石の効率について(入門編)

2023/07/30

04.囲碁のお勉強

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ポンヌキの図
棋譜解説(数字、記号入り)


ポンヌキとは


右上隅(とても、とても効率が良い)
これがポンヌキの形
白1子を取るのに最短の4手で取っているので、とても効率が良い形といえます。

左下隅(とても、とても効率が悪い)
これは、かなり極端な図ですが、当然ポンヌキとは言いません。
白1子を取るのに8手もかけており、石が重複しています。
非常に効率が悪い形といえます。

囲碁は石の効率を競うゲームであります。
自分は右上隅のように効率が良い手を打ち、また、お相手には、左下隅のように効率が悪い手を打たせるように、工夫をすれば、勝利するゲームであると言えます。

たぬさん
囲碁は、石の効率を競うゲームなんだ!
知らなかったなぁ~


ぱんさん
そうそう。石の効率はとても大切なことなんだけど、
石の効率を理解することはとても難しいことなんだよ。





星からの受けを考察

棋譜解説(数字、記号入り)
棋譜再生

星への小ゲイマカカリに対しての受け方として、
右上隅:小ゲイマ受け(黒1)
左下隅:一間受け(黒3)
右下隅:大ゲイマ受け(黒5)
などがあります。

昭和の時代以前は、黒5の大ゲイマ受けが常識でありました。
小ゲイマ受けや一間受けは、ほとんど打たれていませんでした。

本因坊秀哉名人は、小ゲイマ受けを「縮こまってる」と表現いたしました。
大ゲイマ受けが常識の時代でありましたから、大ゲイマと小ゲイマとを比較すると「縮こまってる」となるのはしかたがないのかもしれません。

縮こまってる受け

棋譜解説(数字、記号入り)
棋譜再生


右上隅をご覧ください。
この黒1のコスミ受けに対してみなさんはどうお感じになりますでしょうか?

左下隅の黒3の小ゲイマ受けに比べると縮こまってます。

これは私の推測になりますが、右上隅の縮こまってる黒1のコスミ受けは、左下隅の黒3の小ゲイマ受けと比べると2目~3目くらいの損ではないかと思います。
もちろん、プロレベルでは大きな差になりますが、アマチュアであれば、2目なんてのは最終のヨセでもしょっちゅう間違えていますから、差がないのも同じであります。

と説明したとしても、誰もこのコスミ受けは打たないはずです。
それは、だれもが小ゲイマ受けと比較して、効率が悪いと感じるからです。

昔からの教え

棋譜解説(数字、記号入り)
棋譜再生
棋譜解説(数字、記号入り)
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(左図)
昔から黒のこの構えの局面では、白1の三々入りがよいと教えられてきました。

(右図)
昔の三々入りの定石は、このような変化となります。
こうなると、下辺の黒□の位置が、縮こまっているのです。

まずは、黒□が縮こまってる(黒□が、右下の黒の勢力に近づきすぎているので、効率が悪い)という感覚を身に着けることが大切になります。
前図のコスミ受けは誰もが縮こまってると感じると思いますが、この黒□に対しても同様の感覚を持たないといけないのです。

白は、白1と三々に入り、この定石を黒に打たせることにより、黒□を効率の悪い石になるように導いたのです。

第一打、天元に対して

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たとえば、第一打天元に打たれたとします。
あなたは、どう打ちますか?
なるべく、天元の石が働かないように考えながら打ちませんか?

天元の石が戦闘に加わらないように、または、天元の石が模様の形成に重要な位置に来ないように等々です。
たぶん、みなさんも無意識のうちに天元の石の効率を悪くするように考えながら打っていると思います。


AIが三連星を打たない理由

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人間の目には、きれいに3つ並んで、大きな勢力に見える三連星ですが、AIの目から見ると黒△の位置は、右上隅の星の石と右下隅星の石から離れて、中途半端な位置にあると判断しているのです。

前図の第1打、天元と同じ理屈なのであります。
第一打天元も黒3手目の三連星も、現局面においては中途半端な位置にあり、AIにとっては、効率を悪くさせる石として、格好の目標となるのです。

このように石の効率については、入門級からAI級まで様々な難易度がありますので、簡単にマスターできるようなものではございません。
しかし、常に石の効率を考慮することは大切なことであります。

最後までご覧いただきありがとうございました。
よろしかったら、ご感想などをコメントでお聞かせください。


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囲碁とは黒と白が交互に打って、自分の陣地の大きさを競うゲームであります。碁盤の目は361あり、黒白交互に打つと10の360乗ものパターンがあり、無限の世界と言われております。また、囲碁は、礼節を重んじ、礼に始まり礼に終わる競技でもあります。私はネット碁を楽しんでおりますが、ネット碁のおかげで囲碁は世界中に広まり、世界中で楽しまれるようになりました。囲碁に国境はありません。そんな囲碁の魅力や楽しさを少しでも伝えることができればと考えております。

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