第43期女流本因坊戦第1局(2024年9月18日)

2024/09/18

01.タイトル戦

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こんにちは。こんばんは。

ご訪問いただきありがとうございます。

管理人の柿門です。(。・(エ)・。)ノ

今回は、「第43期女流本因坊戦第1局」をご紹介いたします。

43rd Women's Honinbo Match 1st Game


第43期女流本因坊戦第1局

藤沢里菜(女流本因坊)に牛栄子(四段)が挑戦する第43期女流本因坊戦五番勝負の第1局が9月18日に岩手県花巻市「佳松園」で行われました。

対局場である「佳松園」さまでは、2023年10月12日に第42期女流本因坊戦第1局が行われており、大変お世話になっている旅館であります。

いわて花巻空港から車で15分とサイトにありました。岩手県には一度も行ったことありませんが、チャンスがあれば花巻温泉に行ってみたいですね。

藤沢里菜さんは、女流本因坊のタイトル四連覇中で、五連覇すると名誉女流本因坊の永世称号を獲得することができます。

すでに「名誉女流名人」「名誉女流立葵杯」の称号は持っていますので、ぜひとも欲しい永世称号であります。

また、本日(9月18日)は、里菜さんのお誕生日です。

里菜さん、お誕生日おめでとうございます!

挑戦者の牛 英子(にゅう えいこ)さんは、挑戦者決定トーナメントにて、準決勝戦で上野愛咲美さん、決勝戦で上野梨紗さんと姉妹を破っての堂々のタイトル挑戦です。

現在の女流四天王は、藤沢さん、上野愛咲美さん、梨紗さん姉妹、そして牛さんとなっています。

牛さんは扇興杯での優勝経験はありますが、五番勝負のタイトル戦は初出場となります。


【参考:昨年の女流本因坊の記事】


藤沢 里菜さんのご紹介

藤沢里菜さんは1998年生まれの現在26才。

7才の時に洪清泉先生が主宰する洪道場に入門して、本格的に囲碁を始めました。

15才9か月で第1回会津中央病院杯にて優勝して、当時の女流棋戦最年少優勝記録を樹立し、16才1か月で女流本因坊を獲得いたしました。

現在すでに女流棋士タイトル獲得数は25期となり、日本囲碁史に残る女流棋士となりました。

前回の第71回NHK杯でのベスト8進出は、記憶に新しいと思います。

昨年は世界戦の呉清源杯で、大活躍され準優勝いたしました。

現在の日本囲碁界の悲願である世界戦での優勝も期待されております。

また、藤沢里菜さんは、父に藤澤一就八段、祖父に藤沢秀行名誉棋聖、伯従父に藤沢朋斎九段をもち、囲碁のエリート血統でもあります。

終盤が強いこと、半目勝負に強いことなどから「りーなゼロ」と呼ばれております。

藤沢里菜さんは6才の時にお兄さんが碁を打つ姿を見て面白そうと思い碁を始めたとのことです。


牛 英子さんのご紹介

牛 英子(にゅう えいこ)さんは1999年生まれの現在25才。

中国の棋士であったお母さんが日本に渡り、晩年の呉清源先生の助手として支えたとWikipediaにありました。

おかあさんと呉清源先生を見て自然と囲碁に興味を覚え、5才のときに囲碁を始めたそうです。

少年少女囲碁大会では、中学1年生、2年生で5位入賞。3年生で準優勝しております。

2015年4月に15才で入段プロ入り。

2022年第7回扇興杯にて初タイトル。翌年2023年第8回扇興杯も優勝し連破となりました。

扇興杯はトーナメント戦のため、タイトル戦の番碁は初挑戦となります。


黒:牛英子、白:藤沢里菜

後援:共同通信社、日本棋院

協賛:JA共済連共栄火災

優勝賞金:550万

持時間:各4時間、秒読み残り5分前より

タイトル戦での持ち時間各4時間は、長い部類に入ります。

2024年9月18日、岩手県花巻市「佳松園」にて

第43期女流本因坊戦第1局

黒:牛 英子(四段)、白:藤沢 里菜(女流本因坊)


二間高バサミ

実戦図:黒13まで

棋譜解説図(数字、記号入り)
棋譜再生

実戦図:黒13まで

黒は小目と星、白は両小目のタスキの布石で始まりました。

黒13まで昔からあるような布石です。

黒13の二間高バサミは、昭和の時代の花形定石でした。


互角の進行

実戦図:黒39まで

棋譜解説図(数字、記号入り)
棋譜再生

実戦図:黒39まで

黒13の二間高バサミに対して、白14、16が現代定石です。

白6、14、16の三子が見かけより強く、そんなに厳しい攻めが効かない形だと解説されていました。

黒19が常用の攻め筋です。

白20の反発に黒21はカッコイイです。

私ならなーにも考えずに黒22と押さえるでしょう。

こういう凝り固まった考え方をなんとかしないといけませんね。

黒33に対しての白34も同じで、私ならノータイムで押さえるでしょう。

両対局者とも常識に捕らわれることなく、時間を使って慎重に一手一手考えて打たれています。


大決戦へ突入

実戦図:白110まで


実戦図:白110まで

白100から102、104のデギリが手筋でした。

ここで白が少しポイントを取ったようです。

白108、黒109から、いきなり、黒、白、大石の大決戦となりました。


白優勢に

実戦図:162まで


実戦図:162まで

白126まで、互角の難しい戦いでした。

黒127が良くなかったかもしれません。

白128から142とうまく脱出でき、白162と眼を持ち、白の優勢が確立致しました。

この碁は、208手まで打たれ、白番の藤沢里菜さんの中押し勝ちとなっております。

里菜さんは、お誕生日を勝利で飾ることができました。

注目の第2局は、10月20日に秋田県能代市「旧料亭 金勇」で行われます。

楽しみですね。


  • 総譜は、こちらより、つぶや棋譜2 Viewerで、ご確認ください。
  • 手順は、図の左下にある青文字の「棋譜再生」でご覧いただけます。
  • つぶや棋譜2 Viewer左上にある「自動再生」にチェックで再生致します。
  • つぶや棋譜2 Viewer碁盤の下にある「NUM」で手順が表示されます。

  • 最後までご覧いただき、ありがとうございました。
    よろしかったら、ご感想などをコメントでお聞かせください。



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