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こんにちは。こんばんは。
ご訪問いただきありがとうございます。
管理人の柿門です。(。・(エ)・。)ノ
今回は、「棋書の紹介その67(初心者の錯覚)」をご紹介いたします。
【「今日の格言」と「漢字の読み方」】
有名格言「ヘコミに手あり」
漢字の読み方「権化」(ごんげ):「けんか」ではありません。
仏・菩薩・神といった存在が、人々を救済するためこの世に仮の姿となって現れること。 また、その時の化身。ある抽象的な特性が具体的な姿をとったのか、と思われるほど、その特性のいちじるしいもの。化身。
購買層が限られておりますので、出版してしばらくすると絶版になってしまいます。
ゆえに、ここでご紹介した棋書もすでに書店の店頭にはないかもしれません。
その点はご了承をお願いいたします。
著者:曲 励起 発行者:有光次郎 発行所:壮光舎株式会社
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初心者の錯覚(ゴ・スーパーブックス⑤)
はしがき(要約)
アマチュアの方は、石を取ったり取られたりするときは大へん強い力を発揮されるようですが、漠然とした形があらわれると、そこから焦点をしぼる技術にうといところがあります。
もっともこれが碁の一番難しい点で、われわれブロといえども大きな口はきけないのですが、ただプロが錯覚するとか、間違う場合は、自分のヨミに陶酔して、つい他の手筋をうっかりすることが多く、アマチュアの場合は、いわゆる筋を知らず自分から損を重ねることが多い、という差があります。
本書はそういった点に重点をおき、すべてアマチュアの方の実際の打碁から、わたくしがいつも感じる錯覚というか、盲点という打ち方を集めてみました。
初心者の方でも共感をおぼえられるように、一手一手わかりやすく解明したつもりで、その点を汲んでいただけば筆者の欣快(きんかい)とするところです。
1969年秋
曲 励起(まがり れいき)本書の構成
第1章:なぜ錯覚するのか?
第2章:序盤における錯覚
第3章:中盤における錯覚
第4章:終盤における錯覚
第5章:死活における錯覚
本書の特色は、はしがきにありますようにすべてアマチュアの打碁から題材を選んでいるところです。
まさしく、私たちのいつもの実戦で気がつかないうちに打っている悪手たちです。
共感できる部分が多いと思います。
ところで、この本、1969年当時の定価は、280円でした。
第3章:中盤における錯覚
第4型 オイオトシ
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棋譜再生
第4型 オイオトシ
本書より
これはアマチュア同士の打碁にできた形で、真ん中の黒8子は白に包囲されており、ちょっと見ると逃げられそうにない。
実戦図:白4まで
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棋譜再生
実戦図:白4まで
本書より
実戦で黒さんは、真ん中8子をあきらめたのですが、あきらめついでに、黒1、3と打ってしまいました。
これは、おそらく、先手で利かしておけという錯覚でしょうか。
このためすっかり味をなくしてしまいました。
こういうところは、手が見つからなければ、そのままにしておくほうが、かえって白は気持ちが悪いのです。
ごもっともです。黒1、3はもったいないですね。
最低でも、コウ材にできますから。
正解図:黒1まで
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棋譜再生
正解図:黒1まで
黒3とキリ白4に黒5と突き出します。
黒5と3の石によって、白の抜いたあとを欠け眼にしています。
欠け眼の筋です。
しかし、次に黒1の石を抜かれると脱出されたように見えます。
正解図:黒7まで
正解図:黒7まで
白2は、「ツケコシ切るべからず」の格言どおりです。
黒5が好手です。
手順変われど結果は同じ、黒7でオイオトシです。
第4章:終盤における錯覚
第8型 手筋
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第8型 手筋
本書より
アマチュア有段者同士の対局を取材しましたが、やはり一歩飛躍した手が見られなかったのが残念でした。
第一線にコスんできたのですが、これに関連して、白は隅をどのようにヨセるのでしょうか?
もちろん、この場合黒1でaに打っても生きはあります。
実戦図:白4まで
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棋譜再生
実戦図:白4まで
本書より
黒1のコスミに対して、白2とオサエて打ちましたが、これは、黒からここにワタられてはいけないから、という気持ちでしょう。
黒3は二眼確保の意味で当然のところですが、次の白4は黒に切られては白2子が取られるから連絡したということですが、これがひとつの盲点。
実戦図:黒7まで
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棋譜再生
実戦図:黒7まで
黒1コスミに対しては、白はいきなり白2とハネ込んで打つのが手順でした。
黒3のオサエはしかたのないところですが、ここで白4とハネるにが白2と連動した好手筋になっています。
続いて黒が白一子を抜くと、右側の黒の眼がなくなってしまいます。
正解図:黒9まで
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棋譜再生
正解図:黒9まで
右側の黒の眼を確保する黒5はしかたのないところです。
白はゆうゆうと白6とポンヌキます。将来的に白8に黒9と受けるのが相場でしょう。
実戦図との差は明白ですね。
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コメントありがとうございます。
大切に読ませていただきます。