購買層が限られておりますので、出版してしばらくすると絶版になってしまいます。
ゆえに、ここでご紹介した棋書もすでに書店の店頭にはないかもしれません。
その点はご了承をお願いいたします。
解説:加藤正夫、聞き手:小川誠子 朝日出版社
チマチマして暗い、重箱の隅をほじくるような作業で好かない。
このように感じていらっしゃる方は少なくないでしょう。となれば、ヨセの学習はますますほど遠いものになります。
「ヨセ」は、大ヨセから小ヨセまで入れると、お互いが50手ずつの100手前後の長丁場です。
このなかで、2目損の手が5回も出ればその差は10目、3目損が5回なら15目にもなるのです。
「ヨセ」は決しておろそかにしていい分野ではありません。勝負に直結するたいせつな作業なのです。
本書をきっかけに、みなさんがヨセのたいせつさ、楽しさを知っていただけるようになることを期待しています。
加藤正夫
1子取って、1目地が増えると2目のヨセ
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(左図)
黒1によって黒地が1目できます。それにアゲ石の1目、合計2目のヨセとなります。
後手2目です
(右図)
黒1によって黒地は増えませんし、石も取っていません。
しかし、白1と打たれると黒1子が取られ、白地が1目増え、合計白地が2目となります。
黒1は、それを防いでいるので、同じく2目のヨセとなります。
後手2目です。
出入り計算とは増減比較
答えは、後手8目です。
黒1でウッテガエシとなりますので、黒の手入れは必要ありません。3子取って、4目の黒地ができるので、黒地は7目増えます。
(右図):参考図
逆に白1と打たれると、黒1子が取られます。つまり、7目+1目=8目が答えとなります。
このように自分が打った時と相手が打った時との増減比較を「出入り計算」と呼びます。
左図の黒1が8目のヨセであれば、右図の白1も同じく8目のヨセであります。
答えは、後手2目です。
実戦で必ず出現する、「一線のハネツギ最低2目」と覚えてしまいましょう。
左図と右図との比較になります。
左図は黒地が1目増えて、白地が1目減っています。つまり2目です。
右図は、左図に比べ、白地が1目増えて、黒地が1目減っています。1+1=2目です。
(左図)の黒1、(右図)の白1は何目でしょう?
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(左図):黒1は何目でしょう?
答えは、先手4目。
黒1で白1子を取り、黒地が2目出来て、合計3目。
白2の手入れが必要なので、白地が1目減。3目+1目=4目
先手4目となります。
先手4目は、後手8目の価値があります。
先に出たウッテガエシの図が後手8目でしたので、この先手4目と同じ価値となります。
実戦だと石を多く取れる方を優先しがちですが、取れる石の数より、先手か後手かを意識するほうが良いようです。
(右図):白1は何目でしょう?
答えは、先手1目。
終盤になったら、このような先手の場所は、ビシビシと決めましょう。
「終盤」が大切なポイントでありまして、序盤、中盤では、は先手にならないので、注意が必要です。
最優先は両先手
左は白地が2目減、右は黒地が2目減。どちらも4のツギが必要となります。
2目+2目=4目、どちらが打っても先手、両先手です。
1線のハネツギと侮るなかれ。最優先すべき、ヨセであります。
二線のハネツギ最低6目
実戦で必ず現れる二線のハネツギです。
右図の白1,3との比較になります。
(左図):黒地が×増えた、(右図):白地が×増えた
二線のハネツギのあとの一線のハネツギは、どちらも後手ヨセなので、白黒どちらが打つかの確率は50%と考えます。
その場合、左図、右図のように「下がり下がり」をの図を想定します。
左図は、右図に比べて、×の部分の黒地3目が増えています。
右図は、左図に比べて、×の部分の白地が3目増えています。
3目+3目=6目
答えは、後手6目となります。
「二線のハネツギ最低6目」と丸暗記してください。
二線のハネツギのあとの、一線のハネツギの大きさで、この二線のハネツギの価値は、変わります。10目以上のものもざらにあります。
ヨセの花形は二線のハネツギ
(左図)の黒が二線と一線のハネツギを打った場合の図と(右図)の逆に白が二線と一線のハネツギを打った場合の図を見比べます。
黒が最大にヨセた場合、黒は右図より5目黒地が増えています。
白地は、7目減っています。
5目+7目=12目
答えは、左図の黒1、3のハネツギと右図の白1、3のハネツギは、後手12目となります。
なんと!石を6個取るのと同価値であります。
上の図は実戦で頻繁に出現する形ですので、とにかく大きいと覚えるのがよいと思います。
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コメントありがとうございます。
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