第49期碁聖戦第1局
井山 裕太(碁聖)に芝野 虎丸(名人)が挑戦する、第49期碁聖戦五番勝負の第1局が6月21日に大阪府大阪市北区「日本棋院関西総本部」で行われました。
2024年5月末現在の七大タイトルの保持者は次の3名であります。
一力 遼 (棋聖、天元、本因坊)
芝野 虎丸(名人)
井山 裕太(王座、碁聖、十段)
現在の三強であります。
ゆえに、タイトル戦もこの三者の組み合わせが多くなっています。
本年4月にも十段戦において、芝野(十段)と井山(王座)が激突しております。
結果は、3勝2敗で井山(王座)が十段位を奪取しております。
【参考記事】
今回は、井山 裕太(碁聖)に芝野 虎丸(名人)が挑戦いたします。
芝野 虎丸さんのご紹介
芝野虎丸さんは1999年生まれの24才。
芝野さんは、入段から史上最短での全棋士参加棋戦優勝、史上最年少での七大タイトル獲得、名人戦リーグ入り、本因坊戦リーグ入りするなど、たくさんの最年少記録を打ち立て、デビュー当時から注目の逸材でありました。
なかでも、2019年に史上最年少(19才11か月)で名人を獲得後、すぐに井山さんから王座のタイトルまで奪い、20才で二冠を達成したときには碁界に衝撃が走りました。
名人、王座、十段など、数々のタイトルを獲得し、総タイトル獲得数は現在11と三強の一角として、活躍されております。
虎丸さんは、「ヒカルの碁」のファンだったご両親の影響で、5才くらいのころから囲碁を始めたとありました。また、一力遼さんや藤沢里菜さんといっしょの「洪道場」の出身であります。
虎丸さんはデビューがとても華々しかったのに比べ、最近は少し伸び悩んでおられるような印象を私は受けます。世界をも狙える逸材と信じておりますので、もう一段の高みを目指してがんばっていただきたく思っております。
井山 裕太さんのご紹介
井山裕太さんは1989年生まれの35才。
20才で名人位についてからは、破竹の快進撃を続け、井山1強時代を築きました。
日本囲碁史上初の七冠(棋聖、名人、本因坊、王座、天元、碁聖、十段)独占を2度も達成しております。
また、年間グランドスラム(その年の七大タイトルをすべて独占)という快挙も達成し遂げております。
日本囲碁史に燦然と輝く記録であることは、間違いありません。
一時代を築いた井山さんでありますが、30才を超え、現在は、令和三羽ガラス等、新時代の挑戦者から、必死の防戦を繰り広げております。
井山さんは5才のときにテレビゲームで囲碁を覚えたとのことです。
アンケート総得票は5票
先に実施した投票アンケート(応援するのはどっち?)の結果をお知らせいたします。
得票総数:5票
井山裕太さんを応援:2票(40.0%)
芝野虎丸さんを応援:2票(40.0%)
どちらもがんばれ!:1票(20.0%)
目標の10票が遠いです。
ご投票をしていただいた皆さま、ありがとうございました。
井山さんは、碁聖のタイトルを37期から42期まで6連覇、そして、現在、46期から48期まで3連覇中です。
井山さんは、碁聖戦には、めっぽう強いですね。まさに「碁聖戦男」だ。
黒:井山裕太、白:芝野虎丸
主催:新聞囲碁連盟、日本棋院、関西棋院
優勝賞金:800万円
持ち時間:4時間
大阪府大阪市北区「日本棋院関西総本部」にて
黒:井山裕太、白:芝野虎丸
オーソドックスな布石
小目と星のオーソドックスな布石です。
黒7の一間高ガカリに対しての定石は、いろいろとあると思いますが、okao囲碁研究所のokaoさんは、手抜きが有効と紹介されていました。
絶芸先生に聞いてみましょう。
絶芸先生の手抜きの図
絶芸先生も手抜きでした。
絶芸先生は、白8と三々に入りました。
黒15でも、また手抜きでした。さすがに、ここでの手抜きは考えませんでした。
白16と模様になるのを事前に消す、ワリウチです。
いろいろな打ち方があるものですね。
シチョウアタリ
黒35のカカリに対しての白36に一瞬ギョッっとしましたが、よく見るとシチョウアタリなんですね。
絶芸先生もこの白36のカケでした。
どうやら、この一手のようです。
右辺白への攻めが焦点
白44、白46、白50、白52が少しずつ評価値を落としました。
白52までの絶芸の評価値は、黒89.7%です。目数の表示はありません。
目数表示は、コミ7.5目限定なのかしら?
右辺の白一団の攻め具合が、焦点となりそうです。
形勢はほぼ互角へ
黒が優勢に打ち進めていましたが、黒79のツギは重たかったようで、評価値を41.2%落とし、形勢不明となりました。
黒79では、絶芸は黒81の上(O8)へのハネを示していました。
黒89で評価値は白に傾きましたが、白102でまた、黒に傾きました。碁聖戦実況中継の動画での評価値は、黒が2.4目となっておりました。
このような難解な戦闘での形勢は、AIの評価値を見ても、我々アマチュアには、理解不能であります。
勝ちました宣言
白128では左下隅を守る手を絶芸は示していました。
黒135のすべりにまわり、黒がはっきりと優勢になったようです。
黒153から黒157は、勝ちました宣言のように見えます。
この碁は、203手まで打たれ、黒番の井山裕太さんの中押し勝ちとなっております。
全体的に芝野さんに元気がなかったような感じがしました。
注目の第2局は、7月13日に石川県金沢市「北國新聞会館」で行われます。
楽しみですね。
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コメントありがとうございます。
大切に読ませていただきます。