2子局の名局(2子:大竹英雄、木谷実)

2023/06/19

06.名局鑑賞

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福岡に帰省した際(2013年頃)に父より西日本新聞の連載の切抜きをもらいました。

日経新聞でいえば「私の履歴書」のようなもので、大竹英雄先生の「石心」です。

(せきしん と読みます。大竹先生の座右にある言葉であります。)

79回の長期連載で、これは、連載18回目にして、初めて紹介された棋譜です。

大竹先生(18才)が木谷先生の内弟子になった試験碁から10年目の対局です。

内弟子が師匠に対局で教わるのは、入門時の対局と内弟子卒業時の対局の2局だけでありました。


黒:大竹英雄 白:木谷実 2子局 1960年10月の対局です。


棋譜解説(数字、記号入り)
棋譜解説(数字、記号入り)

(左図)

黒18は、良い雰囲気です。

黒42は、白43と愚形で謝るところを見るとこう打つ一手なのでしょう。

私だとノータイムで44とノビてますね。

黒48とオシて、調子で50とハザマを衝きます。


(右図)

西日本新聞(2012年11月10日)の石心より、大竹先生の解説。
木谷先生は白51を捨て石に手順を尽くして対抗し、黒50の石を取り込みながら、逃げ切ります。
しかも攻めていたはずの左右の白石がつながり、黒はもう攻められません。
しかし、白石を攻めたことによって白石の周りに黒石の壁ができています。
これが「厚み」です。
地になっていませんが、壁が周囲を威圧し、白は容易に近づけません。白69と隅っこから侵入します。
黒は悠然とこれを追い出します。
白は71から77と逃げますが、いつの間にか下辺の白2子が黒に包囲される。
黒82から逆襲に転じ、この白を撃破するのです。
以下、276手まで続きますが、黒82が決め手。
黒が16目勝ちとなりました。地にこだわらず、伸び伸びと打てた一局。
局後に木谷先生から褒めていただいた手も何手かありました。



この対局は、2子局の名局として有名であり、現在でも院生の教材に使われているいるとのことです。

アマチュアにとっても、お手本となる厚い碁です。

高木祥一九段がまだ院生のころ、この碁をくり返し、くり返し、並べて2目上達したとのことです。


総譜は外部リンクいたしましたので、そちらで終局までご確認ください。

つぶや棋譜2 Viewer左上にある「自動再生」にチェックで再生致します。

最後までご覧いただきありがとうございました。




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囲碁とは黒と白が交互に打って、自分の陣地の大きさを競うゲームであります。碁盤の目は361あり、黒白交互に打つと10の360乗ものパターンがあり、無限の世界と言われております。また、囲碁は、礼節を重んじ、礼に始まり礼に終わる競技でもあります。私はネット碁を楽しんでおりますが、ネット碁のおかげで囲碁は世界中に広まり、世界中で楽しまれるようになりました。囲碁に国境はありません。そんな囲碁の魅力や楽しさを少しでも伝えることができればと考えております。

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