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管理人の柿門です。(｡･(ｴ)･｡)ﾉ
今回は、「第42期女流本因坊戦第４局」をご紹介いたします。
対局者のご紹介
藤沢里菜（りな）女流本因坊に、上野梨紗（りさ）（二段）が挑戦する、第42期女流本因坊戦五番勝負の第４局が、2023年11月7日、東京・市ヶ谷「日本棋院東京本院」で行われました。
藤沢里菜さんは、父に藤澤一就八段、祖父に藤沢秀行名誉棋聖、伯従父に藤沢朋斎九段をもつ、サラブレット並みの血統であります。
女流棋士タイトル獲得数はすでに20期。１位の謝依旻さんに続いての第２位の獲得数であり、現在女流棋士最強に位置しております。
挑戦者の上野梨紗さんは、2006年6月24日生まれの17才。
12歳9か月での入段で、この記録は女流棋士の中では、仲邑菫さんの10歳0か月、藤沢里菜さんの11歳6か月に次ぐ３番目の年少記録であり、将来を期待されております。
女流名人の上野上野愛咲美さんの妹さんであり、先に行われた中国・杭州アジア大会にて囲碁の女子団体で銅メダルを獲得したメンバー（上野愛咲美、藤沢里菜、上野梨紗）でもあります。
今年度、成長著しい上野梨紗さんと現在最強の女流棋士の藤沢里菜さんとの一戦は、注目を集め熱戦が期待されております。
藤沢里菜さん
うな重とティラミスロール。
上野梨沙さん
お刺身、おさかな煮物御前と苺のショートケーキ。
私は、うな重に心惹かれました。
上野さんのお昼は、17才のお昼にしては渋い選択のような気がします。
写真をお見せできないのが、とても残念であります。
アンケート総得票数は８票
先に実施した投票アンケート（応援するのはどっち？）の結果をお知らせいたします。
投票総数：８票
藤沢里菜さんを応援：４票（50.0％）
上野梨紗さんを応援：２票（25.0％）
どちらもがんばれ！：２票（25.0％）
ご投票していただいた皆様、ありがとうございました。
開幕の第１局は、上野梨紗さんが見事な勝利を飾り、続く第２局は、藤沢里菜さんが貫録を示しました。
そして、天王山である第３局を上野梨紗さんが勝利し、対戦成績は、上野梨紗さんの２勝１敗となっております。
上野梨紗さんがタイトル奪取まであと１勝となりました。
注目の大一番である、この第４局は、７日午前９時に始まり、本日中に勝敗の決着がつきます。
持ち時間は、各４時間。
黒番が藤沢里菜さん、白番が上野梨紗さんであります。
黒：藤沢里菜さん、白：上野梨紗さん
2023年11月7日、於：日本棋院東京本院
黒：藤沢里菜、白：上野梨紗
実戦図：黒11まで
棋譜再生
実戦図：黒11まで
黒１、３の向かい小目の布石は、私は未だかって打ったことないです。
現代は、序盤の研究が非常に進んでおります。
里菜さんが打ったからといって、この黒１、３だけをマネしてもあまり意味はありません。
このあとの対策が序盤の研究であります。
昔は、白６のハサミに対して、いわゆる「定石」を打つのが常識でしたが、里菜さんは手抜いて三々入りでした。
現代の布石であります。
実戦図：黒15まで
棋譜再生
実戦図：黒15まで
左下隅の三々定石で、この黒11は、難解な変化をへ進行するやもしれないので、私は絶対に打ちません。
C5にゴツンとぶつかる簡明策をいつも採用しております。
梨紗さんも難解な変化は避けて、白12、14と無難な対応を取りました。
黒15は、研究の手なのでしょうか？
下辺の白模様を警戒した手であります。
絶芸の黒15の参考図
棋譜再生
絶芸の黒15の参考図
絶芸は黒15のカケから黒19と軽やかな手を示してくれました。
これはとても参考になりますね。
また、白20のカカリに対して、井山さんが好きな定石であるコスミツケを選択しております。
これも、「この手は良い手なのだ」と、自分に言い聞かせなければなりません。
布石は互角のわかれ
実戦図：白28まで
棋譜再生
実戦図：白28まで
黒39が少し重たく、絶芸（最強の囲碁AI）は、J16のコスミだしを、また、白44は、次図の強手を示しておりました。
白46が少し評価値を落としました。
ここに手をかけすぎたようで、黒に手抜かれてしまいました。
白46までの評価値は、黒の68.6％であります。
わずかなリードではありますが、ここから、黒の藤沢里菜さんが完璧な打ちまわしを見せました。
絶芸の白44の参考図
棋譜再生
絶芸の白44の参考図
絶芸は白44の割り込みを示しました。
以下、白52までの評価値は、白の72.0％であります。
私にはこれで互角に見えますが。
絶芸は、白62、64と自分の弱い石をしっかりと守り、おしんの図を示しました。
これであれば、ヨセ勝負となっていたかもしれません。
ちなみにこの絶芸の参考図の形勢は、黒71.5％であります。
この碁は215手まで打たれ、黒の藤沢里菜さんの中押し勝ちとなっております。
これで５番勝負成績は、２勝２敗となりました。
女流本因坊のタイトルの行方は、最終の第５局までもつれ込みました。
11月15日、日本棋院にて第５局は行われます。
楽しみですね。
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大切に読ませていただきます。