【「今日の格言」と「漢字の読み方」】
湯飲み格言「二目にして捨てよ」
漢字の読み方「所謂」(いわゆる):「しょせん」ではありません。
世にいわれている。世間でいう。言うまでもない。
購買層が限られておりますので、出版してしばらくすると絶版になってしまいます。
ゆえに、ここでご紹介した棋書もすでに書店の店頭にはないかもしれません。
その点はご了承をお願いいたします。
著者:安斎伸彰 発行者:滝口直樹 発行所:株式会社マイナビ出版
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【新版】決定版! 囲碁 9路盤完全ガイド (囲碁人ブックス) |
まえがき(要約)
本書は9路盤の打ち方を序盤中心に解説したものです。
私自身、数年前まで9路盤の知識がまるでない状態でしたが、実際にやってみると思っていたよりも奥が深い。
そして勉強の材料が棋譜しかないので何が正しいのか、何を学べばいいのか判断するのが難しいということがわかりました。
9路盤でもヨミの力や手筋、ヨセの知識などは19路盤とほぼ同じで、学んだことはどちらでも応用できます。
しかし、序盤の考え方はまるで違います。
9路盤には9路盤ならではの定石があるのです。
本書では、私自身が対局と棋譜研究で得た知識をご紹介します。
序盤中心ですが、よく研究されている変化については終盤まで示しています。
本書をきっかけに9路盤を打つ方がさらに増えると幸いです。
2018年10月
七段 安斎伸彰本書の構成
本書の構成は、次のとおりであります。
序章:黒の基本方針
第1章 天元の打ち方
第2章 星の打ち方
第3章 高目の打ち方
第4章 知っておきたい実戦例
コラム1 その他の初手
コラム2 オリジナル戦法のすすめ
まえがきにありますように、9路盤の序盤の打ち方の最新版を安斎伸彰先生の解説付きで楽しめます。
9路盤ですから、序盤だけで半分以上埋まってしまいます。
「序盤を制すものが9路盤を制す」であります。
ここで、新情報が入りましたので、お伝えいたします。
2022年にAI研究によって、本書が大幅にアップデートされていました。
【新版】決定版! 囲碁 9路盤完全ガイド (囲碁人ブックス) [ 安斎伸彰 ]もし、ご購入を検討される方がいらっしゃいましたら、この最新版をお勧めいたします。
なお、私は上記の最新版は所有しておりません。
黒の基本方針
序章:黒の基本方針
黒すでに敗勢
1図:白6まで
棋譜再生
1図:白6まで
バランスの取れた黒の布石
2図:白6まで
棋譜再生
2図:白6まで
1図は、黒3手、白3しか打っていませんが、すでに黒がコミを出せない状況だというのです。
これは、9路盤という狭い世界なので、人間でも判断できるということなのでしょう。
AIが19路盤のすべてを解明できたとしたら、序盤の数手で評価値が90%を超えるようなことが起きるようになるのでしょうね。
【新版】決定版! 囲碁 9路盤完全ガイド (囲碁人ブックス)
中国ルールの数え方
囲碁クエストで採用されている中国ルール(コミ7目持碁あり)を本書よりご説明いたします。
- ダメ詰めしないと損になる。
- 盤面6目勝ちと7目勝ちが持碁になる、(特殊なケースを除く)
上記2つを覚えて下さいと本書にあります。
日本ルールは、(陣地ー取られた石)で数えます。
中国ルールは、(陣地+生きている石)で数えます。
上図を日本ルールで数えてみましょう。
コミは7目です。
黒地は、4×7=28目+6目=34目
白地は、3×9=27目
盤面、黒7目勝ちですからコミを差し引くと持碁となります。
日本ルールでは持碁です。
今度は、中国ルールで数えてみましょう。
中国ルールは、(陣地+生きている石)で数えます。
黒地34目+生きている石10個=44目
白地27目+生きている石10個=37目
コミが7目ですから、中国ルールでも持碁となります。
たとえば、黒が自陣に一手打ったします。日本ルールでは黒の1目損となりますが、中国ルールでは、黒地がマイナス1目、生きている石がプラス1個となり、損得はありません。
同じく持碁となります。
黒から打ち始めるので、最後に黒が打って終局となった場合、日本ルールと1目のズレが生じることとなります。
9路盤の定理
9路盤の定理
9路盤の定理
9路盤は9×9=81マス
81マスを、地と生きている石で、黒白分け合うのが、中国ルールとなります。
ゆえに黒の地と生きている石+白の地と生きている石=81です。
81マスー37目=44目
数が少なく分かりやすい白で考えます。
白地+生きている石=37目で持碁、38以上で白勝ち、37未満で白負けです。
ここで9路盤の定理が登場します。
白地と黒地が二分されている場合
「白が、4列(9×4)+1を占めていれば持碁」
何言ってるのか分からないと思います。
上図をご覧ください。
白が右から4列を超えて生きている石は▲の1個だけです。
1個なので持碁なのです。もし、▲が2個あれば、白の勝ちとなります。
プロ棋士は、9路盤ではこのような形勢判断をしているとのことです。
確認問題
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左図をご覧ください。
4列を超えている白石▲は、3個。
4列を超えている黒石▲は、2個。
3-2=1個
つまり、白が4列超えが1個なので持碁です。
確認のため、中国ルール(コミ7目)で計算してみましょう。
黒地は、30目+14個=44目
白地は、24目+13個=37目
コミ7目ありますので、持碁です。
右図をご覧ください。
4列を超えている白石▲は、5個。
4列を超えている黒石▲は、5個。
5-5=0個
つまり、白負けです。数字が1つ違うと2目結果が変わるのが中国ルールです。
確認のため、中国ルール(コミ7目)で計算してみましょう。死に石■は取り上げるだけです。
黒地は、29目+16個=45目
白地は、18目+18個=36目
コミが7目なので、黒2目勝ちです。
計算するのは、ちょっと面倒くさいですね。
日本ルールだと黒地は、29目とアゲハマ1個、白地は、18目とアゲハマ3個
ゆえに、黒地26目、白地17目、コミ7目で、黒の2目勝ちとなります。
中国ルールはアゲハマの数を気にしなくてよいようです。
最初は、初手天元、星、高目などの序盤の打ち方のご紹介をしようと考えていたのですが、新版にて加筆修正されているかもしれませんので、それは止めることにいたしました。
黒1~5はよく現れる型
棋譜再生
何故だか分かりませんが、この棋譜だと4列+1の定理は、これには当てはまりませんでした。
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こんにちは ♪
返信削除棋書の紹介その56(9路盤完全ガイド)を拝読いたしました。
Ounaさま、こんにちは。いつもありがとうございます。
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