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管理人の柿門です。(。・(エ)・。)ノ
今回は、「第43期 女流本因坊戦 五番勝負 第5局(2024年11月15日)」をご紹介いたします。
43rd Women's Honinbo Match 5th Match 5th Game (November 15, 2024)
第43期女流本因坊戦第5局
藤沢里菜(女流本因坊)に牛栄子(四段)が挑戦する第43期女流本因坊戦五番勝負の第5局が11月15日に東京都千代田区「日本棋院」で行われました。
藤沢里菜さんは、女流本因坊のタイトル四連覇中で、五連覇すると名誉女流本因坊の永世称号を獲得することができます。
すでに「名誉女流名人」「名誉女流立葵杯」の称号は持っていますので、ぜひとも欲しい永世称号であります。
挑戦者の牛 英子(にゅう えいこ)さんは、挑戦者決定トーナメントにて、準決勝戦で上野愛咲美さん、決勝戦で上野梨紗さんと姉妹を破っての堂々のタイトル挑戦です。
現在の女流四天王は、藤沢さん、上野愛咲美さん、梨紗さん姉妹、そして牛さんとなっています。
牛さんは扇興杯での優勝経験はありますが、五番勝負のタイトル戦は初出場となります。
藤沢さん2勝、牛さん2勝で迎えた泣いても笑っても最終局の大一番です。
藤沢里菜さんが五連覇か!
牛 英子さんが初の女流本因坊位を奪取か!
【参考記事】
藤沢 里菜さんのご紹介
藤沢里菜さんは1998年生まれの現在26才。
7才の時に洪清泉先生が主宰する洪道場に入門して、本格的に囲碁を始めました。
15才9か月で第1回会津中央病院杯にて優勝して、当時の女流棋戦最年少優勝記録を樹立し、16才1か月で女流本因坊を獲得いたしました。
現在すでに女流棋士タイトル獲得数は25期となり、日本囲碁史に残る女流棋士となりました。
前回の第71回NHK杯でのベスト8進出は、記憶に新しいと思います。
昨年は世界戦の呉清源杯で、大活躍され準優勝いたしました。
現在の日本囲碁界の悲願である世界戦での優勝も期待されております。
また、藤沢里菜さんは、父に藤澤一就八段、祖父に藤沢秀行名誉棋聖、伯従父に藤沢朋斎九段をもち、囲碁のエリート血統でもあります。
終盤が強いこと、半目勝負に強いことなどから「りーなゼロ」と呼ばれております。
藤沢里菜さんは6才の時にお兄さんが碁を打つ姿を見て面白そうと思い碁を始めたとのことです。
牛 英子さんのご紹介
牛 英子(にゅう えいこ)さんは1999年生まれの現在25才。
中国の棋士であったお母さんが日本に渡り、晩年の呉清源先生の助手として支えたとWikipediaにありました。
おかあさんと呉清源先生を見て自然と囲碁に興味を覚え、5才のときに囲碁を始めたそうです。
少年少女囲碁大会では、中学1年生、2年生で5位入賞。3年生で準優勝しております。
2015年4月に15才で入段プロ入り。
2022年第7回扇興杯にて初タイトル。翌年2023年第8回扇興杯も優勝し連破となりました。
扇興杯はトーナメント戦のため、タイトル戦の番碁は初挑戦となります。
アンケート総得票は7票
先に実施した投票アンケート(応援するのはどっち?)の結果をお知らせいたします。
得票総数:7票
藤沢里菜さんを応援:3票(43.0%)
牛 英子さんを応援:0票(00.0%)
どちらもがんばれ!:4票(57.0%)
目標の10票が遠いです。もっとがんばらないと票は伸びませんね。
ご投票をしていただいた皆さま、ありがとうございました。
引き続き、ご声援をよろしくお願いいたします。
黒:牛英子、白:藤沢里菜
後援:共同通信社、日本棋院
優勝賞金:550万
持時間:各4時間、秒読み残り5分前より
タイトル戦での持ち時間各4時間は、長い部類に入ります。
2024年11月15日、東京都千代田区「日本棋院」にて
黒:牛 英子(四段)、白:藤沢 里菜(女流本因坊)
白28は本手か
黒1、白2と星に打ち合って、3手目で三々入りです。
三々入り定石を知らない事には、対局できないですねー。
白6、黒7、白8と難解定石に突入です。
定石とされていますが、白18がわずかにポイントを下げました。
最強は白28ハネのようです。
次図に絶芸の参考図を示します。
白28は味がよく本手のようですが、絶芸(最強AI)の評価値を下げました。
現代では大場への先行が評価されているようです。
うーん。難しいですね。いわゆる「ポンヌキ30目」ですからね。
白28までの絶芸の評価値は、黒75.8%となっております。
この白の厚みをどのように活用するか、また、この厚みをどのように働かせないようにするかが焦点となります。
三々入り難解定石
白18では実戦のツギではなく、上図のハネを絶芸は示しました。
以下、黒27のツケコシまで、まだまだ、難解型が続いていくことになります。
私では、黒でも白でも打ちきれそうにありませんね。
ゆえに、何としても難解型を避けなければいけません。
形勢は黒が若干のリード
実戦図:黒73まで
棋譜再生
実戦図:黒73まで
白38からの攻めが白のポイントを上げ、形勢は互角となりました。
白72の守りが少し温かったようで、黒73と隅を守られた局面の評価値は黒68.5%となっております。
白72では、絶芸(最強AI)は、次図を示していました。
争点は右上隅
右上隅が争点でした。
上図の白72が右辺白の補強と右上隅の陣地確保を兼ねての好点だったようです。
実戦は、黒73と右上隅を守り、わずかながらですが黒がリードしたようです。
難解な攻め合いに
実戦図:白154まで
実戦図:白154まで
黒若干のリードで局面が進行しておりましたが、黒105、107が評価値を下げました。
黒107までの評価値は白73.5%となり、ここからは白が堅実にリードを保ち進行していましたので、このままゴールかと思われていました。
黒147までの評価値は、白86.6%
白148までの評価値は、黒56.0%
黒149までの評価値は、黒56.8%
白150までの評価値は、黒80.5%
白154までの評価値は、黒98.3%
右上隅の白石、上辺の白石、左上隅の黒石の死活がからんでいますので、とても複雑です。
私などが理解できるはずはありません。
絶芸(最強AI)は、黒155の手では次の手を示していました。
決め手はツケコシ
黒155の絶芸の参考図:黒1~白10まで
黒155の絶芸の参考図:黒1~白10まで
実戦の黒155では、上図の黒1ツケコシが決め手になりました。
白は生きることができないようです。
しかし、両対局者ともに、この黒1ツケコシには気がついていなかったようです。
この後、黒にチャンスはなく、この碁は222手まで打たれ、白番の藤沢里菜さんの中押し勝ちとなっております。
藤沢里菜さんは、女流本因坊位五連覇となり、「名誉女流本因坊」の称号を獲得されました。
藤沢里菜さん、おめでとうございます。
牛 英子さん、おつかれさまでした。
破れたとはいえ、里菜さんをあと一歩まで追い詰めた牛栄子さんの実力は本物です。このシリーズで覚醒された感があります。
タイトル獲得は目前だと思いますので、今後の活躍に注目ですね。
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