タイトル戦がなかった、この時代では、この大手合が最高の舞台であり、当時、「昭和のお城碁」と称されていました。
東西対抗戦で、勝ったチームには、優勝旗と賞金が渡され、個人優勝者は、棋院内に優勝額が飾られたとあります。
持ち時間は、なんと、各16時間です。棋士たちが、名誉のため、全力で戦ったことは容易に想像できます。
呉清源先生は、瀬越憲作門下、木谷実先生は、鈴木為次郎門下。
両巨匠のお師匠様も終生のよきライバルだったとのことです。
そして、お2人が東西の大将でありました。対局当時、鈴木44才、瀬越38才。
この対局は、初の東西制大手合の大将決戦の熱戦譜です。
黒:瀬越憲作 七段 白:鈴木為次郎 七段 1927年5月(注:コミはありません)
(左図)
白20は、気合のこもったカケです。対して、黒21、23は手筋です。
白26のツギはしかたがありません。
(右図)
黒29のキリから反撃開始。黒41は好手とのこと。白56のツケもプロっぽいです。
いろいろと味があるのでしょう。
(左図)
Aの効きがあるため、白72で先手で隅を生きました。互角の形勢のようです。
(右図)
白120が大失着だそうで、白Aとオサエて、黒Bと換わってから白120が正しい手順とのことです。
黒121のスベリが大きく、黒123のトビが決勝点とのことです。
この碁は、310手まで打たれ、黒番の瀬越憲作七段の3目勝ちとなっております。
(注:コミはありません)
総譜は、こちらより、つぶや棋譜2 Viewerで、ご確認ください。
つぶや棋譜2 Viewer左上にある「自動再生」にチェックで再生致します。
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