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管理人の柿門です。(。・(エ)・。)ノ
今回は、「第49期名人戦七番勝負の第5局(2日目、2024年10月23日)」をご紹介いたします。
5th game of the 49th Meijin Tournament 7th match (2st day, October 23, 2024)
第49期名人戦第5局2日目
芝野 虎丸(名人)に一力 遼(棋聖)が挑戦する、第49期名人戦七番勝負の第5局が10月22日、23日に神奈川県箱根町「ホテル花月園」で行われした。
標高約800メートルの箱根・仙石原にある「ホテル花月園」様では、囲碁、将棋のタイトル戦が数多く開催されてきました。当ホテルの2階ホールには、「【囲碁・将棋】閲覧コーナー」があり、囲碁界や将棋界で著名な棋士直筆の扇子や色紙が常設展示されているとのことです。
芝野虎丸(名人)は、三連覇を目指します。
対する挑戦者は、挑戦者決定リーグ戦全勝の一力遼(棋聖)です。
芝野名人にとって、最強の挑戦者を迎えることとなりました。
芝野(名人)1勝、一力(棋聖)3勝
芝野名人のカド番で向かえた注目の第5局です。
七大タイトルの保持者
名人戦は、囲碁の七大タイトルのひとつであります。七大タイトル以外のNHK杯や新人王戦なども「タイトル」でありますので、タイトル数には含まれることになります。
七大タイトルの序列は次のとおりです。
1位:棋聖(4300万円、二日制、七番勝負、持ち時間各8時間)
2位:名人(3000万円、二日制、七番勝負、持ち時間各8時間)
3位:王座(1400万円、五番勝負、持ち時間各3時間)
4位:天元(1300万円、五番勝負、持ち時間各3時間)
5位:本因坊(850万円、五番勝負、持ち時間各3時間)
6位:碁聖(800万円、五番勝負、持ち時間各4時間)
7位:十段(700万円、五番勝負、持ち時間各3時間)
2024年9月末現在の七大タイトルの保持者は次の3名であります。
一力 遼 (棋聖、天元、本因坊)
芝野 虎丸(名人)
井山 裕太(王座、碁聖、十段)
現在の三強であります。
2024年10月23日現在、三強による闘争中タイトル戦は、次のとおりです。
名人戦(芝野vs一力)
天元戦(一力vs芝野)
王座戦(井山vs芝野)
三強の争いはますます激化しております。
芝野 虎丸さんのご紹介
芝野虎丸さんは1999年生まれの24才。
芝野さんは、入段から史上最短での全棋士参加棋戦優勝、史上最年少での七大タイトル獲得、名人戦リーグ入り、本因坊戦リーグ入りするなど、たくさんの最年少記録を打ち立て、デビュー当時から注目の逸材でありました。
なかでも、2019年に史上最年少(19才11か月)で名人を獲得後、すぐに井山さんから王座のタイトルまで奪い、20才で二冠を達成したときには碁界に衝撃が走りました。
名人、王座、十段など、数々のタイトルを獲得し、総タイトル獲得数は、現在12と三強の一角として、活躍されております。
虎丸さんは、「ヒカルの碁」のファンだったご両親の影響で、5才くらいのころから囲碁を始めたとありました。また、一力遼さんや藤沢里菜さんといっしょの「洪道場」の出身であります。
虎丸さんはデビューがとても華々しかったのに比べ、最近は少し伸び悩んでおられるような印象を私は受けます。世界をも狙える逸材と信じておりますので、もう一段の高みを目指してがんばっていただきたく思っております。
一力 遼さんのご紹介
一力遼さんは1997年生まれの27才。
一力遼、芝野虎丸、許家元のお三方は「令和三羽烏」と呼ばれておりますが、現在では一力さんが1歩リードといったところでしょうか。
棋聖、本因坊、天元、碁聖、阿含桐山杯、竜星戦、NHK杯など、数々のタイトルを獲得し、総タイトル獲得数は、現在26と日本囲碁史に残る大棋士となりました。
そして先日の第10回応氏杯世界選手権での優勝は日本の囲碁ファンに感動をもたらしました。
また、新聞社「河北新報社」の創業家が一力家であり、一力さんは名門の家だとのことです。
一力遼さんのお父さんが現在の社長で、社主のおじいさんから5才のとき囲碁の手ほどきを受けたとのことです。
アンケート総得票は7票
先に実施した投票アンケート(応援するのはどっち?)の結果をお知らせいたします。
得票総数:7票
一力 遼さんを応援:2票(28.6%)
芝野虎丸さんを応援:2票(28.6%)
どちらもがんばれ!:3票(42.8%)
目標の10票が遠いです。もっとがんばらないと票は伸びませんね。
ご投票をしていただいた皆さま、ありがとうございました。
芝野さんは、虎の子のタイトルの名人位は死守したいところですね。NHK杯決勝戦、阿含桐山杯決勝戦のリベンジだ!
一力さんはリーグ戦全勝。そして、先の第10回応氏杯世界選手権では三連勝で優勝。悲願の世界一となりました。絶好調です。
黒:一力遼、白:芝野虎丸
主催:朝日新聞社、日本棋院、関西棋院
優勝賞金:3,000万円
持ち時間:各8時間(二日制)
第49期名人戦七番勝負第5局2日目(2024年10月23日)
神奈川県箱根町「ホテル花月園」にて
黒:一力遼、白:芝野虎丸
封じ手は黒93
実戦図:白104まで
実戦図:白104まで
封じ手は黒93ハネダシでした。
AIの一手(無料AI)が正解でした。
黒103のアタリに手抜いて、芝野名人は白104です。
私だとノータイムでアタリにはツギでしょうね。
アタリに逃げが評価値を落とす
白112のアタリ黒113と逃げ出しました。
極々普通の手ですが、この黒113が評価値を落としました。
これまで、ずっと黒の評価値の方が良かったのですが、ここで、白に評価値が傾きました。
黒113の絶芸の手を見てみましょう。
絶芸先生の参考図
黒113の絶芸の参考図(黒1~白10)
黒113の絶芸の参考図(黒1~白10)
絶芸は、実戦の黒113で、上図の黒1ツギを示しました。
黒1ツギで下辺の白地を削減し、かつ、黒5で真ん中をアジ良く囲いました。
この図は、互角の進行で、評価値は黒55.1%です。
実戦の黒113までの評価値は、黒24.9%でした。
勝負手にも無難に対応の名人
実戦図:白136まで
実戦図:白136まで
黒129は、非勢を意識しての勝負手ですが、芝野名人は冷静に対応し、白136の急所のキリで黒は収拾がつかなかくなってしまいました。
この碁は、152手まで打たれ、白番の芝野さんの中押し勝ちとなっております。
芝野さんが一瞬の隙を突き、一気に抜き去ったようなゲーム展開でした。
これで、七番勝負の戦績は、芝野名人2勝、一力棋聖3勝となりました。
芝野名人はあと2つ勝たなければなりませんが、あと、二連勝するゲームだと思えば良いと大谷さんが言っていました。
注目の第6局は、10月30日、31日に千葉県木更津市「龍宮城スパホテル三日月」で行われます。
楽しみですね。
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