第49期棋聖戦S級リーグ戦(2024年7月11日)

2024/07/13

06.名局鑑賞

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こんにちは。こんばんは。

ご訪問いただきありがとうございます。

管理人の柿門です。(。・(エ)・。)ノ

今回は、「第49期棋聖戦S級リーグ戦(2024年7月11日)」をご紹介いたします。


S級リーグ戦の成績

囲碁七大タイトルの序列1位である棋聖戦(優勝賞金4300万)の現タイトル保持者は、一力遼さんです。

一力さんへの挑戦権をかけて、棋聖戦S級リーグが行われております。

参考棋譜「第48期棋聖戦第七局

2024年7月11日現在の成績

1.井山裕太(王座)2勝1敗

2.許 家元(九段)1勝2敗

3.芝野虎丸(名人)3勝0敗

4.高尾紳路(九段)0勝3敗

5.余 正麒(八段)1勝2敗

6.孫  喆(七段)2勝1敗

今回は、2024年7月11日に行われた、井山裕太さんと許家元さんの対局をご紹介いたします。

とても難解な対局でした。名局です。


黒:許家元、白:井山裕太

実戦図:黒7まで

棋譜解説図(数字、記号入り)
棋譜再生

実戦図:黒7まで

黒の二連星に対して、白は小目の連打の布石です。

黒7のカカリまでは、ありそうな布石です。

okao囲碁研究所」のokaoさんによると、この二連星というのは、扱いがとても難しいとのことです。

最近は二連星に対しての研究が進んでいるとのことで、ある程度の知識がないと序盤で差をつけられるそうです。

もちろん、プロの最高レベルの話ですから、我々素人は気にすることもないでしょう。


お勧めの定石

実戦図:黒19まで

棋譜解説図(数字、記号入り)
棋譜再生

実戦図:黒19まで

白8のコスミツケを井山さんはよく打ちます。

変化がないので、とても分かりやすく、現代の定石でお勧めです。

白12の三々入りから白18に手抜いて、黒19と右下隅をシマリました、

これも現代の打ち方ですね。

部分部分にこだわらず、先手を取って、大場に回る。

この考え方は、布石においてとても大切なことのようです。

AI登場後に顕著に現れました。


意表を突くツケ

実戦図:白50まで

棋譜解説図(数字、記号入り)
棋譜再生

実戦図:白50まで

白20のハサミは、下辺の黒模様化を事前に防ぐ狙いです。

白36に手抜いて、黒37と入っていきました。

黒39のハサミツケがネライの一手だったのでしょう。

黒49まで、左下隅は黒地になってしまいました。

そこで、白50のツケ!

私には思いもつかない一手でした。


激しい戦闘の予感

実戦図:白56まで

棋譜解説図(数字、記号入り)
棋譜再生

実戦図:白56まで

黒51、53と決めて、黒55のハサミツケ!

それに手抜きの白56キリ!

見るからに激しい戦闘が行われそうです。


評価値的には白優勢

実戦図:白78まで

棋譜解説図(数字、記号入り)
棋譜再生

実戦図:白78まで

黒77では、何かしら右上で戦いを継続しなければならなかったようです。

白78と切断し、この辺りでは、評価値的には、白が優勢なようですが半目勝負だと思われます。


評価値的には黒優勢に

実戦図:黒131まで


実戦図:黒131まで

黒131で白5子が取られてしまいました。

白130で評価値が黒に傾きました。

この白5子を逃げ出すのは重たいようですが、絶芸先生の参考図を見てみましょう。


参考図を見ても理解不能

白130の絶芸の参考図(白1~黒10まで)

棋譜解説図(数字、記号入り)

白130の絶芸の参考図(白1~黒10まで)

白130では、絶芸先生は白1を示しました。

黒2に対して、白5子を逃げ出すことなく、白3から動き出しました。

正直、さっぱりわかりません。

この図で白72%です。実戦の白130で評価値は、白31%でした。


敗着は黒213だが・・

実戦図:白216まで


実戦図:白216まで

前図から黒の優勢が続き、評価値は90%を超えていました。

しかし、90%といっても半目勝負なのです。

手に汗握る熱戦なのです。

黒213が評価値的には、敗着となりました。

白216で黒191が呑み込まれて、白地がついてしまいました。

これで評価値は逆転です。


絶芸の深いヨミ

黒213の絶芸の参考図(黒1~白10まで)

棋譜解説図(数字、記号入り)

黒213の絶芸の参考図(黒1~白10まで)

絶芸先生は黒213で黒1を示しました。

これ、攻め合いです。

この攻め合いを見越しての評価値90%超えでした。

黒9のホウリコミが妙手ですね。

絶芸の参考図の白10で、この黒9を取れば、セメアイは黒が負けるそうです。

しかし、攻め取りで、黒は左下隅に地が増えて黒よしとのことです。

参考図の白10に対しては、コウに弾きます。

黒には絶好のそばコウがありますので、コウも黒有利とのことでした。

これらの変化をすべて承知の上のAIの評価値90%超えでした。

恐ろしいですね。

ここの解説は「rido channel」で、ridoさんが詳しくなされています。

この碁は、244手まで打たれ、白番の井山裕太さんの半目勝ちとなっております。

中身の濃い熱戦で名局だと思います。


  • 総譜は、こちらより、つぶや棋譜2 Viewerで、ご確認ください。
  • 手順は、図の左下にある青文字の「棋譜再生」でご覧いただけます。
  • つぶや棋譜2 Viewer左上にある「自動再生」にチェックで再生致します。
  • つぶや棋譜2 Viewer碁盤の下にある「NUM」で手順が表示されます。

  • 最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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