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管理人の柿門です。(。・(エ)・。)ノ
今回は、「第43期女流本因坊戦五番勝負第3局(2024年10月28日)」をご紹介いたします。
43rd Women's Honinbo Match 5th Game 3rd Game (October 28, 2024)
第43期女流本因坊戦第3局
藤沢里菜(女流本因坊)に牛栄子(四段)が挑戦する第43期女流本因坊戦五番勝負の第3局が10月28日に鳥取県湯梨浜町「望湖楼」で行われました。
対局場である「望湖楼」さまでは、昨年(2023年)10月16日にも第42期女流本因坊戦第2局が行われており、大変お世話になっている旅館であります。
JR倉吉駅より送迎バス約10分。
「当館より架かる赤い桟橋を渡ると、全国でも他に例のない湖上露天風呂がございます。東郷湖の開放的な眺めの中でのご入浴はまるで湖に浸るかのような印象です」
「四季や朝夕など刻々と変化する湖景と一緒に東郷湖産 大粒しじみ(鬼蜆)や、鳥取和牛、カニや平目(県魚)などの日本海の味覚を是非ご堪能下さいませ」
鳥取県には一度も行ったことありませんが、チャンスがあれば行ってみたいですね。
藤沢里菜さんは、女流本因坊のタイトル四連覇中で、五連覇すると名誉女流本因坊の永世称号を獲得することができます。
すでに「名誉女流名人」「名誉女流立葵杯」の称号は持っていますので、ぜひとも欲しい永世称号であります。
挑戦者の牛 英子(にゅう えいこ)さんは、挑戦者決定トーナメントにて、準決勝戦で上野愛咲美さん、決勝戦で上野梨紗さんと姉妹を破っての堂々のタイトル挑戦です。
現在の女流四天王は、藤沢さん、上野愛咲美さん、梨紗さん姉妹、そして牛さんとなっています。
牛さんは扇興杯での優勝経験はありますが、五番勝負のタイトル戦は初出場となります。
藤沢さん2連勝で迎えた注目の第3局。後がない牛さんの巻き返しに期待がかかります。
【参考記事】
藤沢 里菜さんのご紹介
藤沢里菜さんは1998年生まれの現在26才。
7才の時に洪清泉先生が主宰する洪道場に入門して、本格的に囲碁を始めました。
15才9か月で第1回会津中央病院杯にて優勝して、当時の女流棋戦最年少優勝記録を樹立し、16才1か月で女流本因坊を獲得いたしました。
現在すでに女流棋士タイトル獲得数は25期となり、日本囲碁史に残る女流棋士となりました。
前回の第71回NHK杯でのベスト8進出は、記憶に新しいと思います。
昨年は世界戦の呉清源杯で、大活躍され準優勝いたしました。
現在の日本囲碁界の悲願である世界戦での優勝も期待されております。
また、藤沢里菜さんは、父に藤澤一就八段、祖父に藤沢秀行名誉棋聖、伯従父に藤沢朋斎九段をもち、囲碁のエリート血統でもあります。
終盤が強いこと、半目勝負に強いことなどから「りーなゼロ」と呼ばれております。
藤沢里菜さんは6才の時にお兄さんが碁を打つ姿を見て面白そうと思い碁を始めたとのことです。
牛 英子さんのご紹介
牛 英子(にゅう えいこ)さんは1999年生まれの現在25才。
中国の棋士であったお母さんが日本に渡り、晩年の呉清源先生の助手として支えたとWikipediaにありました。
おかあさんと呉清源先生を見て自然と囲碁に興味を覚え、5才のときに囲碁を始めたそうです。
少年少女囲碁大会では、中学1年生、2年生で5位入賞。3年生で準優勝しております。
2015年4月に15才で入段プロ入り。
2022年第7回扇興杯にて初タイトル。翌年2023年第8回扇興杯も優勝し連破となりました。
扇興杯はトーナメント戦のため、タイトル戦の番碁は初挑戦となります。
アンケート総得票は4票
先に実施した投票アンケート(応援するのはどっち?)の結果をお知らせいたします。
得票総数:4票
藤沢里菜さんを応援:2票(50.0%)
牛 英子さんを応援:1票(25.0%)
どちらもがんばれ!:1票(25.0%)
目標の10票が遠いです。もっとがんばらないと票は伸びませんね。
ご投票をしていただいた皆さま、ありがとうございました。
黒:牛英子、白:藤沢里菜
後援:共同通信社、日本棋院
優勝賞金:550万
持時間:各4時間、秒読み残り5分前より
タイトル戦での持ち時間各4時間は、長い部類に入ります。
2024年10月28日、鳥取県湯梨浜町「望湖楼」にて
黒:牛 英子(四段)、白:藤沢 里菜(女流本因坊)
三々入り2つ
いきなり黒3と三々入りです。
お返しとばかりに白10と三々入りです。
両方無難な定石で、現代の花形定石となっております。
序盤は黒優勢
下辺での小競り合いが終わり白64とカケツギまでの絶芸の評価値は、黒70.2%となっております。
序盤戦はわずかに黒がリードの形勢でありました。
白は軽く打とうとしていたのですが、結果は重たい動きになったように感じました。
評価値を落とした黒109
実戦図:黒109まで
実戦図:黒109まで
熱戦が続いております。
白108までの評価値は、黒50.9%。
しかし、黒109では、上辺がへ向かうべきだったようです。
黒109までの評価値は、白79.7%となってしまいました。
優勢になってからの藤沢里菜さんは、堅実な打ちまわしを見せます。
牛さん逆転
牛さんは、黒153で白3子をトリ、右上黒の大石のシノギ勝負に出ました。
白156のノゾキまでの絶芸の評価値は、白96%
黒159グズミまでの絶芸の評価値は、白97.6%
黒161までの絶芸の評価値は、白94.5%
黒167までの絶芸の評価値は、黒75.3%
評価値が逆転したのは、白164でしたが、黒163に石が来ると、なかなかトリに行けないのかもしれません。
黒163までで形勢不明です。
敗着は当然に思える白162ツギかもしれません。
とにかく、難解な局面であったことは、間違いありません。
白162の絶芸の参考図を次に示します。
絶芸の参考図
白162の絶芸の参考図:白1~黒10まで
白162の絶芸の参考図:白1~黒10まで(黒2はコウトリ)
絶芸は上図のような手順を示しましたが、私にはよくわかりません。
この参考図で白94.5%であります。
この碁は、221手まで打たれ、黒番の牛英子さんの中押し勝ちとなっております。
牛さんの反撃開始です。対戦成績は、藤沢里菜さん2勝、牛英子さん1勝となりました。
注目の第4局は、11月6日に日本棋院で行われます。
楽しみですね。
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大切に読ませていただきます。