初段に9子が9級

2025/01/04

03.ネット碁

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こんにちは。こんばんは。

ご訪問いただきありがとうございます。

管理人の柿門です。(。・(エ)・。)ノ

今回は、「初段に9子が9級」をご紹介いたします。


【「今日の格言」と「漢字の読み方」】

湯飲み格言「先のないヒラキは打つな」

漢字の読み方「唆す」(そそのかす):「さとす」ではありません。

おだてて悪いほうへ誘い入れる。早くそうするように勧める。せきたてる。


ボコボコ氏の9子局

今は知りませんが、私が碁を覚えた頃は、アマチュア初段に9子で9級というのが一般的な基準でした。

今でもそうですが、9子置かれたプレッシャーは、相当なものです。

置石の9子を見た瞬間、「こんなの、勝てるわけねーだろ!」

と思います。

アマチュア初段に、9子局で勝てる人は、少なくともアマチュア3段にも勝てると私は今でも自信をもっていえます。いや、9子であれば、それ以上のクラスにも勝てると思っていました。

9子も置くと、置き石と棋力の相関関係はあまりないと思ってました。

ところで、私は、以前から棋譜鑑賞は、プロの互先の棋譜よりも、アマチュアの置碁多子局においての白番の打ち方に興味津々でありました。

今回、ご紹介する棋譜は、10年以上も前(AI登場以前)のものですが、当時、白番で高段者(5段クラス)に石を多数置かせてもをボコボコにしていた、通称、ボコボコ氏の白番9子局であります。

ボコボコ氏は、突如現れて、それ以降見かけることはありませんでした。

当時の私にとっては、スーパーヒーローのようなあこがれの存在でした。

なんてったって、私が置石を置いてボコボコにされた相手を逆に石を置かせてボコボコにしてくれるのですから、その救世主感は忘れることができません。

今回、ご紹介するのは、3段氏相手の9子局です。

ネット碁では自由対局を除いて、自動的に手合が決まります。

3段氏であれば、9段相手の手合は6子局です。

ボコボコ氏は当時、10段★3でした。

何言ってるか分からないと思いますが、9段の上が10段です。

3段氏であれば、10段氏に7つの置石です。

11段はありませんので、10段の上は10段★となります。

10段★3つは、プロに近いレベルかと思われ、ほとんど見かけることがない希少プレーヤーでした。

3段氏にとって、この9子局は、手合い違いだったのかもしれません。(ネット碁では、9子局以上はないので、残念!)


早くも変化球

実戦図:白7まで

棋譜解説図(数字、記号入り)
棋譜再生

実戦図:白7まで

黒4のツケは、あまり見ない手です。

3段氏は、9つもハンディがあるのだから、何やっても勝てるという意識であったのであろうと推測されます。

白7ツケとボコボコ氏は、いきなり変化球を投じました。


堅調な黒の3段氏

実戦図:白27まで

棋譜解説図(数字、記号入り)
棋譜再生

実戦図:白27まで

右上隅、左下隅も黒は、ケガすることなく無難に打ち進めています。

ボコボコ氏は、白27と打ち込みます。

9子局だと、この二間の打ち込みの方が、小ゲイマガカリより、相手に調子を与えない分、いいのかもしれません。


ポンヌキの厚み

実戦図:黒52まで

棋譜解説図(数字、記号入り)
棋譜再生

実戦図:黒52まで

白27の打ち込みに対して、黒28の1間トビは正攻法です。

しかし、9子ですからこの石は捨てても構わないと思います。

白がこの黒石を取り切るためには、長い手数が必要となります。

捨てぎみに外から利かす方が安全だったかと思います。

しかし、3段氏は、白の両ガカリに臆することもなく、堅調に打ち進めています。

互先であれば白51のポンヌキは、とても美味しく感じるのですが、この白の厚みは、天元を含め置石に消されています。

白地はほとんどないので、黒の圧勝ペースで進んでいます。


右辺が白地に

実戦図:白107まで


実戦図:白107まで

黒62とキリを入れたのですから、白1子を早くカカエる方が良かったと思います。

まあ、3段氏としては、黒70で天元と連絡を果たし、何ひとつ不安はなかったのでしょう。

黒74は、左上隅の白の根拠を奪い、攻めてやろうという気満々の手ですが、ここは上から切るぞ切るぞと脅しながら、左辺を厚くする方針の方が良かったかと思います。

右上隅が訳の分からないうちにコウにされてしまいました。

下手にとってコウは、恐いもので、早く解消したいという気持ちが強くなります。

案の定、黒106とコウを解消し、白107で左辺の黒一団を分断されてしまいました。

白は大きな戦果をあげましたが、これは9子局。

まだまだ、黒が優勢です。


9子でボコボコされた3段氏

実戦図:白137まで


実戦図:白137まで

黒112、114から一生懸命に白を攻めようとしていますが、ここは左辺をしっかりと地にするよう打つ方が良かったかと思います。

白127と突き出されて、左上隅をそっくり白地にされては痛すぎます。

黒132ノゾキと3段氏は攻撃精神が旺盛ですが、ここをツグ上手はいないかと思います。

白133、135、137と左辺が白地になってしまいました。

この碁は、259手まで打たれ、白番のボコボコ氏の16目半勝ちとなっております。

一般的に言ってアマチュア3段、それもネット碁の3段は、相当な実力者だと見られますが、十段★3様からすると、それこそ「赤子の手をひねるようなもの」でした。

「俺だったらこれ以上に打てるぞ」

ボコボコ氏の白番の置碁を鑑賞すると、いつもこのように私にやる気を起こさせてくれました。

囲碁観戦は、高段者が置石をたくさん置く碁に限ります。


  • 総譜は、こちらより、つぶや棋譜2 Viewerで、ご確認ください。
  • 手順は、図の左下にある青文字の「棋譜再生」でご覧いただけます。
  • つぶや棋譜2 Viewer左上にある「自動再生」にチェックで再生致します。
  • つぶや棋譜2 Viewer碁盤の下にある「NUM」で手順が表示されます。

  • 最後までご覧いただき、ありがとうございました。
    よろしかったら、ご感想などをコメントでお聞かせください。



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