女流囲碁アマノ杯青龍戦
本日(2024年12月7日)神奈川県横浜市「三渓園鶴翔閣」で女流囲碁アマノ杯青龍戦が行われました。
トップ女流棋士4人(藤沢里菜さん、上野愛咲美さん、上野梨紗さん、謝依旻さん)がすてきな和服姿で対局するというものです。
準決勝は、次のとおりです。
〇藤沢里菜(女流本因坊)vs上野梨紗(女流棋聖)
〇上野愛咲美(女流立葵杯)vs謝依旻(七段)
主 催:日本棋院
協 賛:アマノ株式会社
協 力:一般財団法人伝統文化棋道振興財団
優勝賞金:250万円
準 優勝:100万円
対局方式:NHK杯方式(初手から一手30秒、1分の考慮時間10回)
準決勝を勝ち抜いた、藤沢里菜さんと上野愛咲美さんで決勝戦が行われました。
黒:藤沢里菜、白:上野愛咲美
黒:藤沢里菜(女流本因坊)、白:上野愛咲美(女流立葵杯)
2024年12月7日、神奈川県横浜市「三渓園鶴翔閣」にて
実戦図:黒25まで
棋譜再生
実戦図:黒25まで
決勝戦は、先日、呉清源杯にて世界一になった上野愛咲美さんと、先日、ご結婚を発表された藤沢里菜さんのおめでたいお二人の対局となりました。
昨日、王座戦を戦われてお疲れのはずの井山裕太王座もゲストとして解説に加わりました。また、一力棋聖も続けてゲストとして登場し、とても豪華な中継となりました。
このような試みは、他でもやってほしいですね。
黒の二連星、白は星と小目の布石で始まりました。
白6大ゲイマは、愛咲美さんのマイブーム戦法です。
黒9からの大ナダレ定石は簡明型で治まりました。
黒23の一間バサミに手抜いて白24!
評価値が下がることはありませんのでしたので、この手は記憶したく思いました。
黒25はキカされなのでしょう。若干、評価値を落としました。
互角の序盤戦
右下隅の一間バサミ定石で、黒27の二間トビが現代の定石とされております。
白38、40、42と気持ちよく、ぐいぐいと押します。
黒43までの評価値は、白74.5%でしたが、白44で評価値が白50.1%となりました。
ちょっと形が悪くは感じますね。
白44では、どう打ったらよかったのか、絶芸先生に聞いてみましょう。
絶芸先生は攻めを休止
実戦の白44で、絶芸先生は上図の白44を示しました。
いったん、攻めを休止して、自軍を整備し、右下の白の逃げを優先しました。
ぜんぜん、思い浮かばない着想ですが、示されると「なるほど」と唸らされます。
この参考図で、評価値は、白74.5%であります。
白70が結果論で敗着か
実戦図:黒127まで
実戦図:黒127まで
白70が評価値を落としました。黒71と一間トビで逃げ出し、黒が分かりやすくなりました。
白70では、J9(80の右)にノゾきを利かして、101にツケる手があったようです。
黒は真ん中の白の大石の攻めに回り、黒127までの絶芸の評価値は、黒98.7%となっております。
しかし、このような戦いを得意としている上野愛咲美さんなので、このあとの進行が見ものであります。
里菜さんの結婚祝い
実戦図:白182まで
実戦図:白182まで
劣勢を意識しての白182は勝負手です。
その後、右上隅で白は大きく生きることとなります。
上野愛咲美さんの猛追をヨセが得意な藤沢里菜さんが冷静に受け切り、この碁は、273手まで打たれ、黒番の藤沢里菜さんの1目半勝ちとなっております。
里菜さんが自ら結婚祝いの優勝でした。
藤沢里菜さん、おめでとうございます。
上野愛咲美さん、おつかれさまでした。
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