挑戦者は芝野虎丸名人
2024年8月30日に日本棋院にて、第72期王座戦挑戦者決定戦が行われました。
16名によるトーナメント戦を勝ち上がったのは、芝野虎丸(名人)と一力遼(棋聖)でした。
このお二人は、2日前に名人戦第1局で戦ったばかりです。
結果からお伝えいたします。
白番の芝野さんが、188手で中押し勝ちを修めております。
芝野さん。おめでとうございます。
一力さん。おつかれさまでした。
井山裕太(王座)と芝野虎丸(名人)との第72期王座戦五番勝負の第1局は、2024年10月16日に東京都港区のグランドプリンスホテル新高輪で行われます。
両者は、今年6月~7月に行われた第49期碁聖戦五番勝負でも激突しており、その時は、井山裕太(碁聖)が三連勝でタイトルを防衛しております。
芝野さんにとっては、リベンジ戦ですね。
黒:一力遼、白:芝野虎丸
黒:一力遼、白:芝野虎丸
2024年8月30日、東京市ヶ谷、「日本棋院」にて
実戦図:白12まで
棋譜再生
実戦図:白12まで
黒11まで、2日前に行われた名人戦第1局と同じ進行です。
白12で芝野名人が変化しました。名人戦では白12で左下隅を小ゲイマシマリしていました。
実戦の白12は、絶芸(最強のAI)と一致しています。
布石はプロ棋士を真似るのが一番です。
黒9、黒11、白12は、覚えるべき一手だと思います。
反発の白20
黒13のツケも先の名人戦と同じです。
この黒13ツケも絶芸と一致していますので、この形も丸覚えしてしまいましょう。
白16のサガリで、芝野名人は変化しました。
白18に対して、黒19でアテを効かして、黒9からコスミで受ければおとなしいのですが、実戦は、黒19とケイマにしたので、勢い白20とトビコミ、いきなり、戦いが始まりました。
黒39キリで乱戦続く
実戦図:黒39まで
棋譜再生
実戦図:黒39まで
黒25ハサミツケに対して、白26と頑固にツギました。
黒27の押さえに、白30とキリ、アマチュアには、訳の分からない戦いが始まりました。
白38押さえに黒39とキリ、乱戦は続きます。
乱戦はヨミの力で決まります。
絶芸の参考図
絶芸の白26の参考図:白1~黒10
絶芸の白26の参考図:白1~黒10
実戦は白26と頑固にツギましたが、絶芸は白26で、白1と交わす手を示しました。
以下、黒10まで。白1はスマートですね。
芝野名人の狙い
白68とタケフのノゾキに黒69と普通にツギましたが、このツギが評価値を落としました。
次の白70が芝野名人の狙いの一手でした。
黒69では、この白70のワリコミを防ぐ手を絶芸は示していました。
白70までの絶芸(最強のAI)の評価値は、黒61.3%と互角の形勢であります。
敗着は黒133
黒133の出が評価値を逆転させました。
黒133では、絶芸はAを示していました。
一力さんが優勢な局面の方が数多くあったのですが、芝野さんがしっと耐えて一瞬のスキを見逃さず差し切ったような感じを受けました。
この碁は、188手まで打たれ、白番の芝野さんの中押し勝ちとなっております。
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