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管理人の柿門です。(。・(エ)・。)ノ
今回は、「第72期王座戦五番勝負第1局(2024年10月16日)」をご紹介いたします。
72th Ouza Match 5th Match 1st Game (October 16, 2024)
第72期王座戦第1局
井山 裕太(王座)に芝野 虎丸(名人)が挑戦する、第72期王座戦五番勝負の第1局が10月16日に東京都港区「グランドプリンスホテル新高輪」で行われました。
じつは「グランドプリンスホテル新高輪」様では、昨年も王座戦の第1局が行われております。
井山 裕太(王座)は、四連覇を目指します。
対する挑戦者は、芝野虎丸(名人)です。
両者は今年の十段戦でも激突しており、2勝3敗の戦績で、井山さんが十段のタイトルを芝野さんより奪取しております。
今回は芝野さんが挑戦者なので、是が非でもリベンジしたいところです。
七大タイトルの保持者
王座戦は、囲碁の七大タイトルのひとつであります。七大タイトル以外のNHK杯や新人王戦なども「タイトル」でありますので、タイトル数には含まれることになります。
七大タイトルの序列は次のとおりです。
1位:棋聖(4300万円、二日制、七番勝負、持ち時間各8時間)
2位:名人(3000万円、二日制、七番勝負、持ち時間各8時間)
3位:王座(1400万円、五番勝負、持ち時間各3時間)
4位:天元(1300万円、五番勝負、持ち時間各3時間)
5位:本因坊(850万円、五番勝負、持ち時間各3時間)
6位:碁聖(800万円、五番勝負、持ち時間各4時間)
7位:十段(700万円、五番勝負、持ち時間各3時間)
2024年9月末現在の七大タイトルの保持者は次の3名であります。
一力 遼 (棋聖、天元、本因坊)
芝野 虎丸(名人)
井山 裕太(王座、碁聖、十段)
現在の三強であります。
2024年10月16日現在、三人による闘争中タイトル戦は、次のとおりです。
天元戦(一力vs芝野)
名人戦(芝野vs一力)
王座戦(井山vs芝野)
三強の争いはますます激化しております。
井山 裕太さんのご紹介
井山裕太さんは1989年生まれの35才。
現在のタイトル総獲得数は76で歴代1位であります。
20才で名人位についてからは、破竹の快進撃を続け、井山1強時代を築きました。
日本囲碁史上初の七冠(棋聖、名人、本因坊、王座、天元、碁聖、十段)独占を2度も達成しております。
また、年間グランドスラム(その年の七大タイトルをすべて独占)という快挙も達成し遂げております。
日本囲碁史に燦然と輝く記録であることは、間違いありません。
一時代を築いた井山さんでありますが、30才を超え、現在は、令和三羽ガラス等、新時代の挑戦者から、必死の防戦を繰り広げております。
井山さんは5才のときにテレビゲームで囲碁を覚えたとのことです。
芝野 虎丸さんのご紹介
芝野虎丸さんは1999年生まれの24才。
芝野さんは、入段から史上最短での全棋士参加棋戦優勝、史上最年少での七大タイトル獲得、名人戦リーグ入り、本因坊戦リーグ入りするなど、たくさんの最年少記録を打ち立て、デビュー当時から注目の逸材でありました。
なかでも、2019年に史上最年少(19才11か月)で名人を獲得後、すぐに井山さんから王座のタイトルまで奪い、20才で二冠を達成したときには碁界に衝撃が走りました。
名人、王座、十段など、数々のタイトルを獲得し、総タイトル獲得数は、現在12と三強の一角として、活躍されております。
虎丸さんは、「ヒカルの碁」のファンだったご両親の影響で、5才くらいのころから囲碁を始めたとありました。また、一力遼さんや藤沢里菜さんといっしょの「洪道場」の出身であります。
虎丸さんはデビューがとても華々しかったのに比べ、最近は少し伸び悩んでおられるような印象を私は受けます。世界をも狙える逸材と信じておりますので、もう一段の高みを目指してがんばっていただきたく思っております。
アンケート総得票は8票
先に実施した投票アンケート(応援するのはどっち?)の結果をお知らせいたします。
得票総数:8票
井山裕太さんを応援:2票(25.0%)
芝野虎丸さんを応援:3票(37.5%)
どちらもがんばれ!:3票(37.5%)
目標の10票が遠いです。もっとがんばらないと票は伸びませんね。
ご投票をしていただいた皆さま、ありがとうございました。
井山さんは、この王座戦は通算9期。今回は2度目の四連覇を狙います。
黒:芝野虎丸、白:井山裕太
序盤が好きな私は、三々入りがない布石だと興味がわき観戦したくなります。
黒5の一間ジマリは芝野名人が好きな手です。
また、白8のコスミツケ打法は井山王座が好きな定石です。
白12の小ゲイマかかりに黒13の小ゲイマ受けを見るとほっといたします。
消しはカタツキ
実戦図:白42まで
棋譜再生
実戦図:白42まで
黒17のカタツキはこの一手でした。
絶芸(最強AI)もこのカタツキを示していました。
消しはカタツキですね。
黒31のハサミに私などは、ノータイムで一間トビを打つのですが、井山さんは白32とケイマに打ちました。
実は、絶芸もこのケイマを示していました。
ちょっと、ちょっと!
このケイマの解説が激しく欲しい所であります。
黒35、37、39、41が少しずつ評価値を落としました。
白42までの絶芸の評価値は、白79.1%となっております。
尚、絶芸は、連続して左上隅にもカタツキを示しておりました。
右辺を荒らして白優勢に
右下隅白54、56から動き出し、右下隅を荒らし、先手を取って白76のカタツキで消して、右辺の黒模様がガラガラにされてしまいました。
井山さんがうまく立ち回ってる感があります。
黒99までの絶芸の評価値は、白99.1%となっております。
亀のコウで形勢は振出しに
実戦図:黒109まで
実戦図:黒109まで
白106は二目アタリです。
黒107とアタリを無視してアテ返しました。
黒107までの絶芸の評価値は、白87.8%です。
「それでは、いただきます」と白108で二目を取りました。
亀の甲の形ですが、白108までの評価値は、白47.9%となってしまいました。
亀の甲より、右辺の白八子を取り込まれた方が大きかったようです。
形勢は互角となり、いつものように名勝負となってきました。
敗着は白168
実戦図:白168まで
実戦図:白168まで
激戦が続いております。
黒165まで、白93.6%
白166まで、白71.9%
黒167まで、白72.0%
白168まで、黒97.2%
白168は極々自然に見えますが、評価値的には、白168が敗着となりました。
絶芸の参考図
白168の絶芸の参考図(白1~黒10)
白168の絶芸の参考図(白1~黒10)
この参考図で、白72.0%であります。
これで、白は脱出しているのでしょう。たぶん・・
実戦は白の大石が捕獲されてしまいました。
この碁は188手まで打たれ、黒番の芝野さんの中押し勝ちとなっております。
注目の第2局は、2024年10月25日に愛知県蒲郡市「銀波荘」で行われます。
楽しみですね。
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大切に読ませていただきます。