2014年6月4日、第69期本因坊戦挑戦手合の第3局(対井山裕太本因坊)で、通常はaの小ゲイマスベリのところ、白の伊田篤史八段は、白bと大ゲイマにスベって話題になった。
本局が北海道網走市で打たれたため、この手は後に「網走スベリ」と呼ばれるようになった。
網走スベリ
網走スベリの図
網走スベリの図
白bの大ゲイマスベりが「網走スベリ」です。
Wikipediaにあるように伊田篤史八段が本因坊戦挑戦手合いという大舞台で打ったので、この名前がついたそうです。
ただ、新手ではなく、昔からある手であります。
ところで、私は以前、お相手に定石外の手を打たれたら、
「そんな手はみたことない!」
「よし、ぎゃふんと言わせてやろう!」
という狭い考え方をしていました。
定石を絶対的なものだと信じ、それ以外はすべて悪手であるという考え方です。
囲碁はそんなに簡単なものではないのに、それを理解できていなかったのです。
このような思考の持ち主は、この「網走スベリ」に対して、次の図のような打ち方を試みます。
ハマリの黒さん
失敗図
失敗図
網走スベリは、ハメ手ではありません。
しかし、黒は自らハマってしまいました。
白の外勢に軍配
この結果は、白の外勢に軍配があがります。
外から押さえても失敗
これは大失敗。投了ですね。
(右図)
前図よりはるかにマシですが、元々黒地のところが先手で白地になり、また、L8の白石が煩いです。
L8の白石をシチョウで取れたとしても、シチョウアタリがまた煩いので失敗といたします。
時を巻き戻して、黒1と遮ろうとする思考が失敗の元であります。
三々受けが正解
三々受けが正解となります。
ツケ二段定石
白2でおなじみのツケ二段定石に戻ります。
また、黒1の網走スベリには、手抜いてもよいかと思います。
白からこれといった後続手段がありませんから。
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