棋書の紹介その7(囲碁とっておきの話)

2023/05/28

02.棋書の紹介

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*初めにお断り
初めにお断りしておきますが、囲碁の本は、有名作家の小説にようにベストセラーになることはありません。
購買層が限られておりますので、出版してしばらくすると絶版になってしまいます。
ゆえに、ここでご紹介した棋書もすでに書店の店頭にはないかもしれません。
その点はご了承をお願いいたします。

 


 「囲碁 とっておきの話」 秋山賢司(著) 文春文庫

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著者の秋山賢司さんは、フリーの囲碁ライターです。朝日新聞の囲碁欄に「春秋子」の名で観戦記を書かれておりました。

観戦記者として、見てきた碁界、および棋士の姿を紹介されております。愛すべきキャラクターの数々のエピソードは、より一層、囲碁を楽しく感じることができるのではないかと思います。

「一局のドラマ」は、第17期名人戦第7局を観戦記者の目をとおしてのライブドラマとして描かれ、読み応え十分の内容でありました。この章だけでも一読の価値があります。

「対局室のうちとそと」では、棋士の対局に対する集中度や対局後の感想戦について面白おかしく紹介されています。


「プロはどこまで読めるのか」より

黒:島村俊廣 白:高川格 第11期本因坊戦第5局 1956年

棋譜解説(数字、記号入り)


「中盤で勝ちを読み切れるなんて本当ですか?」とたずねたら、高川先生は、苦笑してサラサラと碁盤に並べだし「全盛期には大変な芸当ができましたよ。半目勝ちがわかるんだね。」

白1とハネて半目勝ちを読み切ったと言います。そして、その想定手順をまた、サラサラと碁盤に示してくれたそうです。実戦は想定通りとはならず、お相手は、あえて変化に出て敗差を広げたとのことです。

秋山さんがプロ棋士が何たるかもよく理解していなかった頃なので、その時は「ぶったまげた!」とありました。



*秀行先生の言葉
最後に藤沢秀行先生の言葉をご紹介いたします。
「千手読めても、一手が読めないこともある。だから面白いんだ。」



総譜は外部リンクいたしましたので、そちらで終局までご確認ください

つぶや棋譜2 Viewer左上にある自動再生にチェックを入れますと再生致します。

最後までご覧いただきありがとうございました。




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囲碁とは黒と白が交互に打って、自分の陣地の大きさを競うゲームであります。碁盤の目は361あり、黒白交互に打つと10の360乗ものパターンがあり、無限の世界と言われております。また、囲碁は、礼節を重んじ、礼に始まり礼に終わる競技でもあります。私はネット碁を楽しんでおりますが、ネット碁のおかげで囲碁は世界中に広まり、世界中で楽しまれるようになりました。囲碁に国境はありません。そんな囲碁の魅力や楽しさを少しでも伝えることができればと考えております。

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