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管理人の柿門です。(。・(エ)・。)ノ
今回は、「第50期 天元戦 五番勝負 第4局(2024年11月28日)」をご紹介いたします。
50th Tengen Match 5th match 4th game (November 28, 2024)
湯飲み格言「碁は調和なり」
第50期 天元戦 第4局
一力 遼(天元)に芝野 虎丸(九段)が挑戦する、第50期 天元戦 五番勝負の第4局が11月28日に兵庫県洲本市「ホテルニューアワジ」で行われました。
昨年12月6日にも第49期天元戦第4局がここ「ホテルニューアワジ」さまで行われ、一力さんが関さんから天元位を奪取いたしました。
一力 遼(天元)は、二連覇を目指します。
対する挑戦者は、芝野 虎丸(九段)です。
両者は10月31日に名人戦第6局を戦い、一力遼さんが芝野虎丸さんより「名人位」を奪いました。
これにて、一力さんは四冠となりました。対する芝野さんは無冠となってしまいました。
芝野さんとしては、フリカワリを目指し、是が非でも一力さんの持つ「天元位」を奪い取りたいところです。
七大タイトルの保持者
天元戦は、囲碁の七大タイトルのひとつであります。七大タイトル以外のNHK杯や新人王戦なども「タイトル」でありますので、タイトル数には含まれることになります。
七大タイトルの序列は次のとおりです。
1位:棋聖(4300万円、二日制、七番勝負、持ち時間各8時間)
2位:名人(3000万円、二日制、七番勝負、持ち時間各8時間)
3位:王座(1400万円、五番勝負、持ち時間各3時間)
4位:天元(1300万円、五番勝負、持ち時間各3時間)
5位:本因坊(850万円、五番勝負、持ち時間各3時間)
6位:碁聖(800万円、五番勝負、持ち時間各4時間)
7位:十段(700万円、五番勝負、持ち時間各3時間)
2024年10月末現在の七大タイトルの保持者は次の2名であります。
一力 遼 (棋聖、名人、天元、本因坊)
井山 裕太(王座、碁聖、十段)
このお二人で、七大タイトルを分け合っております。
現在の二強であります。
一力 遼さんのご紹介
一力遼さんは1997年生まれの27才。
一力遼、芝野虎丸、許家元のお三方は「令和三羽烏」と呼ばれておりますが、現在では一力さんが1歩リードといったところでしょうか。
棋聖、名人、本因坊、天元、碁聖、阿含桐山杯、竜星戦、NHK杯など、数々のタイトルを獲得し、総タイトル獲得数は、現在27と日本囲碁史に残る大棋士となりました。
そして先日の第10回応氏杯世界選手権での優勝は日本の囲碁ファンに感動をもたらしました。
また、新聞社「河北新報社」の創業家が一力家であり、一力さんは名門の家だとのことです。
一力遼さんのお父さんが現在の社長で、社主のおじいさんから5才のとき囲碁の手ほどきを受けたとのことです。
芝野 虎丸さんのご紹介
芝野虎丸さんは1999年11月9日生まれの25才。
芝野さんは、入段から史上最短での全棋士参加棋戦優勝、史上最年少での七大タイトル獲得、名人戦リーグ入り、本因坊戦リーグ入りするなど、たくさんの最年少記録を打ち立て、デビュー当時から注目の逸材でありました。
なかでも、2019年に史上最年少(19才11か月)で名人を獲得後、すぐに井山さんから王座のタイトルまで奪い、20才で二冠を達成したときには碁界に衝撃が走りました。
名人、王座、十段など、数々のタイトルを獲得し、総タイトル獲得数は、現在12と三強の一角として、活躍されております。
虎丸さんは、「ヒカルの碁」のファンだったご両親の影響で、5才くらいのころから囲碁を始めたとありました。また、一力遼さんや藤沢里菜さんといっしょの「洪道場」の出身であります。
虎丸さんはデビューがとても華々しかったのに比べ、最近は少し伸び悩んでおられるような印象を私は受けます。世界をも狙える逸材と信じておりますので、もう一段の高みを目指してがんばっていただきたく思っております。
アンケート総得票は7票
先に実施した投票アンケート(応援するのはどっち?)の結果をお知らせいたします。
得票総数:7票
一力 遼さんを応援:1票(14.3%)
芝野虎丸さんを応援:2票(28.6%)
どちらもがんばれ!:4票(57.1%)
目標の10票が遠いです。もっとがんばらないと票は伸びませんね。
ご投票をしていただいた皆さま、ありがとうございました。
芝野さんは、名人位を失い、現在無冠となりました。この天元戦、そして王座戦での巻き返しを期待しております。
黒:一力遼、白:芝野虎丸
主催:新聞三社連合、日本棋院、関西棋院
優勝賞金:1,200万円
持ち時間:各3時間
第50期天元戦五番勝負第4局(2024年11月28日)
兵庫県洲本市「ホテルニューアワジ」にて
黒:一力遼(天元)、白:芝野虎丸(九段)
早い序盤戦
実戦図:白32まで
棋譜再生
実戦図:白32まで
黒は向かい小目、白は二連星の布石で始まりました。
左下隅は三々入り定石、左上隅白14カケも定石形ですが、黒が3本ハって飛んだのが工夫されています。
白20のカタツキに手抜いて、黒21と打ち込みました。
現代では序盤が早いです。
開始から約10分で白20まで進行しています。
貴重な持ち時間を勝負所で使うという考え方は世界の共通認識です。
白32のツケで黒の手が止まりました。
そして、白32が絶芸の評価値を11.2%落としました。
絶芸先生の丸呑み作戦
絶芸(最強AI)は、実戦の白32で上図の白32ハネを示しました。
ハネを利かしてから、白34と上にツケました。
以下、黒41まで。10手までしか示しませんが、白42は押さえる一手です。
絶芸先生の上辺丸呑み作戦でした。この図で白49.5%です。
黒57が必争点
白32のツケに対して、黒も33とツケ返しました。
その後はお互いに我が道を行くで無難にわかれました。
白48とノビましたが、ここはハネを絶芸は示しました。
白50とハネましたが、ここはノビを絶芸は示しました。
この辺りで少しずつ白がポイントを失っております。
白56が13.7%評価値を落としました。
左下の白は強い石で、真ん中の黒2目と白2目は弱い石です。
白56は、57と白2目を補強する手を絶芸は示していました。
すかざず、黒は57と2目を補強し、黒が打ちやすい局面になったようです。
黒57までの絶芸の評価値は、黒84.0%となっております。
目一杯の黒71
白58、白60が評価値を落としました。
黒は二目を捨て、一気に右辺に大模様を形勢しました。
プロレベルでは、黒の優勢がはっきりとしたようです。
優勢であっても、黒71と目一杯打つのが一力さんです。
この碁は123手まで打たれ、一力遼さんの中押し勝ちとなっております。
シリーズ3勝1敗で、一力遼さんが天元位を防衛いたしました。
一力さん。おめでとうございます。
芝野さん。おつかれさまでした。
芝野さんは、この対局後すぐにに1手15秒のネット碁を同じ年の六浦 雄太(八段)と打ち、半目勝ち、続けて中国のプロ棋士と打ち続けていました。
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