち上がり者が予選Bに進めます。
予選Bはシード選手を加え、各枠4名によるトーナメント戦。
予選Cから続く各枠のトーナメント戦の勝利者が予選Aに進めます。
予選Aのトーナメント戦を勝ち抜くと、最終予選に進めます。
前回の79期の最終予選は、12枠で行われ、それぞれの勝者12名が本戦トーナメントに進出できました。予選勝ち上がり12名に加え、シード選手4名(井山裕太、芝野虎丸、余正麒、許家元)を加えた16名による挑戦者決定戦トーナメント戦が行われ、余正麒八段が挑戦者となりました。
とにかく、挑戦者になるまでの道のりは実に険しいのであります。
前回(79期)の特筆すべきことは、この挑戦者決定戦本戦トーナメントに上野愛咲美さんが出場されたことです。
本因坊戦予選Aの現状
現在、予選A(東京8枠、関西・中部3枠)の決勝戦が行われております。
東京1枠:中小野田 智己(九段)
東京2枠:安斎 伸彰(八段)
東京3枠:孫 喆(七段)
東京4枠:広瀬 優一(七段)
東京5枠:山下 敬吾(九段)vs福岡 航太朗(五段)
東京6枠:林 漢傑(八段)vs藤沢 里菜(七段)
東京7枠:河野 臨(九段)
東京8枠:高尾 紳路(九段)
関西中部1枠:大竹 優(七段)
関西中部2枠:伊田 篤史(九段)
関西中部3枠:中根 直行(九段)
残りは関東5枠、6枠です。
山下 敬吾(九段)vs福岡 航太朗(五段)は、実力者同士の好カード。
そして、林 漢傑(八段)vs藤沢 里菜(七段)戦は、視聴率をも取れる屈指の好カードです。
YouTubeで活躍されている、中根直行先生が勝ち抜けされております。中根直行先生は昨年に続き最終予選進出です。応援したいですね。
今回は、東京6枠の決勝戦の模様をご紹介いたします。
黒:藤沢里菜、白:林 漢傑
林 漢傑さんは、NHK囲碁フォーカスの講師を務めるなど知名度抜群の人気棋士です。
藤沢里菜さんは言わずもがな。
予選とはいえ、注目度は抜群です。これを後日、有料紙面にて、ごく限られたファンのみに公開することが、囲碁ファンのためになるとは、私には思えないのですが。
実戦図:白8まで
棋譜再生
実戦図:白8まで
お互いに小目を占め合いました。
黒は二間シマリ、白は大ゲイマシマリ。
そして、お互いに小目にカカリあいました。
ありそうで、なさそうな布石で始まりました。
ひとつの型
黒11のハサミから小競り合いが始まりました。
白22のツケ、黒23サガリは、ひとつの型のように私は思っておりました。
絶芸先生のゴリゴリ戦法
黒23の絶芸の参考図:黒23~白32まで
棋譜再生
黒23の絶芸の参考図:黒23~白32まで
絶芸先生の露骨なゴリゴリ戦法です。
このようなゴリゴリ戦法は、プロ棋士の思考の範囲外ですが、この局面では有効だったようです。
絶芸先生の参考図、白32までの評価値は、黒70.7%でした。
実戦の黒23までの絶芸の評価値は、黒約57%です。
中盤戦は白優勢に
下辺での競り合いは、黒67とノビ切った形がよく、絶芸の評価値は黒約66%となり、若干のリードを黒が奪いました。
しかし、黒79と上辺に飛び込んでからの黒のサバキが少し重たかったようで、黒99までの絶芸の評価値は、白87.7%となっております。
敗着は白208
実戦図:白208まで
実戦図:白208まで
白144とコウを仕掛け、黒145とコウをトリ、コウ争いが始まりました。
白からの、このコウ仕掛けは、黒117と打った時に即仕掛ける方が良かったようです。
黒145のコウ争いから、しばらくの間、黒の評価値が勝っておりました。
黒195までの評価値は、白66.8%
黒201までの評価値は、白51.7%
白202までの評価値は、黒59.8%。白は、ここでコウを解消した方が良かったようです。
黒207までの評価値は、白60.6%
白208までの評価値は、黒98.7%
白208ではツグ一手だったようで、敗着と言えるでしょう。
これ以降、白にチャンスはなかったようです。
この碁は、253手まで打たれ、黒番の藤沢里菜さんの中押し勝ちとなっております。
200手を超えても、コウ争いをしながら半目勝負が続いていたのですから、激戦につぐ激戦の名局と言えるでしょう。
これで、藤沢里菜さんは、予選A枠を勝ち抜け、最終予選へ進出となりました。
最終予選は、一発勝負で、12枠それぞれの勝者が、挑戦者決定戦本戦トーナメントに出場できます。
がんばってほしいですね。
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