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管理人の柿門です。(。・(エ)・。)ノ
今回は、落語の演目「笠碁(かさご)」をご紹介いたします。
碁敵は憎さも憎し懐かしし
「碁敵は憎さも憎し懐かしし」
という江戸時代の川柳がございます。
意味といたしましては、碁敵(ごがたき)というほど、暇さえあれば対局する相手。
負けると口惜しくて、口惜しくて、相手の事が憎くてたまらない。
しかし、その相手と早く対局したくて、うずうずしてしまう。
このような相反する心の動きを詠んだ川柳であります。
この川柳は、1765年刊の川柳集「俳風柳多留」初編で、「なつかしし」は「なつかしさ」の誤伝とありました。
演目「笠碁」にぴったしの川柳でありますので、マクラに「碁敵は憎さも憎しなつかしし」と振るのは、お約束となっております。
落語は通常、いきなり本題には入らず、世間話をしたり、本題と関連する小咄をしたりします。 これを「マクラ」と呼びます。
この「笠碁」の原話が出来たのが、1691年とありましたら、古くから囲碁は庶民に親しまれていたようです。
もしかしたら、現代よりも流行っていたのかもしれませんね。
笠碁のあらすじ
ある大店のご隠居のお2人は、子供のころからの友人で大の囲碁好き。
毎日のように互いの家に赴く(おもむく)と碁を打って楽しんでいた。
ある日のこと、「待った」「待ったなし」で、ののしりあいとなり、けんか別れする。
毎日打っていた2人なので、相手がいないと暇を持て余してしまう。
秋雨が降り続くある日、たぶん、相手も俺と碁を打ちたがってるに違いないと、通りの軒先から見える位置に碁盤を置いて、ようかんを用意して待っていると予想どおりに笠を被ったお相手のご隠居がやってくる。
しかし、入りづらいのか店先で行ったり来たりしている。
照れ隠しで「やい!へぼ!」と呼びかけると、相手も待ってましたと言わんばかりに「へぼって何でエ!」などと言いながら、ずかずかと店に入ってくるが、碁盤を挟んで向かい合うとすぐに仲直りする。
そしてさっそく碁盤を睨み合いながら打ち始めるが、その上にぽたりと水滴が落ち、2人は「恐ろしく雨が漏るなあ」とこぼす。
そして顔を上げたところで気づき。
「お前さん、笠被りっぱなしだ」
笠碁のサゲについて
私は、このサゲ(落語の落ち)の、碁盤に落ちる水滴は、笠から落ちる雨水で、笠を脱ぐのも忘れ、碁に熱中しているさまを表しているものと思っていました。
時代劇にもあるように、笠は深く被り、顔を隠すのにも使われます。
笠を被ったご隠居は、碁仇と仲直りできたことの嬉しさでの涙を隠すために、笠を被り続けていたとも考えられます。
また、碁盤に落ちた水滴は、うれし涙とも考えられます。
おあとがよろしいようで
噺家さんが、サゲを決めて、客席に頭を下げ、「おあとがよろしいようで」と最後に言います。
私は「うまくオチが決まったでしょ」という意味かと勘違いしておりました。
正しい意味は
「次の演者の準備が整いましたので、次の演目をお楽しみください。私はここで失礼いたします」
寄席では出演の順番は決まっていますが、もし、次の演者の準備が整ってないと話す時間を伸ばさないといけなくなります。
そのへんの時間調整も噺家さんの実力となります。
準備については、脇からのサインがあるのでしょう。
準備か整っているのを確認してから「おあとがよろしいようで」となります。
金原亭馬生の笠碁
最後に実際に「笠碁」をYouTubeで見てみましょう。
演者は、金原亭馬生さん。
昭和の大名人、古今亭志ん生の息子さんであり、古典落語の名人、古今亭志ん朝の兄である、金原亭馬生さんの「笠碁」です。
それでは、お楽しみください。
サイト「洒落話」さんより
金原亭馬生・笠碁(1981年)
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