


本因坊戦予選について
第79期本因坊戦は、一力遼本因坊が、余正麒八段に三連勝し、二連覇を達成いたしました。
そして、早くも80期本因坊戦の予選が始まっております。
予選Cは、東京24枠、関西中部7枠でそれぞれ、約6名によるトーナメント戦。
勝ち上がりが予選Bに進めます。
予選Bはシード選手を加え、各枠4名によるトーナメント戦。
予選Cから続く各枠のトーナメント戦の勝利者が予選Aに進めます。
予選Aのトーナメント戦を勝ち抜くと、最終予選に進めます。
前回の79期の最終予選は、12枠で行われ、それぞれの勝者12名が本戦トーナメントに進出できました。
予選勝ち上がり12名に加え、シード選手4名(井山裕太、芝野虎丸、余正麒、許家元)を加えた16名による挑戦者決定戦トーナメント戦が行われ、余正麒八段が挑戦者となりました。
とにかく、挑戦者になるまでの道のりは実に険しいのであります。
前回(79期)の特筆すべきことは、この挑戦者決定戦トーナメントに上野愛咲美さんが出場されたことです。
女流棋士の活躍
さて、今回の80期本因坊戦は、予選C、Bがほぼほぼ終了いたしました。
第80期本因坊戦予選Bを勝ち上がった女流棋士は次のとおりです。
01枠:牛 英子(四段)
11枠:辻 華 (三段)
12枠:張 心澄(初段)
16枠:小山栄美(七段)
21枠:藤沢里菜(七段)
小山栄美さんは、女流名人のタイトル経験者で、小山空也(六段、現在27才)さんのお母さんであります。
牛 英子(にゅう えいこ)さんは、先日、女流本因坊戦の挑戦者に名乗りをあげました。
藤沢里菜さん、上野愛咲美さん、上野梨紗さん、牛英子さんは、現在の女流四天王ですね。
辻 華(つじ はな)さんは、NHK杯の読み上げを務めています。
張 心澄(ちょう こすみ)さんは、18才。
お父さんが、張栩(九段)、お母さんが、小林泉美(七段)、おじいちゃんが小林光一(名誉棋聖)、おばあちゃんが小林禮子(七段)、小林禮子先生のお父さんが、木谷実先生です。
ものすごい血統因子ですね。
黒:張栩、白:藤沢里菜
さて、今回は、21枠予選Bの勝ち上がり戦、張栩(九段)と藤沢里菜(女流本因坊)の対局をご紹介いたします。
張栩先生は、1980年生まれの現在44才。
タイトル獲得数は41(歴代7位)
史上初の五冠を達成、史上二人目のグランドスラムの達成と日本囲碁史に燦然と輝く記録の持ち主であります。
現在でも、トップ棋士であることは間違いありません。
対する藤沢里菜さんは、1988年生まれの現在25才。
2024年8月22日現在の勝ち星ランキングでは、34勝15敗で里菜さんが堂々のトップであります。
ちなみに、2位は、芝野虎丸(名人)32勝12敗、3位は、井山裕太(王座)31勝17敗、4位は、上野愛咲美29勝14敗、上野梨紗29勝16敗、6位は、一力遼(棋聖)26勝9敗
自然な布石
黒:張栩、白:藤沢里菜、2024年8月22日、本因坊戦予選B
お二人は、公式戦初対局でした。
黒1から白4まで、タスキの形から始まりました。
黒9と誰もが普通にカカリたく思います。もしくは、現代流の三々入りですか。
黒9は、この二択のように思われます。
AIの感覚
絶芸の黒9の参考図:黒1~白10

絶芸の黒9の参考図:黒1~白10
絶芸先生は、実戦の黒9で、黒1のカケを優先いたしました。
まあ、これは良いとして、この黒1に手抜いて、白2のシマリ!
遠慮しての黒3!
そして、白4のシマリ!
昔は、この星からの両小ゲイマは、形がよくないとされていたものです。
しかし、割とAIは、この星からの両小ゲイマを打ちますね。
参考図として紹介はいたしましたが、人間的には、実戦の黒9のカカリの方がごく自然に見えます。
ツケ二段定石
実戦図:黒43まで

棋譜再生
実戦図:黒43まで
左上隅は、ツケ二段定石ですが、このような変化もあるのですね。
勉強になりました。
実戦の黒35では、単に黒41を絶芸先生は示していました。
実戦は、白がかなり厚く、素人目には、白がよく見えます。
勝負は白模様の行方
白52に対して、黒53と受けたことで、この碁の勝負所が決定いたしました。
上辺から中央にかけての白模様の行方が勝負所となりました。
昔、私は、四線はハってよいと教えられました。
「二線敗線、四線勝線」
黒53、55、57と五線での確定地ですから、黒が良いはずなのですが、私は見た目の白を持ちたくなりました。
判官贔屓(ほうがんびいき)で、里菜さんを応援しているせいでもありますが。
白58は、棋風が現れるところでしょう。
白58は、里菜さんの気持ちが表現された記憶の一手のように感じました。
白地宣言の白80
実戦図:白80まで

棋譜再生
実戦図:白80まで
黒77、79と下辺に黒地を持ちましたが、黒77では、78から右下隅に地を持った方が良かったようでした。
白80で白模様を白地宣言いたしました。
絶芸先生は、早くから、黒も白も左辺を示しておりました。
白なら白58の上へのノビを。
黒なら実戦の黒81を示しておりました。
白88までの絶芸(最強のAI)の評価値は、白が75.7%です。
憂いをな無くす白122
白104、106で上辺が大きくまとまりました。
白122のヌキで憂いがなくなりました。
右下隅は、黒から弾いてコウにする手段がありました。
張栩先生は、コウの名手として知られています。
全盛期の張栩先生の対局には、毎回のようにコウが現れたように記憶しております。
この碁は、188手まで打たれ、白番の藤沢里菜さんの中押し勝ちとなっております。
藤沢里菜さんの名局ですね。
里菜さんには、予選A、最終予選を突破して、本戦トーナメント戦に出場してもらいたいものです。
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