会心の一局(藤沢庫之助vs呉清源)

2023/07/06

09.古碁を楽しむ

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呉清源vs藤沢庫之助(朋斎)


(第2次、呉清源-藤沢庫之助 十番碁 第4局)
黒:呉清源 白:藤沢庫之助 静岡「浮月楼」にて(1952年1月31日)

棋譜解説(数字、記号入り)
棋譜解説(数字、記号入り)

藤沢朋斎先生の自信作


この対局は、藤沢朋斎(庫之助)先生が、自ら会心の一局に選んでるほどの自信作です。
(左図)
呉清源先生は、この日は、ご機嫌があまりよろしくなかったのか、黒17のハサミから黒23、25といきなり、すごい迫力で出切ってきました。

黒41が疑問とのことで、Aとアオって打つべきだったと呉清源先生の反省があります。
Aは、模様の接点なので、私も打ちたくなります。
白40(N3)まで、互角の進行です。

(右図)
黒69(Q17)とシマリました。
上辺の黒1子の援軍にもなるので、小ゲイマしまりだと普通ですか。
形勢は互角です。

棋譜解説(数字、記号入り)
棋譜解説(数字、記号入り)

白優勢に

(左図)
白88のツケコシに対して、黒89では、断固、90とサエギって戦うところで、白は、ここが厚くなり。白96(R12)と打ち込んで白優勢とあります。

セメアイを読み切る

(右図)
白120(M14)で、朋斎先生は、セメアイの変化をすべて読み切り、勝ちを確信したそうです。
まさに会心の一局です。

秀行先生が棋聖戦にて、大長考でセメアイの変化をすべて読み切り、加藤正夫先生の大石を召し取った名局がありますが、相通ずるものがありますね。

尚、朋斎先生は、秀行先生のお姉さんの子になりますが、秀行先生より6つ年上であります。朋斎先生は、秀行先生の甥にあたることになります。

この碁は222手まで打たれ白番、藤沢庫之助(朋斎)九段の中押し勝ちとなっております。

つぶや棋譜2 Viewer左上にある自動再生にチェックで再生致します。

最後までご覧いただきありがとうございました。




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