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管理人の柿門です。(。・(エ)・。)ノ
今回は、「第50期名人戦最終予選(2024年11月11日)」をご紹介いたします。
50th Meijin Tournament Final Qualifying (November 11, 2024)
名人戦予選について
第49期名人戦は、一力遼(棋聖)が、芝野虎丸(名人)に4勝2敗のスコアで名人位を奪取いたしました。
一力遼(名人)への挑戦を目指して、第50期名人戦の予選はすでに始まっております。
その予選は、予選C、B、A、最終予選、挑戦者決定リーグ戦となっております。
予選C、Bは、東京14枠、関西中部6枠でそれぞれ、約10~20名によるトーナメント戦。
勝ち上がり者が予選Bに進めます。
予選Bは、シード選手を加え、各枠4~6名によるトーナメント戦。
予選Cから続く各枠のトーナメント戦の勝利者が予選Aに進めます。
予選Aは、シード選手を加え12枠それぞれ4名によるトーナメント戦の勝利者が、最終予選に進めます。
第50期名人戦の最終予選は、シード選手を加え4枠それぞれ4名~5名トーナメント戦が行われます。
それぞれのトーナメント戦の勝者4名が挑戦者決定リーグ戦に入ることができます。
挑戦者決定リーグ戦は、12月~8月の期間で9名による総当たりリーグ戦となっております。
そのリーグ戦の1位が、一力遼名人と第50期名人戦七番勝負を戦うこととなります。
とにかく、名人位挑戦者になるまでの道のりは実に険しいのであります。
第50期名人戦挑戦者決定リーグ戦の序列は、次のとおりです。
序列1位:芝野虎丸(前名人)
序列2位:余 正麒(前回2位)
序列3位:井山裕太(前回3位)
序列4位:許 可元(前回4位)
序列5位:山下敬吾(前回5位)
序列6位:最終予選勝ち上がりの4名
リーグ戦成績の下位4名が脱落となります。
名人戦最終予選の現状
現在、最終予選の決勝戦が行われております。
1枠:広瀬 優一(七段)vs依田 紀基(九段)11月11日
2枠:張 栩(九段)vs福岡航太朗(五段)11月11日
3枠:村川 大介(九段)vs小山 空也(六段)11月14日
4枠:関 航太郎(九段)vs酒井 佑規(五段)現時点不明
私はやはり、世界を目指せる伸び行く若手を応援したいですね。
福岡航太朗(18才)、酒井佑規(20才)、関航太郎(22才)、広瀬優一(23才)
本日、行われた2局をご紹介いたします。
持ち時間が各5時間というのは、さすがに名人戦という感じがします。
黒:広瀬優一、白:依田紀基
黒は星と小目の一間ジマリ、白は向かい小目の布石で始まりました。
白8の秀策のコスミに対しては、黒9の二間ビラキが定石のようです。
三間ビラキが打たれなくなった理由を知りたいところです。
白10のカカリに対しての黒11の一間トビ受けに懐かしさを感じるのは私だけでしょうか?
猛攻をいなす依田先生
実戦図:白38まで
棋譜再生
実戦図:白38まで
黒13といきなりの打込みから黒23ハサミツケと黒が攻撃を仕掛けます。
しかし、白38までの評価値は、白73.2%と黒のいきなりの猛攻を百戦錬磨の依田先生がうまくいなした格好となりました。
絶芸はハネダシを選択
実戦の黒15のワリコミからの手順は、教科書どおりの手順ですが、絶芸(最強AI)は、黒15で上図のようにハネダシを示しました。
以下、白24までです。
私は白地が大きく感じたのですが、これで互角の進行でした。
ちょっと考え方を修正しないといけないみたいです。
懐かしい黒63ツケ
黒39の上辺打込みから小競り合いが始まりますが、ここでも、依田先生がうまくいなしているように感じます。
戦闘場所を変えて、黒63のツケ!
これは久しぶりに見た気がします。昭和の懐かしさを感じます。
さて、白の応手はいかに。
黒63までの絶芸の評価値は、白69.1%となっております。
難しいプロの碁
実戦図:白86まで
実戦図:白86まで
私は実戦で黒63とツケられると迷いますね。
黒73と構えた局面までの評価値は、白74.4%です。
ただ、この辺りから絶芸は、白A、白Cを盛んに示していました。
ここの守りが急場だったということなのでしょう。
白86が評価値を落とし、黒84.7%となりました。
プロの碁は難しいです。白86は普通の手に見えますが、プロレベルだと甘い手であったのでしょう。
これ以降、評価値が白に傾くことはありませんでした。
この碁は、211手まで打たれ、黒番の広瀬優一さんの中押し勝ちとなっております。
広瀬優一さんが名人戦リーグ入りとなりました。
黒:張栩、白:福岡航太朗
黒は星と小目の一間ジマリ、白は二連星の布石で始まりました。
ここでも一間ジマリですね。大流行のように思えます。
白6と現代流の三々入りです。
シマリやカカリの方向
実戦図:黒19まで
棋譜再生
実戦図:黒19まで
黒13、15と素直に受けるのを久しぶりに見たような気がします。
アマチュアはこのように打ちたくなるものです。
白16と左下隅をシマリました。
私だと右上の黒の壁を意識して、左上隅をシマると思います。
黒もシマったところへ、黒17とカカりました。
私だと右上の黒の壁を意識して、左上隅にカカると思いますが、絶芸(最強AI)も実戦と同じく黒17を示しておりました。
白18ハサミに対して、黒19のハサミ返しは現代流の打ち方です。
定石も時によりけり
黒のツケ二段に対して、白24も定石なのですが、この手が評価値を下げました。
「定石も時によりけり」ですね。これは難しいです。
ちなみに絶芸先生は、白24では二段バネを示していました。
この碁は、序盤でたいそう勉強になります。
「コウは、石と石がぶつかったときに出る火花のようなもの」とは、張栩先生の言葉です。
張栩先生の全盛期には、いつもコウが発生していたように感じました。
コウと言えば張栩先生と言われるくらい、コウの名人です。
黒33とコウを解消し、白32,34と連打した局面の絶芸の評価値は、黒73.9%となっております。
コウトリが正解
実戦図:黒105まで
実戦図:黒105まで
張栩先生が優勢に進めていましたが、左辺のサバキで少しもたついた感があり、白104までの絶芸(最強AI)の評価値は、黒53%となっておりました。
そして、黒105で白に評価値が傾きました。
黒105では、右上隅のコウをトル手を絶芸は示していました。
難しいプロの碁
熱戦が続いております。
白168まで互角の半目勝負でしたが、黒169が評価値を約33%落としました。
絶芸は、黒167、169では、黒Aを示していました。
プロの碁は難しいです。黒169は普通の手に見えますが、プロレベルだと甘い手であったのでしょう。
これ以降、評価値が黒に傾くことはありませんでした。
この碁は、196手まで打たれ、白番の福岡航太朗さんの中押し勝ちとなっております。
福岡航太朗さんが名人戦リーグ入りとなりました。
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