棋書の紹介その32(新版、基本死活事典)

2023/09/28

02.棋書の紹介

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*初めにお断り
初めにお断りしておきますが、囲碁の本は、有名作家の小説にようにベストセラーになることはありません。
購買層が限られておりますので、出版してしばらくすると絶版になってしまいます。
ゆえに、ここでご紹介した棋書もすでに書店の店頭にはないかもしれません。
その点はご了承をお願いいたします。


新版 基本死活事典

著者:張 栩 日本棋院



*はしがき(要約)
このたび、長きにわたり囲碁ファンに愛され続けてきた「基本死活事典」が30年ぶりに全面改訂されることになりました。

改訂にあたり、旧版を整理しなおしました。また、さらなる内容充実を図るため、いくつかの筆を加えさせていただくことになりました。

まず、序章では眼と欠け眼の仕組みについての解説を、第一章「生きと死に」では生き形、死に形、中間形(コウなど)という死活における三つの結論についての解説をそれぞれしました。

さらに、第五章「一眼をめぐる攻防」では一眼を作れるかどうかに特化したテーマを、第六章「筋」では死活にまつわる基本手筋から古典詰碁に見られる有名な筋まで、さまざまな筋を分類しての解説をしました。

今回の改定によって、基本死活をとりまとめた本としては、より完成に近づいた一冊になったのではないかと自負している次第です。

本書に書かれていることは、実戦に通じるものばかりです。死活が苦手な方は、問題を解くというよりは、全部暗記するつもりで取り組まれてはどうでしょうか。

ここで得た知識はヨミの力を持つことと同等のものであり、それはそのまま棋力につながるものだと思います。

本書がみなさまの上達の一助になれば幸いです。


2014年7月 張栩


 新版、基本死活事典、序章より


二眼

二眼とは
棋譜解説(数字、記号入り)
棋譜解説(数字、記号入り)

(左図)
Aが「眼」です。

眼が2つ以上ある石は生きています。

なお、眼は完全な眼(本眼)でなければいけません。欠け眼ではいけません。


(右図)
a、bが「眼」です。

このように眼が2つあれば、黒に完全に包囲されても取られることはありません。

a、bは、着手禁止点のため、黒は打つことができません。

つまり、白は生きているということです。


続:二眼とは
棋譜解説(数字、記号入り)
棋譜解説(数字、記号入り)

(左図)
「眼」がaのところにひとつです。

眼がひとつだと、bにダメが詰まるとアタリになります。

当然のことながら、その次に黒にaと打たれると白は取られてしまいます。


(右図)
a、bに二目の地がありますが、これは二眼ではありません。

黒aと打たれると、白はアタリになります。

白bと打てば、先ほどの黒石は取れますが、取った後の形は、一眼の形です。

生きるとは、最初に示した図のようにa、bと別々に眼を持たねばなりません。

碁の生き死にのルールで一番重要な点がここになります。

眼を2つ別々に持つことが「生きる」ということになります。


本眼と欠け眼

本眼と欠け眼
棋譜解説(数字、記号入り)

(左側の白)
黒は、アタリなので、Bと打つことができます。

眼のように見えて本当の眼ではない、この形を「欠け眼」といいます。

左側の白は、二眼作ることができないので、死んでいます。


(右側の白)
黒は、着手禁止点のため、Aと打つことができません。

これを「本眼」といいます。本当の眼です。

右側の白は、別々に本眼が2つあるので、生きています。


眼と欠け眼の仕組み

眼と欠け眼の仕組み
棋譜解説(数字、記号入り)

図の×はそれぞれ、隅、辺、中央での欠け眼です。


本眼にするには
棋譜解説図(数字、記号入り)

眼を本眼にするには、図では、白が〇の位置をしっかりと占めることです。

黒に〇を占められると欠け眼にされてしまいます。

隅は1か所、辺は2か所、中央は3か所を白が打たないと本眼にはなりません。

1か所でも黒に打たれると欠け眼にされてしまいます。


このように死活の序章で、張栩先生が解説されている死活の基本は、生きるために欠け眼にならないように注意し、本眼を2つ作れるかどうか。

殺すために、欠け眼にですることができるかどうか。

ここが重要なポイントとなります。



ひつじさん
本眼と欠け眼の見極めが肝心です。


ぺんぎんさん
そうそう。本眼が2つで生き!





最後までご覧いただきありがとうございました。
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囲碁とは黒と白が交互に打って、自分の陣地の大きさを競うゲームであります。碁盤の目は361あり、黒白交互に打つと10の360乗ものパターンがあり、無限の世界と言われております。また、囲碁は、礼節を重んじ、礼に始まり礼に終わる競技でもあります。私はネット碁を楽しんでおりますが、ネット碁のおかげで囲碁は世界中に広まり、世界中で楽しまれるようになりました。囲碁に国境はありません。そんな囲碁の魅力や楽しさを少しでも伝えることができればと考えております。

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