第48期名人戦第1局2日目(2023年8月25日)

2023/08/25

01.タイトル戦

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第48期名人戦七番勝負開幕

芝野虎丸(名人)に井山裕太(王座)が挑戦する、第48期名人戦七番勝負の第1局の二日目が、2023年8月25日、東京都文京区「ホテル椿山荘東京」で行われました。

井山さんは11連覇中だった本因坊のタイトルを一力さんに奪われ、昨年まで独占していた三大タイトル(名人、棋聖、本因坊)をすべて失いましたが、続く碁聖のタイトルは、一力さんにストレートで防衛を果たしました。

反撃に移る今期の名人戦七番勝負は、昨年名人位を奪われた芝野虎丸名人へのリターンマッチとなります。

井山さんには、併せて史上最多の4度目の名人位返り咲きと、趙治勲名誉名人に並ぶ最多タイの名人位通算9期の大記録がかかっております。

芝野さんは、今期、十段位を許家元さんから奪還し、現在二冠。名人位連覇を狙います。


対局場となるホテル椿山荘東京は、本年1月にも、一力遼棋聖と芝野虎丸名人による棋聖戦第1局が行われております。

また、将棋の名人戦の第1局も本年4月に行われており、囲碁、将棋関係者が大変お世話になっているホテルであります。

当ホテルのサイトにある「ホテル椿山荘東京の歴史」によりますと次のようにありました。

*日本で最も天然趣味に優れた名園
軍人・政治家であった山縣有朋が、明治11年(1878年)に、私財を投じて「つばきやま」を購入し庭、邸宅をつくり、「椿山荘」と命名しました。
目白台地の崖線や緩傾斜を利用した芝生園地と流れ、池を特徴とした庭は、造園当時から生花界の重鎮であった近藤正一など、多くの文化人によって、日本で最も天然趣味に優れた名園と評価されました。

持ち時間は、各8時間。

1日目の消費時間は、芝野虎丸(白)4時間1分、井山裕太(黒)3時間29分でした。

それでは、2日目の対局を封じ手から見ていきましょう。


(お昼ごはん)
芝野さん
温かいうどん(なめこ、ネギ、ワカメ)
冷たいオレンジジュースとチョコレート効果4個

井山さん
ザルそば
温かい緑茶とチョコレート効果4個

今回は情報が少なくて、ちょっと寂しいです。
(3時のおやつ)
芝野さん
雲海プリン(抹茶ソース)&冷たい緑茶
(参考:雲海プリン(イチゴ)

井山さん
フルーツ盛合せ&ホットコーヒー

黒:井山裕太、白:芝野虎丸

黒:井山裕太(王座)、白:芝野虎丸(名人)、第48期名人戦七番勝負第1局

2023年8月25日、東京都文京区「ホテル椿山荘東京


(左図):実戦図、白130まで、(右図):実戦図、白142まで
棋譜解説(数字、記号入り)
棋譜再生
棋譜解説(数字、記号入り)
棋譜再生

黒10子が取られました

(左図):実戦図、白130まで(注:百の位が表示されていません。)

封じ手の白96から白130まで。

左辺の黒10子が取られました。我々アマチュアであれば、非常に嬉しい取り方だと思います。

対して、黒は厚くなったようにも感じません。

評価値的に見ても、勝負あったかのように感じます。


右下隅が荒らされました

(右図):実戦図、白142まで(注:百の位が表示されていません。)

芝野名人は、白136の三々から、白142まで、右下隅を根拠を持って荒らしてしまいました。

我々アマチュアの感覚からすると非常に悔しい荒らされ方です。


これ以降、黒が挽回するチャンスはなかったようで、芝野名人がそのまま押し切りました。

翻って、1日目の黒61の一瞬のスキを白が逃さず、そこで初めて、この碁の主導権を奪い、そのまま押し切った感じであります。

井山さんとしては、珍しく不出来な一局でありました。

この碁は、246手まで打たれ、白の中押し勝ちとなっております。

七番勝負は、第2局がポイントとなります。

注目の第2局は、9月2日、3日に、鹿児島県霧島市の「霧島神宮」で行われます。


  • 総譜は、こちらより、つぶや棋譜2 Viewerで、ご確認ください。
  • 手順は、図の左下にある青文字の「棋譜再生」でご覧いただけます。
  • つぶや棋譜2 Viewer左上にある「自動再生」にチェックで再生致します。
  • つぶや棋譜2 Viewer碁盤の下にある「NUM」で手順が表示されます。

  • 最後までご覧いただきありがとうございました。
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